すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

しおかぜ市一家殺害事件あるいは迷宮牢の殺人  (ねこ4.4匹)

早坂吝著。光文社。 「あれだけ警戒しながら読んだのに完全に騙された。まさか、そうくるとは。」ーー有栖川有栖 女名探偵の死宮遊歩は迷宮牢で目を覚ます。姿を見せないゲームマスターは「六つの迷宮入り凶悪事件の犯人を集めた。各人に与えられた武器で殺し…

二百十番館にようこそ  (ねこ4匹)

加納朋子著。文藝春秋。 「もう面倒見きれない。そこで一人で生きていけ」就活に挫折して以来ずっと、実家でオンラインゲーム三昧の日々を送る“俺”に転がり込んだ伯父さんの遺産は、離島に建てられた館を丸々一棟。なんと無職から一転して不動産持ち、これか…

紙の梟 ハーシュソサエティ (ねこ3.7匹)

貫井徳郎著。文藝春秋。 ここは、人を一人殺したら死刑になる世界――。 私たちは厳しい社会(harsh society)に生きているのではないか? そんな思いに駆られたことはないだろうか。一度道を踏み外したら、二度と普通の生活を送ることができないのではないかとい…

此の世の果ての殺人  (ねこ3匹)

荒木あかね著。講談社。 小惑星「テロス」が日本に衝突することが発表され、世界は大混乱に陥った。そんなパニックをよそに、小春は淡々とひとり太宰府で自動車の教習を受け続けている。小さな夢を叶えるために。年末、ある教習車のトランクを開けると、滅多…

縄紋  (ねこ3匹)

真梨幸子著。幻冬舎。 縄紋時代、女は神であり、男たちは種馬、奴隷でした。 フリーの校正者・興梠に届いた自費出版の原稿。それは “ 縄「紋」時代 " に関する記述から始まる不可思議なものだった。読み進めていくうち、貝塚で発見された人骨など、現在にも…

ついでにジェントルメン  (ねこ3.6匹)

柚木麻子著。文藝春秋。 分かるし、刺さるし、救われる――自由になれる7つの物語。 編集者にダメ出しをされ続ける新人作家、女性専用車両に乗り込んでしまったびっくりするほど老けた四十五歳男性、男たちの意地悪にさらされないために美容整形をしようとする…

終活中毒  (ねこ3.7匹)

秋吉理香子著。実業之日本社。 人生は、いつでも大どんでん返し。 たとえ、余命わずかでも―― 最高の最期(エンディング)、始めますか? あなたの心に火を灯す驚愕×号泣ミステリ―! ゾッとする終活、理想的な終活、人生を賭けた終活… 4人の〈終活〉に待っていた…

復讐の協奏曲  (ねこ4匹)

中山七里著。講談社。 三十年前に少女を惨殺した過去を持つ弁護士・御子柴礼司。 事務所に〈この国のジャスティス〉と名乗る者の呼びかけに応じた八百人以上からの懲戒請求書が届く。 処理に忙殺されるなか事務員の洋子は、外資系コンサルタント・知原と夕食…

むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。 (ねこ4匹)

青柳碧人著。双葉社。 日本昔ばなし×本格ミステリふたたび! 2019年4月に刊行されるやいなや瞬く間にベストセラーとなった『むかしむかしあるところに、死体がありました。』の続編が誕生。 今回収録されたのは、「かぐや姫」「おむすびころころ」「わらしべ…

発注いただきました!  (ねこ3.8匹)

朝井リョウ著。集英社文庫。 『桐島、部活やめるってよ』での鮮烈なデビューから10年。著者の元には様々な企業からの原稿依頼が寄せられた。原稿枚数や登場人物、シチュエーションなど、小説誌ではあまり例を見ないようなリクエストに、著者はどのように応え…