新潟県親不知で、河田光雄が特急「白鳥」に飛び込み、死亡。さらに、東京で彼の上司・横山修司係長の死体が発見された。不正の疑いで証券会社を解雇された光雄が、不正の黒幕と噂される横山を殺し、自殺を…?光雄に求婚されていた石野亜矢子は、彼の兄・河田次郎とともに、事件の真相を探る旅に出た。特急に仕組まれた謎は解けるか?時刻表トリックの白眉!(裏表紙引用)
久々に折原さんを。と思ったら、鬼貫警部ものでもなく叙述トリックものでもなかった。じゃあなんだって言われたらこれは時刻表ミステリー。モロ2時間サスペンスな展開だったので逆に新鮮だった。まあこういうの読んでた時代もあるから。。。そういえば折原さん、こういうのもお得意だったね。
ヒロインは証券会社に勤めるOLの亜矢子。亜矢子にプロポーズした河田光雄が、特急「白鳥」に飛び込んで死亡した。その瞬間を旅雑誌専門カメラマン磯崎が撮影していたという。成り行き上光雄の婚約者という形になった亜矢子は、光雄の兄である次郎と共に事件を調査し始める――。
なんせ27年前に描かれた作品なので、人物描写がいかにもなのがアイタタな感じ。亜矢子、会社休みすぎだしなあ(笑)。女の人が時刻表を読みこなしてトリックを推理するって違和感があったなあ。まあ、得意な女性もいるんだろうけど。
机の角に頭をぶつけて死ぬとか、犯人が分かりました、その話は後日、と言った人物が殺されるとか、ベタすぎて笑えるところも多いけど。今、絶対逃げられただろ?!ってところで逃げなかったりでイライラするし。思っていたよりは事件が複雑で、目まぐるしく真相が変わるので楽しめたかな。目の回る展開、こういうところは折原さんっぽいね。