2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧
ヘニング・マンケル著。柳沢由実子訳。創元推理文庫。 ひとり小島に住む元医師フレドリックのもとに、37年前に捨てた恋人がやってきた。不治の病に冒された彼女は、白夜の空の下、森に広がる美しい湖に連れていくという約束を果たすよう求めに来たのだ。願い…
有栖川有栖著。角川書店。 江神二郎、火村英生に続く、異才の探偵。大人気心霊探偵小説第3弾! 探偵・濱地健三郎には鋭い推理力だけでなく、幽霊を視る能力がある。彼の事務所には、奇妙な現象に悩む依頼人のみならず、警視庁捜査一課の刑事も秘かに足を運ぶ…
平山夢明著。光文社。 おれは確かにろくでなしだが、親でも糞でも厭なもんは厭なんだ。 うるせえ! 自分のことは自分で決める! ……あんたもそうだろ? ヒッチを続ける〈おれ〉が出逢う、剥き出しの混沌ぐらぐら二十篇。 この虚構は、魂の急所に直でくる。平…
相沢沙呼著。講談社。 綿密な犯罪計画により実行された殺人事件。アリバイは鉄壁、計画は完璧、事件は事故として処理される……はずだった。 だが、犯人たちのもとに、死者の声を聴く美女、城塚翡翠が現れる。大丈夫。霊能力なんかで自分が捕まるはずなんてな…
朝井リョウ著。幻冬舎文庫。 彼氏がいるのに、別の人にも好意を寄せられている汐梨。バイトを次々と替える翔多。絵を描きながら母を想う新。美人の姉が大嫌いな双子の妹・梢。才能に限界を感じながらもダンスを続ける遙。みんな、恥ずかしいプライドやこみ上…
夕木春央著。講談社文庫。 大正時代の東京。秘密結社「絞首商會」との関わりが囁かれる血液学研究の大家・村山博士が刺殺された。不可解な事件に捜査は難航。そんな時、遺族が解決を依頼したのは、以前村山邸に盗みに入った元泥棒だった。気鋭のミステリ作家…
原田ひ香著。中央公論新社。 昭和、平成、令和――時代は変わっても、実家から送られてくる小包の中身は変わらない!? 業者から買った野菜を「実家から」と偽る女性、父が毎年受け取っていた小包の謎、そして、母から届いた最後の荷物――。 実家から届く様々な《…
スティーヴン・キング、オーウェン・キング著。白石朗訳。文春文庫。 はじまりは小さな町ドゥーリングの女子刑務所だった。受刑者たちが眠りにつき、白い繭に覆われていく。女性だけが眠りに落ち、目覚めなくなるこの奇妙な現象は「オーロラ病」と名付けられ…
湊かなえ著。集英社文庫。 美容外科医の橘久乃は幼馴染みの志保から「痩せたい」という相談を受ける。カウンセリング中に出てきたのは、太っていた同級生・横網八重子の思い出と、その娘の有羽が自殺したという情報だった。少女の死をめぐり、食い違う人びと…