2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧
恒川光太郎著。角川書店。 島に一本しかない紫焔樹。森の奥の聖域に入ることを許されたユナは、かつて〈果樹の巫女〉と呼ばれた少女だった……。呪術的な南洋の島の世界を、自由な語りで高らかに飛翔する、新たな神話的物語の誕生! (紹介文引用) 待ちに待っ…
太田忠司著。角川書店。 名古屋に暮らす高校生の甘栗晃は、私立探偵だった父の跡を継ぎ、探偵業を始めたばかり。そんな彼の前に、とんでもない依頼人が現れた。元「名古屋最凶の中学生(戦車)」の肩書きを持つ、同級生の徳永。彼に頼まれたのは、目前で「消…
滝田務雄著。東京創元社ミステリ・フロンティア。 彼の名は黒川鈴木。姓名どちらも姓に見えるという点で、まあ珍名の部類に入る。職業は警察官。階級は巡査部長。既婚で子供はない。酒もタバコもやらない。ギャンブルなど論外。ふだんはヒマでも、事件が起こ…
津原泰水著。原書房ミステリー・リーグ。 「そうだ、検視の結果なんだけど」と姉(警察官)は言い、「いい。聞きたくない。いま食べてるし」と私(女高生)はかえすのだが、「じゃあ聞かないで。勝手に喋るから」そうして事件に巻き込まれ(押しつけられ)て…
赤星香一郎著。講談社ノベルス。 赤い蟷螂を見た者には必ず災いが降りかかる―。大学生・赤井雅彦の周りで飛び交う噂。あくまで噂だとたかをくくっていたなか、それに関わった友人たちが不可解な死を遂げる。次は自分ではないかと恐怖におののきつつも時は経…
アーロン・エルキンズ著。ハヤカワ文庫。 ワシントン州の国立公園の大森林で人骨の一部が発見された。遭難したハイカーの遺骸なのか?だが、ギデオン・オリヴァー教授の鑑定の結果、骨は六年前に殺された男性のものと判明する。そのうえ、殺人の兇器は一万年…
多島斗志之著。創元推理文庫。 1920年代の英国領シンガポール。様々な勢力が入り乱れる街で顔役として名を馳せる青年・林田は、大物華僑の娘・呂白蘭殺害の容疑者として、警察と呂一族双方から追われる身となる。林田は執拗な追跡をかわしつつ、己を陥れ…
クレイグ・ライス著。ハヤカワ文庫。 お隣の奥さんが何者かに射殺されたと知って、カーステアズ家の子供たちの頭に浮かんだのは、ママのことでした。もしも女流推理作家であるママが犯人を捕まえれば、有名になって小説も売れるにちがいない! ところが肝心…
佐々木譲著。ハルキ文庫。 札幌市内のアパートで、女性の変死体が発見された。遺体の女性は北海道警察本部生活安全部の水村朝美巡査と判明。容疑者となった交際相手は、同じ本部に所属する津久井巡査部長だった。やがて津久井に対する射殺命令がでてしまう。…
ウィリアム・アイリッシュ著。創元推理文庫。 戦後のわが国に紹介されたミステリ作家のなかで、もっとも広く歓迎されたサスペンス・スリラーの第一人者ウィリアム・アイリッシュの傑作の粋を集めた待望の短編集。大都会のなかの人間の孤独、しのびよる死の影…
秋月涼介、北山猛邦、越谷オサム、桜坂洋、村崎友、米澤穂信著。東京創元社ミステリ・フロンティア。 海と山に囲まれた、風光明媚な街、蝦蟇倉。この街ではなぜか年間平均十五件もの不可能犯罪が起こるという。マンション、レストラン、港に神社、美術館。卒…
アントニイ・バークリー著。創元推理文庫。 余命数か月と宣告されたトッドハンター氏は、残された期間に有益な殺人を犯そうという結論に達した。だが、生と死に関し異常な見解をもつ編集者や素人犯罪研究家、快楽のために一家を犠牲にする作家、犯人の告白を…
小島正樹著。原書房ミステリー・リーグ。 その事故車は工場の壁にぶつかってたわみ、ドアが開かなくなっていた。中には男女。女は腹を裂かれ、男は無傷のまま、死んでいた。直前にすれ違ったドライバーはふたりとも生きていたと証言、さらに男の驚くべき死因…
アル・サラントニオ編。創元推理文庫。 田舎町に起きた連続猟奇殺人の顛末を、少年の目を通して描くランズデールの表題作。幽霊屋敷をなんとか売り物にしようと策を巡らす不動産業者ら一行を待ち受ける意外な運命を物語るブラッティの長編『別天地館』。加え…
伊坂幸太郎、大山誠一郎、伯方雪日、福田栄一、道尾秀介著。東京創元社ミステリ・フロンティア。 海と山に囲まれた、風光明媚な街、蝦蟇倉。この街ではなぜか年間平均十五件もの不可能犯罪が起こるという。自殺の名所に、怪しげな新興宗教や謎の相談屋。不可…
フィリップ・マクドナルド著。創元推理文庫。 大蔵大臣ジョン・フード殺害さる――特種をいち早くキャッチした〈梟〉紙は、第一次大戦の英雄にして明晰な頭脳の持ち主、アントニイ・ゲスリン大佐を現地へ特派する。終盤に至って新聞記事原稿として掲げられる、…
道尾秀介著。集英社。 もう、駄目だと思った。それでも世界は、続いていた―少女は無限の想像力でこの世界を生き延び、少年はたった一つの思い出にしがみつく。一匹の蝶が見た悲しみの先に広がる光景とは…渾身の連作群像劇。 (あらすじ引用) ミッチー待望の…
山口芳宏著。東京創元社。 ●著者のことば 「100人の名前をおぼえる必要はありません! 6ページの登場人物評付! 親切設計!」 ――山口芳宏 大富豪の館でメイドとして働く妹に頼まれ、名探偵・西園寺とその館にかけつけた神尾は、奇妙な殺人事件に遭遇する。衆…