すべてが猫になる

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2013-01-01から1年間の記事一覧

解錠師/The Lock Artist  (ねこ3.9匹)

スティーヴ・ハミルトン著。ハヤカワ文庫。 このミステリーがすごい! 2013海外編 週刊文春海外ミステリーベストテン海外部門 第1位 八歳の時にある出来事から言葉を失ってしまったマイク。だが彼には才能があった。絵を描くこと、そしてどんな錠も開くことが…

オレたちバブル入行組  (ねこ3.8匹)

池井戸潤著。文春文庫。 大手銀行にバブル期に入行して、今は大阪西支店融資課長の半沢。支店長命令で無理に融資の承認を取り付けた会社が倒産した。すべての責任を押しつけようと暗躍する支店長。四面楚歌の半沢には債権回収しかない。夢多かりし新人時代は…

貴族探偵対女探偵  (ねこ4.5匹)

麻耶雄嵩著。集英社。 「貴族探偵」を名乗る謎の男が活躍する、本格ミステリーシリーズ第2弾! 今回は新米女探偵・高徳愛香が、すべてにおいて型破りな「貴族探偵」と対決! 期待を裏切らない傑作トリックの5編収録。(紹介文引用) 21.6.26再読。記事がなかっ…

9月の読了本

「モンスター」百田尚樹著 (ねこ3.8匹) 「海賊と呼ばれた男」でなにかと今話題の作家さん。本屋でほとんどの著作が平積みにされております。その中から少し自分向きそうなものを1冊。勝手に硬筆そうな印象を持っていたけれど、拍子抜けするぐらい読み…

インタビュー・イン・セル 殺人鬼フジコの真実  (ねこ3.8匹)

真梨幸子著。徳間文庫。 一本の電話に月刊グローブ編集部は騒然となった。 男女数名を凄絶なリンチの末に殺した罪で起訴されるも無罪判決を勝ち取った下田健太。その母・茂子が独占取材に応じるという。茂子は稀代の殺人鬼として死刑になっ たフジコの育ての…

カッコウの卵は誰のもの  (ねこ3.7匹)

東野圭吾著。光文社文庫。 往年のトップスキーヤー緋田宏昌は、妻の死を機に驚くべきことを知る。一人娘の風美は彼の実の娘ではなかったのだ。苦悩しつつも愛情を注いだ娘は、彼をも凌ぐスキーヤーに成長した。そんな二人の前に才能と遺伝子の関係を研究する…

綾辻行人殺人事件 主たちの館  (ねこ3.8匹)

綾辻行人著。講談社ノベルス。 綾辻行人と推理イベント「ミステリーナイト」が仕掛けたデビュー25周年コラボ作品『主たちの館』。謎の館「蜃気楼館」を再現した舞台の上で惨劇が起きた!被害者は綾辻行人!?遺された血文字、開かずの間、密室、舞台にある仕掛…

彼女の血が溶けてゆく  (ねこ3.5匹)

浦賀和宏著。幻冬舎文庫。 ライター・銀次郎は、元妻・聡美が引き起こした医療ミス事件の真相を探ることに。患者の女性は、自然と血が溶ける溶血を発症、治療の甲斐なく原因不明のまま死亡する。死因を探るうちに次々と明かされる、驚きの真実と張り巡らされ…

一月は合格祈願×恋愛成就=日常の謎  (ねこ3匹)

霧舎巧著。講談社ノベルス。 一月。正月早々、神社で強盗事件発生。それは犯人、被害者、凶器、証拠品が消失する前代未聞なものだった。以来、街では次々と不可解な出来事が!消える釣銭、一晩で玩具になる宝石、事件を完璧に予言する年賀状…七つの謎に霧舎学…

puzzle  (ねこ3.7匹)

恩田陸著。祥伝社文庫。 学校の体育館で発見された餓死死体。高層アパートの屋上には、墜落したとした思えない全身打撲死体。映画館の座席に腰掛けていた感電死体――コンクリートの堤防に囲まれた無機質な廃墟の島で見つかった、奇妙な遺体たち。しかも、死亡…

悪童日記/Le Grand Cahier  (ねこ4.4匹)

アゴタ・クリストフ著。早川書房。 戦争が激しさを増し、双子の「ぼくら」は、小さな町に住むおばあちゃんのもとへ疎開した。その日から、ぼくらの過酷な日々が始まった。人間の醜さや哀しさ、世の不条理―非情な現実を目にするたびに、ぼくらはそれを克明に…

明日の空  (ねこ3.8匹)

貫井徳郎著。集英社。 10年ぶりの書き下ろし!ミステリ長編 日本で新たに高校生活を始めた帰国子女の栄美(エイミー)。淡いときめきも別れの痛みも、いつかは青春の思い出になるはずだった。だが後に知ったのは・・・貫井徳郎が青春小説に仕掛けた「驚き」とは…

ポトスライムの舟  (ねこ3.8匹)

津村記久子著。講談社。 お金がなくても、思いっきり無理をしなくても、夢は毎日育ててゆける。契約社員ナガセ29歳、彼女の目標は、自分の年収と同じ世界一周旅行の費用を貯めること、総額163万円。第140回芥川賞受賞作。 初読み、津村記久子さん。beckさん…

黄金を抱いて翔べ  (ねこ3匹)

高村薫著。新潮文庫。 銀行本店の地下深く眠る6トンの金塊を奪取せよ!大阪の街でしたたかに生きる6人の男たちが企んだ、大胆不敵な金塊強奪計画。ハイテクを駆使した鉄壁の防御システムは、果して突破可能か?変電所が炎に包まれ、制御室は爆破され、世紀…

まだ人間じゃない/The Golden Man (ねこ4.2匹)

フィリップ・K・ディック著。ハヤカワ文庫。 12歳未満の子供は人間として認めず、許可なく屋外をうろつく子供をまるで野犬やのら猫のように狩りたてて殺してしまう、戦慄の世界を描いた表題作「まだ人間じゃない」、異星人による奇妙な侵略をうける地球の…

黄昏という名の劇場  (ねこ3.8匹)

太田忠司著。講談社文庫。 夕暮れの薄闇が下りてくる黄昏の頃には、災いや魔物がこの世に現れるという。我がもの顔で町を荒らし回る残忍な悪党とその手下が出会った不思議な男(「雄牛の角亭の客」)。有名な探偵が乗った列車で起こる奇怪な密室殺人(「憂い…