ジャナ・デリオン著。島村浩子訳。創元推理文庫。
長年シンフルを陰で仕切ってきたアイダ・ベルが、ついに町長選挙に出馬する。二週間前から身分を偽り町で暮らすCIA秘密工作員のフォーチュンは、これまでの縁から選挙戦を手伝うことに。ところが、公開討論会が終わった直後、対立候補が殺されてしまう。犯人扱いされた友の無実を証明するため、立ち上がるフォーチュンたち。が、その結果小さな町はまたも大騒ぎになるのだった!「ワニ町」シリーズ最新刊。(裏表紙引用)
「ワニ町」シリーズ第3弾。
すっかり気に入ってしまい、現在邦訳されている作品をすべて読破してしまった。第4弾は来年らしい。早く~。シリーズものを一気に読むと、「この人誰だっけ」「その事件何だっけ」がないのがいい。
今回もまた、ミスコン女王事件からすぐのお話。アイダ・ベルが町長に立候補。でも対立候補のテッド(元よそ者)がリス用の駆除剤で毒殺され、当の駆除剤を所持していたアイダ・ベルが容疑者となってしまう。フォーチュンやガーティ、カーター保安官さえもアイダ・ベルがやったとは信じていない。では、誰が…。
検事もだけど、絶対にやっていないと言い切れるのに状況証拠(ってほどでもない)があるから逮捕せざるを得ない、っていうのは…。前作と違って、シンフルの皆さんもそれほどアイダ・ベルを糾弾していないし(シーリアのおかげか)。殺された男の妻があまりにもクズなので、同情されないのか(それを言うと前作の被害者の方が嫌われっぷりは凄かったが)。今回はとにかくいつもの川ばしゃん木からどすんヘビがどさりに加えて銃撃戦が見所。こんな小さい町でどんだけの人間が銃を持ってるんだ。。。カーターを出し抜くドタバタがいつもなら楽しいけれど、フォーチュンとカーターが惹かれあい始めているからなんだか気まずいのよね。「友達」って言われて微妙そうだなあ、2人とも。早くくっつかないかなあ。次はカーターとフォーチュンの食事デートから始まるといいなあ。どうせ素直になれないんだろうけど。それにしても、カーターってそんなにイケメンなんだ。俳優なら誰がやるといいかな。前回ちらっと出ただけで強烈な印象を残した10歳のソーサラーはもう出ないのかな?誘拐されたって。。
とにかく、楽しかった!小説で、笑うところで声が出ちゃうってなかなかない。