すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

赤ずきん、ピノキオ拾って死体と出会う。 (ねこ4匹)

青柳碧人著。双葉社

前作『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』でミステリー界に衝撃のデビューを果たした赤ずきんに相棒ができました。 その名はピノキオ! とある目的があって一緒に旅をするのですが、ゆく先々でまたもや事件が発生します。 『白雪姫』『ハーメルンの笛吹き男』『三匹の子豚』……。 世界のみんなが知っている童話をベースにした連作本格ミステリ第二弾。 (紹介文引用)
 
赤ずきんシリーズ第2弾。
日本童話と西洋童話のシリーズで交互に行くのかと思ったら、西洋童話編のヒロイン赤ずきんのキャラが好評だったのか使いやすいのか、赤ずきんシリーズとして定着しそうな勢い。
 
今回の赤ずきんは、旅の途中出会った右腕しかないピノキオの身を案じて彼の残りの身体を探しに出ることに。そして次々といつものように既存の童話になぞらえた舞台での殺人事件に出会い、解決していくというお話。使われているのはピノキオ」「白雪姫」「ハーメルンの笛吹き」「三匹の子豚」。「白雪姫」「三匹の子豚」だけは持ってたかな。「三匹の子豚」はソノシートで持ってた気がする。(ご存知?赤いペラペラなレコード?にお話が入ってるやつ。昭和の遺産。)
 
どれも、元の作品を生かしたトリックがあって面白かった。それぞれ出てくるキャラクターが真逆の性格で登場したり実は悪人だったなんてものも。ホラ吹き男爵の次男ジルや魔女マイゼン十九世などなど、旅を続けていくにつれ仲間が増えていくのも楽しい。ピノキオに「こういうの得意でしょ」と言われて「こういうのって言わないの!」と突っ込む定番のやりとりが笑えるし、いつの間にかキメ台詞になった「あなたの犯罪計画は、どうしてそんなに杜撰なの?」もカッコイイ(笑)。今回も面白かった、ネタが切れるまで続けて欲しい。