2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧
森博嗣著。講談社文庫。 遺書ともとれる手紙を残して老博士、八田洋久が失踪した。一年後、洋久と親しかった人びとが八田家に集まり、失踪の手がかりを探して実験室に入ると、コンピュータに「Ψの悲劇」と題された小説、ノートに〈真賀田博士への返答〉との…
我孫子武丸著。光文社。 篠崎凜―翠星学園高校一年生。中学から弓道を始め、現在弓道弐段。ひたすら弓道に打ち込む少女。そんな凛が師匠、棚橋先生の家で、ありえない矢で男が殺された事件に巻き込まれ、見事に解決した。『弓道名人は名探偵』と校内新聞で取…
ディーパ・アーナパーラ著。坂本あおい訳。ハヤカワ文庫。 インドのスラムに住む、刑事ドラマ好きの九歳の少年ジャイ。ある日クラスメイトが行方不明になるが、学校の先生は深刻にとらえず警察は賄賂無しには捜査に乗り出さない。そこでジャイは友だちと共に…
真梨幸子著。角川文庫。 ストーキングとは、一方的に対象に執着する“つきまとい”行為。「相手に近づきたい」という、誰もが持ちうる願望が想像の域を超えたとき、気づけばそれは犯罪に!全国模試1位の女子の正体が気になって仕方ない優等生、熱心なファンか…
深水黎一郎著。角川文庫。 名門バレエ団に届いた脅迫状。そこには、公演を中止しなければ舞台上でとんでもないことが起こると記されていた。 警備にあたる海埜警部補は、臨席する海外要人の身の安全のため、芸術関連の事件を数多く解決した甥“芸術探偵”神泉…
今野敏著。中央公論新社。 「おう、アニキいるかい」ある日、事務所の外から前触れなく聞こえた不穏な声。日村が扉を開けると、案の定、そこには組長の阿岐本と兄弟分の盃を交わした永神の姿が。永神は阿岐本に潰れかけた銭湯の再建話を持ち込むが……。 お待…
ジャナ・デリオン著。島村浩子訳。創元推理文庫。 長年シンフルを陰で仕切ってきたアイダ・ベルが、ついに町長選挙に出馬する。二週間前から身分を偽り町で暮らすCIA秘密工作員のフォーチュンは、これまでの縁から選挙戦を手伝うことに。ところが、公開討論…
貫井徳郎著。角川書店。 犯人は自殺。無差別大量殺人はなぜ起こったのか? 世間を震撼させた無差別大量殺傷事件。事件後、犯人は自らに火をつけ、絶叫しながら死んでいった――。元同級生が辿り着いた、衝撃の真実とは。現代の“悪”を活写した、貫井ミステリの最…
真梨幸子著。小学館文庫。 二〇〇六年に起きた「十二月一日連続殺人事件」。死亡した三人の知人・七鬼紅玉は警察の取り調べ中に姿を消し、以来事件は未解決のままだ。彼らの共通点がもうひとつある。それが「祝言島」だった。二〇一七年、映像制作会社でアル…
宮部みゆき著。文春文庫。 若い主婦が自殺未遂をして音信不通となった。その裏で起きていた陰惨な事件とは?(絶対零度)。近所に住む主婦の依頼で出かけた結婚披露宴で、杉村は思わぬ事態に遭遇する(華燭)。ある奔放な女性が持ち込んできた、「子供の命が…
アレックス・パヴェージ著。鈴木恵訳。ハヤカワ文庫。 独自の理論に基づいて、探偵小説黄金時代に一冊の短篇集『ホワイトの殺人事件集』を刊行し、その後、故郷から離れて小島に隠棲する作家グラント・マカリスター。彼のもとを訪れた編集者ジュリアは短篇集…
米澤穂信著。角川書店。 信長を裏切った荒木村重と囚われの黒田官兵衛。二人の推理が歴史を動かす。 本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせ…
道尾秀介著。新潮社。 埼玉で小料理屋を営む藤原幸人のもとにかかってきた一本の脅迫電話。それが惨劇の始まりだった。 昭和の終わり、藤原家に降りかかった「母の不審死」と「毒殺事件」。 真相を解き明かすべく、幸人は姉の亜沙実らとともに、30年の時を経…