すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

ウェッジフィールド館の殺人/Murder at Wedgefield Manor  (ねこ3.7匹)

エリカ・ルース・ノイバウアー著。山田順子訳。創元推理文庫。 ジェーンは英国の領主屋敷に滞在していた。一緒に旅行している叔母が館の主である男爵とかつて恋仲で、ふたりの間に生まれた娘が男爵の養女になっていたのだ。そんな館の使用人が車の事故で死亡…

赤と青とエスキース  (ねこ3.9匹)

青山美智子著。PHP研究所。 2022年本屋大賞 第2位!! 2021年本屋大賞2位『お探し物は図書室まで』の著者、新境地にして勝負作! メルボルンの若手画家が描いた一枚の「絵画(エスキース)」。 日本へ渡って三十数年、その絵画は「ふたり」の間に奇跡を紡いでいく…

1ミリの後悔もない、はずがない  (ねこ3.7匹)

一木けい著。新潮社。 ネクストブレイクはこの作家! 心揺さぶる恋を描く鮮烈なデビュー作。 「俺いま、すごくやましい気持ち……」わたしが好きになったのは、背が高く喉仏の美しい桐原。 あの日々があったから、そのあと人に言えないような絶望があっても、わ…

踏切の幽霊  (ねこ3匹)

高野和明著。文藝春秋。 第169回直木三十五賞候補作 『ジェノサイド』の著者、11年ぶりの新作! マスコミには決して書けないことがある―― 都会の片隅にある踏切で撮影された、一枚の心霊写真。 同じ踏切では、列車の非常停止が相次いでいた。 雑誌記者の松田…

可燃物  (ねこ4匹)

米澤穂信著。文藝春秋。 余計なことは喋らない。上司から疎まれる。部下にもよい上司とは思われていない。しかし、捜査能力は卓越している。葛警部だけに見えている世界がある。 群馬県警を舞台にした新たなミステリーシリーズ始動。連続放火事件の“見えざる…

シャイニング/The Shining  (ねこ4.5匹)

スティーヴン・キング著。深町眞理子訳。文春文庫。 《景観荘》ホテルはコロラド山中にあり、世界で最も美しいたたずまいをもつリゾート・ホテルのひとつだが、冬季には零下25度の酷寒と積雪に閉ざされ、外界から完全に隔離される。そのホテルに一冬の管理人…

Another side of 辻村深月  (ねこ4.2匹)

辻村深月著。角川書店。 書下ろし短編収録! 辻村深月作品を生み出す裏側、教えます。 書き下ろし短編、宮部みゆき・伊坂幸太郎との特別対談、全作品解説インタビュー――唯一無二の小説を生み出し続ける辻村深月の裏側を徹底解剖。ファン必読の1冊、誕生! (紹…

月曜日の抹茶カフェ  (ねこ3.9匹)

青山美智子著。宝島社。 『木曜日にはココアを』待望の続編! 川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店「マーブル・カフェ」。 その「マーブル・カフェ」が定休日の月曜日に、1度だけ「抹茶カフェ」を開くことに。 ツイていない携帯ショップ店員と愛想のない茶問屋…

任侠楽団  (ねこ3.7匹)

今野敏著。中央公論新社。 義理人情に厚いヤクザの親分・阿岐本雄蔵のもとには、一風変わった経営再建の話が次々舞い込んでくる。今度は公演間近のオーケストラ!? ヤクザということがばれないように、コンサルティング会社の社員を装う代貸の日村。慣れな…

逆ソクラテス  (ねこ3.8匹)

伊坂幸太郎著。集英社文庫。 「敵は、先入観だよ」学力も運動もそこそこの小学6年生の僕は、転校生の安斎から、突然ある作戦を持ちかけられる。カンニングから始まったその計画は、クラスメイトや担任の先生を巻き込んで、予想外の結末を迎える。はたして逆…

悪魔が来りて笛を吹く  (ねこ4.6匹)

世の中を震撼させた青酸カリ毒殺の天銀堂事件。その事件の容疑者とされていた椿元子爵が姿を消した。「これ以上の屈辱、不名誉に耐えられない」という遺書を娘美禰子に残して。以来、どこからともなく聞こえる”悪魔が来りて笛を吹く”というフルート曲の音色…

さっちゃんは、なぜ死んだのか?  (ねこ3.8匹)

真梨幸子著。講談社。 ホームレスの女性が、公園で殺害されているのが発見された。犯人も動機も不明。彼女はなぜ、殺されたのか? 事件に興味をもったフリーターの女性が、不思議な縁で、被害者の人生に潜む嘘をひとつひとつ暴き、真実に近づいていく。巧妙な…

みみそぎ  (ねこ3.6匹)

三津田信三著。角川書店。 その怪談を耳にしてはいけない――。最恐の怪異譚が、現実を侵食する。 作家の「僕」のもとに、旧知の編集者・三間坂秋蔵から、あるノートが送られてきた。ノートに綴られていたのは、怪奇を愛した三間坂の祖父・萬造が記したと思わ…

マイ・プレゼント My present・Blue  (ねこ3.8匹)

青山美智子著。PHP研究所。 2022年本屋大賞第2位『赤と青とエスキース』の著者と装画家が再タッグ! 癒しの青い水彩画と心震わせる物語を収録した、世にも美しいアート×ショート・ショート。 心が疲れたと感じるとき、嬉しいことがあったとき、現状を変えるき…

呪われた町/'Salem's Lot  (ねこ3.8匹)

