すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧

スウェーデン館の謎 (ねこ4匹)

講談社文庫。 おなじみ国名シリーズの第二弾です。 前作「ロシア紅茶の謎」は短編集でしたが、本作は長編になります。 推理作家アリスは、スウェーデン館と呼ばれる雪のログハウスに招かれた。 そこで遭遇した、離れで起きる犯人の足跡だけがない殺人事件と…

ZOO (ねこ4.6匹)

集英社。10作品収録の短編集です。 全世界で(大げさな)自分が思う「天才」を3人挙げろ、と言われたら、 間違いなく乙氏を挙げます。 もしかして寝ながら書いてんじゃないかとかテレビ観て笑いながら書いてんじゃないかとか 想像してしまうのは私だけで…

葉桜の季節に君を想うということ (ねこ3.4匹)

文藝春秋。 素人探偵の成瀬は、ある日駅のホームで自殺をはかった女性を救う。それがきっかけで 交際が始まる。一方、友人のキヨシから悪徳商法会社のからむ殺人事件の調査を依頼されてーー。 以下、思いっきりネタバレします。↓未読の方は絶対読まないでく…

犯人に告ぐ (ねこ3匹)

雫井修介著。双葉社。 巻島警視は、神奈川で起きた男児誘拐事件を担当する。 姿を見せない周到な犯人に翻弄され、捜査は失敗した。男児は死体で発見され、 犯人らしき人物を特定しかけながらも逃げられ、さらには記者会見でとんでもない 失態を見せる。 そし…

フレームアウト (ねこ1.9匹)

生垣真太郎著。第27回受賞作。 舞台はアメリカはニューヨーク。 映画編集者デイヴィットが観たのはリアルな「スナッフ」ビデオだった。 出演女優アンジェリカと、失踪したもう一人のアンジェリカの行方は!? 最初に、「スナッフビデオ」とは何ぞや!?と…

記憶の果て (ねこ3.9匹)

浦賀和宏著。第5回受賞作。 父の自殺。彼の残したパソコンの中には、自ら「裕子」と名乗る少女が存在していた。 プログラムに意識は宿るのか?一体彼女は何者なのか?? 冒頭から「親父が死んだ。自殺だった。」という突飛な書き出しで物語は始まります。 …

それでも、警官は微笑う (ねこ2.9匹)

日明恩(たちもり・めぐみ)著。第25回受賞作。 「キチク」と恐れられる武本と、お坊ちゃん警部補の二人がコンビを組み、 裏で暗躍する銃と麻薬の巨大組織に関わって行く。同時に、麻薬捜査官との 軋轢問題がからんでーーーー。 月並みですが、面白かった…

学ばない探偵たちの学園 (ねこ3匹)

東川篤哉著。実業之日本社ジョイ・ノベルス。 学園コメディミステリ。 主人公は、部室のない学園探偵部の二人と、騙されてまんまと入部させられた 語り手の赤坂少年。(ツッコミ役) 保健室で起きた密室殺人。足跡がない殺人現場、いかにして犯人はこの空間…

昆虫探偵 ーシロコパκ氏の華麗なる推理ー (ねこ3.4匹)

鳥飼否宇著。光文社文庫。 短編集です。 ある朝目覚めるとゴキブリになっていたーーーー、という、カフカ「変身」を彷彿とさせる (というかそのまま、、、笑)書き出しから始まる「昆虫界本格ミステリ」。 「なんで人間がゴキブリになるねん!」「なんで昆…

月長石の魔犬 (ねこ0.8匹)

秋月涼介著。第20回受賞作。 正常と異常のボーダーラインと、頭部を切断され犬の首を縫い付けられた死体の謎。 ……って感じですか。 最近ではよくあるテーマ。(犬の首はともかく) 文章はそんなに悪くはないです。(と、思う) 構成も、普通。章ごとにそれ…

月光ゲーム ーYの悲劇’88ー (ねこ3匹)

創元推理文庫。初のデビュー長編です。 夏合宿のために矢吹山のキャンプ場へやって来たアリスら推理小説研究会一行。 偶然一緒になった雄林大学、神南学院短大のグループらと意気投合し、行動を 共にする。しかし、彼らに予想だにしない事態が起こる。矢吹山…

木乃伊男 (ねこ3.6匹)

蘇部健一著。(六枚のとんかつ書いた人ですよ)講談社ノベルス。 「絵で犯人がわかる」。人気漫画家、里中満智子さん(おお!)がイラスト担当。 一昔風の里中さんのタッチが妙に合ってます。(決して読む前に本をぱらぱら しないで下さい。) 布部正男君は…

霧の迷宮から君を救い出すために (ねこ4.2匹)

黒田研二(クロケン)著。実業之日本社ジョイ・ノベルス。 「動くものが見えない」。ある事故で、動体視力を失ってしまった青年、杉村。 密室のシェルターから職場の上司、由希の死体が発見され、さまざまな騒動に巻き込まれる。 いいですねえクロケン! ま…

暗闇の中で子供 (ねこ3.9匹)

講談社ノベルス。前作「煙か土か食い物」の奈津川家シリーズの続編です。 はい、もうこれはいちいちあらすじ書きませんよーー。 この本にあらすじなんて何の意味もありゃしませんからねーー。 前作は四男の四郎ちゃんが主人公でしたが、今回は三男の三郎ちゃ…

空を見上げる古い歌を口ずさむ (ねこ3.4匹)

小路幸也著。講談社。第29回受賞作。 主人公の青年が、20年ぶりに兄と再会。 その兄のモノローグでほぼ占められた作品です。 兄の小学生時代の物語。ある「パルプ町」という土地で暮らす兄は、突然、全ての人々の顔が「のっぺらぼう」に見え始めた。そし…