2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧
江戸時代からの宿場本陣の旧家、一柳家。その婚礼の夜に響き渡った、ただならぬ人の悲鳴と琴の音。離れ座敷では新郎新婦が血まみれになって、惨殺されていた。枕元には、家宝の名琴と三本指の血痕のついた金屏風が残され、一面に降り積もった雪は、離れ座敷…
森博嗣著。講談社タイガ。 ドイツで受けた精密検査でロジに不具合が見つかった。詳しく 調べるため、グアトと共に日本へ帰国。情報局本部に近い病院へ 入院した。そのロジの診断データが、外部に漏洩しているという。 ロジは、まったく未知の新種ウィルスに…
木江恭著。双葉社。 SNS上の企画「あなたの身に起きた〝鬼〟のエピソードを教えてください」に寄せられた三つの事件。 投稿者あるいは関係者三名の前に現れたのは、ひとりの男だった。桧山は「推理ゲーム」と称して隠された真相を暴いていく。 秘密にしてい…
ハリエット・タイス著。服部京子訳。ハヤカワ文庫。 夫に家を追い出され、ロンドンに戻ってきた弁護士のセイディ。娘ロビンと暮らすため、亡き母の家に住み、嫌っていた母校に娘を通わせることになる。学校で起きた性犯罪として世間の注目を集める裁判を担当…
一木けい著。角川書店。 彼女は無邪気に、優雅に、意味もなく、他人を不幸に陥れる。 「逃げなきゃ。この女のそばにいるのは危険すぎる」 新人作家、汐田聖が目にした不倫妻の独白ブログ。ありきたりな内容だったが、そこに登場する「不倫相手の母親」に感情…
白井智之著。新潮社。 病気も怪我も存在せず、失われた四肢さえ蘇る、奇蹟の楽園ジョーデンタウン。 調査に赴いたまま戻らない助手を心配して教団の本拠地に乗り込んだ探偵・大塒は、次々と不審な死に遭遇する。 奇蹟を信じる人々に、現実世界のロジックは通…
薬丸岳著。集英社。 ユーチューブで人気のチャンネル『野依美鈴のブレイクニュース』。児童虐待、8050問題、冤罪事件、パパ活の実情などを独自に取材し配信。マスコミの真似事と揶揄され、誹謗中傷も多く、中には訴えられてもおかしくない過激でリスキーな動…
ピーター・スワンソン著。務台夏子訳。創元推理文庫。 ボストン郊外に越してきた版画家のヘンと夫のロイドは、隣の夫婦マシューとマイラの家に招待された。食事後にマシューの書斎に入ったとき、ヘンは2年半前に起きたダスティン・ミラー殺人事件で、犯人が…
3月30日~久しぶりに1泊旅行行って来ました! 金沢は、金沢駅構内(おみやげ屋エリア)をうろついたことならあるのですが、実質初めて。ここんとこ身体全体がだるいので、温泉に浸かりたいということでなんとなく選ばれた和倉温泉。それほどハシャげる旅…
真梨幸子著。小学館。 葉山の別荘で結婚パーティーの最中、カリスマブロガーの月村珠里亜が倒れ、昏睡状態に。心理カウンセラーの麻乃紀和は、死んだ息子を陥れた珠里亜に復讐を果たすべく、彼女の身辺を調べ始める。 そんな折、四谷の超高級マンションで発…
朝井リョウ著。幻冬舎文庫。 死んでしまいたいと思うとき、そこに明確な理由はない。心は答え合わせなどできない。(「健やかな論理」)尊敬する上司のSM動画が流出した。本当の痛みの在り処が写されているような気がした。(「そんなの痛いに決まってる」)生ま…