すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

鏡の中は日曜日/樒/榁  (ねこ3.8匹)

殊能将之著。講談社文庫。 梵貝荘と呼ばれる法螺貝様の異形の館。マラルメを研究する館の主・瑞門龍司郎が主催する「火曜会」の夜、奇妙な殺人事件が発生する。事件は、名探偵の活躍により解決するが、年を経た後、再調査が現代の名探偵・石動戯作に持ち込ま…

本バスめぐりん。  (ねこ3.8匹)

大崎梢著。創元推理文庫。 種川市の移動図書館「本バスめぐりん」。乗り込むのは六十五歳の新人運転手テルさんと図書館司書ウメちゃん、年の差四十のでこぼこコンビだ。返却本に挟まれた忘れ物や、秘密を抱えた利用者など、巡回先でふたりを待ち受けるのは、…

Dの殺人事件、まことに恐ろしきは  (ねこ4匹)

歌野晶午著。角川文庫。 長崎港を訪れた「私」は、ビデオ通話で恋人に風景を見せながら旅する奇妙な男と出会う。男に誘われた路面電車での観光の車中、「私」はその恋人が、人気アイドルのヴィーナスだと明かされる。だが、2人の馴れ初めを語る男の話には、…

特捜部Q ―自撮りする女たち― /Selfies  (ねこ4.5匹)

ユッシ・エーズラ・オールスン著。吉田奈保子訳。ハヤカワ文庫。 これまで数々の未解決事件の謎を暴いてきた特捜部Q。だがアシスタントのローセの精神的不調に加え、部は予算不足により解散が囁かれる事態に。そのさなか、部の責任者であるカールに、殺人捜…

夜行  (ねこ3.7匹)

森見登美彦著。小学館文庫。 十年前、同じ英会話スクールに通う僕たち六人の仲間は、連れだって鞍馬の火祭を見物にでかけ、その夜、長谷川さんは姿を消した。十年ぶりに皆で火祭に出かけることになったのは、誰ひとり彼女を忘れられなかったからだ。夜は、雨…

京都観光記 ~金さん銀さん~

どうもみなさまこんにちは~。そうだ、京都に行こう。というわけでわたくし先日22日、旦那と京都へ行ってきましたー。奈良や神戸は最近行ったし、京都と言っても嵐山や河原町はもう何度も行ってるしということで、未踏の地・宇治に決定。 そして生まれも育ち…

恋のゴンドラ  (ねこ3.5匹)

東野圭吾著。実業之日本社文庫。 都内で働く広太は、合コンで知り合った桃美とスノボ旅行へ。ところがゴンドラに同乗してきた女性グループの一人は、なんと同棲中の婚約者だった。ゴーグルとマスクで顔を隠し、果たして山頂までバレずに済むのか。やがて真冬…

神はいつ問われるのか?  (ねこ3.8匹)

森博嗣著。講談社タイガ。 アリス・ワールドという仮想空間で起きた突然のシステムダウン。ヴァーチャルに依存する利用者たちは、強制ログアウト後、自殺を図ったり、躰に不調を訴えたりと、社会問題に発展する。仮想空間を司る人工知能との対話者として選ば…

白銀の墟 玄の月  (ねこ4.5匹)

小野不由美著。新潮文庫。 18年ぶりの書下ろし新作、ついに! 驍宗様こそ泰麒が玉座に据えた王。 だが――。戴国の怒濤を描く大巨編、開幕! 戴国に麒麟が還る。王は何処へ──。 乍驍宗が登極から半年で消息を絶ち、泰麒も姿を消した。王不在から六年の歳月、人…

大聖堂の殺人 ~The Books~  (ねこ4匹)

周木律著。講談社文庫。 すべての事件を操る数学者・藤衛に招かれ、北海道の孤島に聳え立つ大聖堂を訪れた宮司百合子。そこは、宮司家の両親が命を落とした場所だった。災禍再び、リーマン予想の解を巡り、焼死や凍死など不可解な殺人が発生する。しかし、藤…

黄昏の岸 暁の天  (ねこ4.4匹)

小野不由美著。新潮文庫。 驍宗が玉座に就いて半年、戴国は疾風の勢いで再興に向かう。しかし反乱鎮圧に赴いた王は戻らず、届いた凶報に衝撃を受けた泰麒も忽然と姿を消した。王と麒麟を失い、荒廃へと向かう国を案じる将軍は、命を賭して慶国を訪れ、援助を…

鏡面堂の殺人 ~Theory of Relativity~  (ねこ3.8匹)

周木律著。講談社文庫。 異形の建築家が手掛けた初めての館、鏡面堂。すべての館の原型たる建物を訪れた百合子に、ある手配が手渡される。そこには、かつてここで起きたふたつの惨劇が記されていた。無明の闇に閉ざされた密室と消えた凶器。館に張り巡らされ…