すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

緋い猫  (ねこ3.7匹)

浦賀和宏著。祥伝社文庫。 十七歳の洋子は佐久間という工員の青年と恋に落ちる。だが仲間二名が殺害される事件が起き、犯人と疑われた彼は姿を消す。洋子は佐久間を追って故郷である東北の寒村を訪ねると、かつて東京で彼が飼っていた三毛猫を見つける。村人…

悪魔は夜はばたく/The Vision (ねこ3.7匹)

ディーン・R・クーンツ著。平井イサク訳。創元推理文庫。 「メアリー・バーゲンか……」霊能者メアリーに追いつめられた連続殺人犯が、いま警官に射殺された。だが、男はなぜ彼女の名を呼んだのか? それは新たな大量殺人の前兆だった。捜査を続けるメアリー…

数えずの井戸  (ねこ3.9匹)

京極夏彦著。角川文庫。 不器用さゆえか奉公先を幾度も追われた末、旗本青山家に雇われた美しい娘、菊。何かが欠けているような焦燥感に追われ続ける青山家当主、播磨。冷たく暗い井戸の縁で、彼らは凄惨な事件に巻き込まれる。以来、菊の亡霊は夜な夜な井戸…

「白鳥」の殺人  (ねこ3匹)

折原一著。光文社文庫。 新潟県親不知で、河田光雄が特急「白鳥」に飛び込み、死亡。さらに、東京で彼の上司・横山修司係長の死体が発見された。不正の疑いで証券会社を解雇された光雄が、不正の黒幕と噂される横山を殺し、自殺を…?光雄に求婚されていた石野…

ST 警視庁科学特捜班 黄の調査ファイル  (ねこ3.7匹)

今野敏著。講談社文庫。 密室状態のマンションの一室で、若者4人の死体が発見される。彼らは皆新興宗教団体の信者たちだった―。集団自殺と片付けられかけたが、STは他殺の可能性を追う。入り組んだ宗教団体内の人間関係と、揺れ動く人間心理。僧籍を持つST山…

ロルドの恐怖劇場  (ねこ3.8匹)

アンドレ・ド・ロルド著。平岡敦訳。ちくま文庫。 いたるところから恐怖は我々を狙っている。殺人と処刑の場面を再現した蝋人形館での一夜、屋敷を取り囲む血に飢えた暴徒の群れ、手術台の上の惨劇、抉り取られた眼球、妻に裏切られた男の恐るべき復讐…20世…

眼球堂の殺人 ~The Bооk~ (ねこ3.7匹)

周木律著。講談社文庫。 神の書、“The Book”を探し求める者、放浪の数学者・十和田只人が記者・陸奥藍子と訪れたのは、狂気の天才建築学者・驫木煬の巨大にして奇怪な邸宅“眼球堂”だった。二人と共に招かれた各界の天才たちを次々と事件と謎が見舞う。密室、…

春の魔法のおすそわけ  (ねこ2.8匹)

西澤保彦著。中公文庫。 ある朝、作家・鈴木小夜子は桜の舞う歩道橋の上にいた。ひどい二日酔いに見舞われ、昨晩の記憶はない。手には札束が入った見知らぬバッグ、そして現れる不思議な美青年…。謎と酒に酔いしれる、一夜限りのファンタジックなミステリ。…

祈りの幕が下りる時  (ねこ3.8匹)

東野圭吾著。講談社文庫。 明治座に幼馴染みの演出家を訪ねた女性が遺体で発見された。捜査を担当する松宮は近くで発見された焼死体との関連を疑い、その遺品に日本橋を囲む12の橋の名が書き込まれていることに加賀恭一郎は激しく動揺する。それは孤独死した…

氷の眠り/Icy Clutches  (ねこ3.7匹)

アーロン・エルキンズ著。嵯峨静江訳。ミステリアス・プレス文庫。 アラスカの氷河で発見された一片の人骨から、意外な事実が判明した。30年前に遭難したとされていた調査隊員は、実は殺されていたのだ。骨の鑑定にあたったギデオン・オリヴァー教授は、F…

短篇五芒星  (ねこ4匹)

舞城王太郎著。講談社文庫。 「許せないんだよ」「りゅ、ふう、…っぐ、りゅう、流産が」。二十七歳の春、突然流産のことが気になりだした僕。理不尽な赤ちゃんの死が高頻度で起きることに怒り、妄執する男を描いた「美しい馬の地」。他「アユの嫁」「四点リ…

緑の我が家  (ねこ3.8匹)

小野不由美著。講談社X文庫。 浩志は、父親の再婚をきっかけに家を出た。壁に囲まれた路地を入り、「緑の扉」を開いた浩志を迎えたのは、高校生の一人暮らしには充分な広さの部屋と、不可解な出来事。無言電話、奇妙な落書き、謎の手紙etc.そして、「出てい…