2025-05-01から1ヶ月間の記事一覧
須藤古都離著。講談社。 1960年代後半、アメリカ西部ネバダ州にある人口50人以下の町・ジェスロー。この町に住む人気小説家のトムはしばらく新作が書けずにいた。やる気のなさをごまかすようにギャンブルに明け暮れるトム。「世界が終わる日が来たら書くかも…
阿津川辰海著。講談社タイガ。 殺人を企む一人の男が、土砂崩れを前に途方にくれた。 復讐相手の住む荒土館が地震で孤立して、犯行が不可能となったからだ。 そのとき土砂の向こうから女の声がした。 声は、交換殺人を申し入れてきた――。 同じころ、大学生に…
楠谷佑著。東京創元社。 案山子だらけの宵待村で、案山子に毒の矢が射込まれ、別の案山子が消失し、ついに殺人事件が勃発する。現場はいわゆる雪の密室の様相を呈していた――。“楠谷佑”のペンネームで活動する合作推理作家の大学生コンビが謎に挑むシリーズ第…
深水黎一郎著。星雲社FICTIONS。 美術にまつわる犯罪を解決するために警視庁に新設された「美術犯罪課」。 その課長代理を命じられた森越歩未(もりこし・あゆみ)と唯一の部下・馬原茜(まはら・あかね)に初めて課された任務は、日本きっての名家・鷲ノ宮家に…
まさきとしか著。小学館文庫。 中野区のマンションの一室で若い女性が頭部を殴打され、意識不明の状態で発見される。永澤美衣紗という名の彼女はシングルマザーで、生後十ヵ月の娘、しずくは連れ去られる。現場には「私は人殺しです。」と書かれた便箋が残さ…
三浦しをん著。集英社文庫。 愛する漫画や宝塚、EXILE一族への熱き想い、家族との心温まったり温まらなかったりする交流、旅先でのあれこれ、タクシーで個性的な運転手さんと繰り広げられる会話、ふとしたきっかけから広がる壮大な空想……。なにげない日常の…
フェイクドキュメンタリーQ著。双葉社。 現在、チャンネル登録者数28万人超。ホラー好きの間で「今一番キている」とされる、モキュメンタリ―ホラーというジャンルを築いたパイオニア的存在。個人撮影した恐怖映像が偶然見つかったという設定で、未編集の動画…
R・J・エロリー著。吉野弘人訳。創元推理文庫。 弟の訃報が届いたのは朝食後すぐのことだった。車で何度も轢(ひ)かれて殺されたのだという。保安官のヴィクターは、弟とは憎しみ合った末に疎遠になっており、悲しみは湧かなかった。だが弟の10歳の娘から…
下村敦史著。幻冬舎。 「私が犯人です!」「俺が犯人だ!」、全員犯人です! 社長室で社長が殺された。それに「関わる」メンバーが7人ある廃墟に集められる。未亡人、記者、社員2人、運転手、清掃員、被害者遺族ーー。やがて密室のスピーカーからある音声…
倉知淳著。祥伝社。 売れないミステリー作家の冷泉彰成は、弟子の久高享に創作テクニックを仕込みながら、執筆を続ける日々を送っていた。そんな折、冷泉の元に二通の手紙が届く。一通は女性からのファンレター、もう一通はファンレターのようではあるものの…
ディアナ・レイバーン著。西谷かおり訳。創元推理文庫。 かつてはナチの残党を、現在は犯罪者を標的とする暗殺組織〈美術館〉。社会に害をなす者の抹殺に40年を捧げた60歳のビリーたち女性暗殺者4人は、引退の日を迎えた。記念にクルーズ旅行に出かけたとこ…