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ウランバーナの森  (ねこ3.5匹)

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奥田英朗著。講談社文庫。

 

その夏、世紀のポップスター・ジョンは軽井沢で過ごした。家族との素敵な避暑が、ひどい便秘でぶち壊し。あまりの苦しさに病院通いをはじめたジョンの元へ、過去からの亡霊が次々と訪れ始めた…。大ベストセラー小説『最悪』の著者が贈る、ウイットとユーモア、そして温かい思いに溢れた喪失と再生の物語。(裏表紙引用)

 

 

奥田さんのデビュー作。約20年前の作品ということだけどまだ絶版になっていないんだから凄いね。あまり惹かれるあらすじじゃなかったので避けていたのだけどなかなか良かったんじゃないかな。

 

主人公はかのビートルズのメンバー、ジョン・レノン。彼が音楽で成功してから4年間隠遁生活をしていた間を描きたかった、ということでもちろんフィクション。ウチは母が大のビートルズファンで、子どもの頃から家でも車でも鳴っていて、当時住んでいた社宅にもおっきいポスターがどどーんと貼ってあったのを覚えている。・・・しかしまあその程度の自分でも知っているようなエピソードがチョコチョコと挟まれているので面白い。だって、なんといってもテーマが「便秘」だからね。。。何日間も便が出ずに苦しんでいるだけの話って・・・。性格も鬱屈してるし、あ~もう読むのしんどいな~これ~と思っていたら、だんだん有名人の死者が出てきたりして目が離せなくなってきた。若い頃に酷いことをしてしまった相手にまた会えたら、って夢のような話だなー。

 

ということで、便秘の原因もなんか笑ってしまうような事だったし、明るく前向きに進むいいお話だったと思う。好きかと言われると困るが・・・まあ奥田ファンなら読んでみるのもアリ。