すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

殺人は展示する/Murder is a Must  (ねこ3.6匹)

マーティ・ウィンゲイト著。藤井美佐子訳。創元推理文庫。 わたしはイングランドのバースにある、初版本協会のキュレーター。アガサ・クリスティなどのミステリの初版本を収める図書館をもつ協会の知名度を向上させるため、講演会の企画をついにスタートさせ…

VR浮遊館の謎 探偵AIのリアル・ディープラーニング  (ねこ4匹)

早坂吝著。新潮文庫。 人工知能探偵・相以(あい)と助手の輔(たすく)は、世界初のフルダイブ型VRに挑戦! あらゆるものが浮遊する館で、相以は魔法使いに変身! 早速、犯人当てゲームの最速クリア法を提案する。「一人ずつ殺していけばいいと思います!」…

白鳥とコウモリ  (ねこ3.7匹)

東野圭吾著。幻冬舎文庫。 二〇一七年、東京竹芝で善良な弁護士、白石健介の遺体が発見された。 捜査線上に浮かんだ倉木達郎は、一九八四年に愛知で起きた金融業者殺害事件と繋がりがある人物だった。​ そんな中、突然倉木が二つの事件の犯人と自供。事件は…

天の川の舟乗り  (ねこ3.7匹)

北山猛邦著。創元推理文庫。 金塊を祭る村に怪盗マゼランを名乗る人物から届いた『祭の夜 金塊を頂く』という予告状。金塊がなくなると観光客が来なくなると危惧した村の有力者の娘は名探偵音野と助手の白瀬に監視を依頼する。しかし、警戒する二人の前で起…

有名すぎて尾行ができない/The Day that Never Comes  (ねこ3.6匹)

クイーム・マクドネル著。青木悦子訳。創元推理文庫。 平凡すぎる顔が特徴の青年ポールは、恋人のブリジット、元警官のバニーと探偵事務所を始めることにした。さっそく、謎の美女が依頼に訪れる。彼女は国中が注目する不動産開発詐欺事件の被告人三人組のひ…

近畿地方のある場所について  (ねこ3.7匹)

背筋著。角川書店。 背筋と名乗るライターの主人公は友人であり編集者である小沢と一緒にオカルト雑誌を作っていた。そして幾つかの不気味な怪談に近畿地方のある場所がかかわっているのではないかという仮説を立てた二人は調査、考察を進めていく。しかし、…

スイッチ 悪意の実験  (ねこ3.8匹)

潮谷験著。講談社文庫。 私立狼谷大学に通う箱川小雪は友人たちとアルバイトに参加した。一ヶ月、何もしなくても百万円。ただし――<押せば幸せな家族が破滅するスイッチ>を持って暮らすこと。誰も押さないはずだった。だが、小雪は思い知らされる。想像を超…

ケンブリッジ大学の途切れた原稿の謎/A Piece of Justice  (ねこ3.8匹)

ジル・ペイトン・ウォルシュ著。猪俣美江子訳。創元推理文庫。 ケンブリッジ大学の貧乏学寮セント・アガサ・カレッジ。その学寮付き保健師イモージェン・クワイの家に下宿する学生が、生涯でひとつだけ目覚ましい業績を上げた、ある故人の数学者の伝記を執筆…

龍の墓  (ねこ2匹)

貫井徳郎著。双葉社。 東京都町田市郊外で発見された身許不明の焼死体。町田署の女刑事・保田真萩は、警視庁捜査一課の南条とコンビを組んで聞き込みを開始するが、事件解決に繋がる有力な手がかりを掴めずにいた。 そんな中、荒川区内で女性の変死体が発見…

QED 源氏の神霊  (ねこ3.7匹)

高田崇史著。講談社文庫。 宮中を悩ませた妖怪・鵺を退治、 獅子王と呼ばれる刀を拝領したほどの武勇を誇り、 和歌にも秀でていた源頼政。 従三位を賜り、満たされていたはずの晩年、なぜ彼は挙兵したのか。 墓である頼政塚は、どうして祟りをなすと伝承され…