すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2022-10-01から1ヶ月間の記事一覧

窓辺の愛書家/The Postscript Murders  (ねこ3.8匹)

エリー・グリフィス著。上條ひろみ訳。創元推理文庫。 本好きの老婦人ペギーが死んだ。彼女は「殺人コンサルタント」を名乗り、数多くの推理作家の執筆に協力していた。死因は心臓発作だが、介護士のナタルカは不審に思い、刑事ハービンダーに相談しつつ友人…

傲慢と善良  (ねこ4匹)

辻村深月著。朝日文庫。 婚約者・坂庭真実が姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と読者から圧倒的な支持を得た作品が遂に文庫化。《解説…

いけないⅡ  (ねこ4.2匹)

道尾秀介著。文藝春秋。 大きな話題を読んだ”体験型ミステリー”第2弾。――すべての謎がつながっていく。前作を凌ぐ、驚愕のラストが待つ! 各話の最終ページにしかけられたトリックも、いよいよ鮮やかです。(紹介文引用) 最後のページに掲載された「写真」が…

彼は彼女の顔が見えない/Rock Paper Scissors  (ねこ4匹)

アリス・フィーニー著。越智睦訳。創元推理文庫。 夫婦関係が行き詰っていたアダムとアメリアの夫婦。そんなふたりに、くじでスコットランド旅行が当たる。ふたりきりで滞在することになったのは、改築された古いチャペル。彼らは分かっている。この旅行が自…

赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。  (ねこ4匹)

青柳碧人著。双葉文庫。 日本の昔話をミステリで読み解き好評を博した『むかしむかしあるところに、死体がありました。』に続き、 西洋童話をベースにした連作短編ミステリが誕生しました。 今作の主人公は赤ずきん! ――クッキーとワインを持って旅に出た赤ず…

イマジン?  (ねこ3.5匹)

有川ひろ著。幻冬舎文庫。 「朝五時。渋谷、宮益坂上」。 その9文字が、良井良助の人生を劇的に変えた。飛び込んだのは映像業界。物語と現実を繫げる魔法の世界にして、ありとあらゆる困難が押し寄せるシビアな現場。だがそこにいたのは、どんなトラブルも無…

優等生は探偵に向かない/Good Girl, Bad Blood  (ねこ4匹)

ホリー・ジャクソン著。服部京子訳。創元推理文庫。 友人の兄ジェイミーが失踪し、高校生のピップは調査を依頼される。警察は事件性がないとして取り合ってくれず、ピップは仕方なく関係者にインタビューをはじめる。SNSのメッセージや写真などを追っていく…

落日  (ねこ3.8匹)

湊かなえ著。ハルキ文庫。 わたしがまだ時折、自殺願望に取り付かれていた頃、サラちゃんは殺された── 新人脚本家の甲斐千尋は、新進気鋭の映画監督長谷部香から、新作の相談を受けた。 十五年前、引きこもりの男性が高校生の妹を自宅で刺殺後、放火して両親…

希望の糸  (ねこ3.8匹)

東野圭吾著。講談社文庫。 小さな喫茶店を営む女性が殺された。 加賀と松宮が捜査しても被害者に関する手がかりは善人というだけ。 彼女の不可解な行動を調べると、ある少女の存在が浮上する。 一方、金沢で一人の男性が息を引き取ろうとしていた。 彼の遺言…

マーダー・ミステリ・ブッククラブ/The Murder Mystery Book Club  (ねこ3.8匹)

C・A・ラーマー著。高橋恭美子訳。創元推理文庫。 ミステリ好き、クリスティ好きなアリシアとリネットの姉妹が出した読書会メンバー募集の告知に応えてきたのは、古着ショップのオーナー、医師、主婦、図書館司書に博物館勤務員といった面々。ところが二回…