スティーヴン・キング著。永井淳訳。集英社文庫。 幼い頃を過ごした町に舞い戻った作家ベン。町を見下ろす丘の上に建つ廃墟同然の館は昔と同様、不気味な影を投げかけていた。少年の失踪事件、続発する不可解な死、遺体の紛失事件。田舎の平穏な町に何が起き…

クスノキの番人  (ねこ3.6匹)

東野圭吾著。実業之日本社文庫。 恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。 そこへ弁護士が現れ、依頼人に従うなら釈放すると提案があった。 心当たりはないが話に乗り、依頼人の待つ場所へ…

夜の道標  (ねこ4匹)

芦沢央著。中央公論新社。 あの手の指す方へ行けば間違いないと思っていた―― 1996年、横浜市内で塾の経営者が殺害された。早々に被害者の元教え子が被疑者として捜査線上に浮かぶが、事件発生から2年経った今も、被疑者の足取りはつかめていない。 殺人犯を…

invert II 覗き窓の死角  (ねこ4匹)

相沢沙呼著。講談社。 嵐の山荘に潜む若き犯罪者。そして翡翠をアリバイ証人に仕立て上げる写真家。犯人たちが仕掛けた巧妙なトリックに対するのは、すべてを見通す城塚翡翠。だが、挑むような表情の翡翠の目には涙が浮かぶ。その理由とはーー。ミステリラン…

俺ではない炎上  (ねこ4匹)

浅倉秋成著。双葉社。 ある日突然、「女子大生殺害犯」とされた男。 既に実名・写真付きでネットに素性が曝され、大炎上しているらしい。 まったくの事実無根だが、誰一人として信じてくれない。 会社も、友人も、家族でさえも。 ほんの数時間にして日本中の…

キャリー/Carrie  (ねこ4.5匹)

スティーヴン・キング著。永井淳訳。新潮文庫。 狂信的な母親に育てられた風変りな少女キャリーは16歳。絶対的な母親の権威と、止まるところを知らぬクラス・メートたちの悪意、それに自身の肉体の変化も重なって、彼女は極度に追いつめられた。そして誰も…

すべての罪は沼地に眠る/A Flicker in the Dark  (ねこ3.7匹)

ステイシー・ウィリンガム著。大谷瑠璃子訳。ハヤカワ文庫。 クロエにとって夏の湿地は最高の遊び場だった。しかし、12歳の夏に一変する。 湿地で少女六人を殺したとして父が逮捕されたのだ。遺体は見つからなかったものの、父は有罪判決を受けた。 それから…

世界の望む静謐  (ねこ4.3匹)

倉知淳著。東京創元社。 あなたのことは、最初から疑っていました――漫画家を殺してしまった週刊漫画誌の編集者、悪徳芸能プロモーターを手にかけた歌謡界の元・スター、部下の裏切りに報復する人気タレント文化人、過去を掘り返そうとする同僚の口を封じた美…

赤ずきん、ピノキオ拾って死体と出会う。 (ねこ4匹)

青柳碧人著。双葉社。 前作『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』でミステリー界に衝撃のデビューを果たした赤ずきんに相棒ができました。 その名はピノキオ! とある目的があって一緒に旅をするのですが、ゆく先々でまたもや事件が発生します。 『白雪姫…

しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人  (ねこ4.4匹)

早坂吝著。光文社。 「あれだけ警戒しながら読んだのに完全に騙された。まさか、そうくるとは。」ーー有栖川有栖 女名探偵の死宮遊歩は迷宮牢で目を覚ます。姿を見せないゲームマスターは「六つの迷宮入り凶悪事件の犯人を集めた。各人に与えられた武器で殺し…

二百十番館にようこそ  (ねこ4匹)

加納朋子著。文藝春秋。 「もう面倒見きれない。そこで一人で生きていけ」就活に挫折して以来ずっと、実家でオンラインゲーム三昧の日々を送る“俺”に転がり込んだ伯父さんの遺産は、離島に建てられた館を丸々一棟。なんと無職から一転して不動産持ち、これか…

紙の梟 ハーシュソサエティ (ねこ3.7匹)

貫井徳郎著。文藝春秋。 ここは、人を一人殺したら死刑になる世界――。 私たちは厳しい社会(harsh society)に生きているのではないか? そんな思いに駆られたことはないだろうか。一度道を踏み外したら、二度と普通の生活を送ることができないのではないかとい…

此の世の果ての殺人  (ねこ3匹)

荒木あかね著。講談社。 小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。そんなパニックをよそに、小春は淡々とひとり太宰府で自動車の教習を受け続けている。小さな夢を叶えるために。年末、ある教習車のトランクを開けると、滅多…

縄紋  (ねこ3匹)

真梨幸子著。幻冬舎。 縄紋時代、女は神であり、男たちは種馬、奴隷でした。 フリーの校正者・興梠に届いた自費出版の原稿。それは “ 縄「紋」時代 " に関する記述から始まる不可思議なものだった。読み進めていくうち、貝塚で発見された人骨など、現在にも…

ついでにジェントルメン  (ねこ3.6匹)

柚木麻子著。文藝春秋。 分かるし、刺さるし、救われる――自由になれる7つの物語。 編集者にダメ出しをされ続ける新人作家、女性専用車両に乗り込んでしまったびっくりするほど老けた四十五歳男性、男たちの意地悪にさらされないために美容整形をしようとする…

終活中毒  (ねこ3.7匹)

秋吉理香子著。実業之日本社。 人生は、いつでも大どんでん返し。 たとえ、余命わずかでも―― 最高の最期(エンディング)、始めますか? あなたの心に火を灯す驚愕×号泣ミステリ―! ゾッとする終活、理想的な終活、人生を賭けた終活… 4人の〈終活〉に待っていた…