2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧
深水黎一郎著。講談社文庫。 10歳の少女が両親と訪れたのは、不思議な現象が次々と起こる街だった。そこで奇怪な殺人事件が。(「不可能アイランドの殺人」)動物園でのピアノ・コンサートの最中に象が暴れ出し、飼育員が死亡した。事故と思われた出来事の、驚…
京極夏彦著。角川文庫。 庭に咲く艶々とした椿の花とは対照に、暗い座敷に座る小山内君は痩せ細り、土気色の顔をしている。僕は小山内君に頼まれて留守居をすることになった。襖を隔てた隣室に横たわっている、妹の佐弥子さんの死体とともに。しかしいま、僕…
カーリン・フォッスム著。成川裕子訳。 ノルウェーの森の奥で老女が殺害される。被害者の左目には鍬が突き刺さっており、精神病院に入院中の青年エリケが現場で目撃されていた。捜査陣を率いるセイエル警部は、エリケを犯人と決めつける者たちの偏見に左右さ…
山本弘著。創元SF文庫。 夏休みを迎えた美心国際学園(BIS)ビブリオバトル部は、造り酒屋を営む武人の家で夏合宿を開催する。夜、武人の両親や祖母を招待して行われたビブリオバトルのテーマは“恐怖”。部員たちはロウソク一本の明かりのなか、それぞれ得意…
柚木麻子著。幻冬舎文庫。 美形でボンボンで博識だが、自意識過剰で幼稚で無神経。人生の決定的な局面から逃げ続ける喰えない男、伊藤誠二郎。彼の周りには恋の話題が尽きない。こんな男のどこがいいのか。尽くす美女は粗末にされ、フリーターはストーカーさ…
ジョージ・オーウェル著。山形浩生訳。ハヤカワepi文庫。 飲んだくれの農場主ジョーンズを追い出した動物たちは、すべての動物は平等という理想を実現した「動物農場」を設立した。守るべき戒律を定め、動物主義の実践に励んだ。農場は共和国となり、知力に…
今野敏著。講談社文庫。 玄界灘に浮かぶ沖ノ島。港湾工事現場での不可解な水死事件。現地へ向かった“ST”だが、そこは古代からの社、宗像大社の神域で、島での出来事を語れない“御言わず様”の因習、警察といえども現場への上陸すら許さない厳粛な掟が赤城、青…
初野晴著。角川文庫。 喧噪の文化祭が終わり3年生が引退、残った1、2年生の新体制を迎えた清水南高校吹奏楽部。上級生となった元気少女の穂村チカと残念美少年の上条ハルタに、またまた新たな難題が?チカが試奏する“呪いのフルート”の正体、あやしい人物から…
ジェフリー・ディーヴァー著。池田真紀子訳。文春文庫。 キャサリン・ダンスの友人で人気歌手、ケイリーはストーカーに悩まされていた。メールアドレスを変えても頻々とメールを送りつける男エドウィン。彼が数日後のコンサートに現れるという。ダンスが事態…
宮部みゆき著。文春文庫。 「動くな」。終電帰りに寄ったコンビニで遭遇したピストル強盗は、尻ポケットから赤ちゃんの玩具、ガラガラを落として去った。事件の背後に都会人の孤独な人間模様を浮かび上がらせた表題作、タクシーの女性ドライバーが遠大な殺人…
奥田英朗著。講談社文庫。 その夏、世紀のポップスター・ジョンは軽井沢で過ごした。家族との素敵な避暑が、ひどい便秘でぶち壊し。あまりの苦しさに病院通いをはじめたジョンの元へ、過去からの亡霊が次々と訪れ始めた…。大ベストセラー小説『最悪』の著者…
綾辻行人著。講談社文庫。 衝撃のデビュー作『十角館の殺人』から30年――。メモリアルイヤーにお贈りする綾辻行人の最新刊! 持ち主が悲惨な死を遂げ、今では廃屋同然の別荘<星月荘>。ここを訪れた四人の若者を襲った凄まじい殺人事件の真相は?――表題作「人間…