すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

小説家と夜の境界  (ねこ3.8匹)

山白朝子著。角川書店。 幸福な作家など存在しない――山白朝子による業界密告小説。 私の職業は小説家である。ベストセラーとは無縁だが、一応、生活はできている。そして出版業界に長年関わっていると、様々な小説家に出会う。そして彼らは、奇人変人である…

フォトミステリー  (ねこ3.8匹)

道尾秀介著。WANI BOOKS。 世の中にすでに存在する写真に文を添えることでまったくあたらしい物語が生まれた―― 道尾秀介による危険な悪戯 写真から生まれた、道尾秀介初のショートショート集。 読み返すほど深まる――写真と連動する新感覚のミステリー。短い…

ぎんなみ商店街の事件簿 SISTER編  (ねこ3.6匹)

井上真偽著。小学館。 新・読書体験。驚愕のパラレルミステリー! 古き良き商店街で起きた不穏な事件。探偵役は三姉妹と四兄弟、事件と手がかりは同じなのに展開する推理は全く違う!? 〈Brother編〉との「両面読み」がおすすめです!(紹介文引用) <BROTHER…

幸運には逆らうな/Soldiers of Fortune  (ねこ3.9匹)

ジャナ・デリオン著。島村浩子訳。創元推理文庫。 独立記念日を迎え、祝賀ムードのシンフルの湿地で爆発事故が発生。現場は密造酒の製造所だと思われていた建物だが、事故がきっかけで作られていたのは覚醒剤だったことが発覚する。爆発の巻き添えで友人が負…

でぃすぺる  (ねこ4匹)

今村昌弘著。文藝春秋。 『屍人荘の殺人』の著者が仕掛ける ジュブナイル×オカルト×本格ミステリ 小学校最後の夏休みが終わった。小学校卒業まであと半年。 ユースケは、自分のオカルト趣味を壁新聞作りに注ぎ込むため、〝掲示係〟に立候補する。この地味で…

ぎんなみ商店街の事件簿 BROTHER編

井上真偽著。小学館。 史上初! ひとつの事件にふたつの真実『ぎんなみ商店街の事件簿』は、〈Sister編〉〈Brother編〉ともに全3話で構成されています。 各話で起きる【事件】は〈Sister編〉〈Brother編〉ともに同じものです。 〈Sister編〉では内山家三姉妹…

最後の祈り  (ねこ3.7匹)

薬丸岳著。角川書店。 東京に住む保阪宗佑は、娘を暴漢に殺された。妊娠中だった娘を含む四人を惨殺し、死刑判決に「サンキュー」と高笑いした犯人。牧師である宗佑は、受刑者の精神的救済をする教誨師として犯人と対面できないかと模索する。今までは人を救…

鵼の碑  (ねこ4.5匹)

京極夏彦著。講談社ノベルス。 百鬼夜行シリーズ17年ぶりの新作長編がついに! 殺人の記憶を持つ娘に惑わされる作家。 消えた三つの他殺体を追う刑事。 妖光に翻弄される学僧。 失踪者を追い求める探偵。 死者の声を聞くために訪れた女。 そして見え隠れする…

シェア  (ねこ3.7匹)

真梨幸子著。光文社。 そのシェアハウスは、いわくつき物件だったーー都心の古民家シェアハウス「さくら館」。あやしい六人の女性入居者たち、床下から発見されたとんでもないもの、この家の過去にまつわる奇妙な噂・・・・・・ワケあり女たちの入り乱れる思…

ハイスクール・パニック/Rage  (ねこ3.8匹)

スティーヴン・キング著。飛田野裕子訳。扶桑社ミステリー。 〈二年前のことだ。そのころから、ぼくのあたまはおかしくなり始めた―〉ぼくの名前はチャーリー・デッカー。プレイサーヴィル・ハイスクールの最上級生だ。ぼくは、代数のアンダーウッド先生と、…

いつもの木曜日  (ねこ3.7匹)

青山美智子著。宝島社。 2021年、2022年本屋大賞2位受賞作家・青山美智子さんが贈る『木曜日にはココアを』に繋がる温かな物語。累計26万部を突破した『木曜日にはココアを』。その12編の物語に登場したワタル、朝美、えな、泰子、理沙、美佐子、優、ラルフ…

人面瘡  (ねこ4匹)

横溝正史著。角川文庫。 「わたしは、妹を二度殺しました」。金田一耕助が夜半、遭遇した夢遊病の女性が、奇怪な遺書を残して自殺を企てた。妹の呪いによって、彼女の腋の下にはおぞましい人面瘡が現れたというのだ……。妖異譚に科学的な解決と深層心理の解明…

罪の境界  (ねこ3.8匹)

薬丸岳著。幻冬舎。 無差別通り魔事件の加害者と被害者。 決して交わるはずのなかった人生が交錯した時、慟哭の真実が明らかになる感動長編ミステリー。 「約束は守った……伝えてほしい……」 それが、無差別通り魔事件の被害者となった飯山晃弘の最期の言葉だ…

恋する殺人者  (ねこ3.8匹)

倉知淳著。幻冬舎。 大好きな従姉の事故死に不審を抱く大学生・高文は、彼に片思いするフリーター女子・来宮を“助手”に真相を探っていく。大型猫科肉食獣を思わせる担当刑事・鷲津にあしらわれながら“捜査”を進める高文だが、彼が協力を依頼した人が次々と殺…

卒業生には向かない真実/As Good As Dead  (ねこ4.4匹)

ホリー・ジャクソン著。服部京子訳。創元推理文庫。 大学入学直前のピップに、不審な出来事がいくつも起きていた。無言電話に匿名のメール。首を切られたハトが敷地内で見つかり、私道にはチョークで首のない棒人間を書かれた。調べた結果、6年前の連続殺人…

空をこえて七星のかなた  (ねこ3.8匹)

加納朋子著。集英社。 大丈夫。昼間だって、見えないけれど星はそこにちゃんとあるから。 南の島で、山奥のホテルで、田舎町の高校で。 星を愛し星に導かれた人々が紡ぐ七つのミステリー。 「南の島へ行くぞ」突然のパパの言葉で石垣島へ旅することに。正直…

そこに無い家に呼ばれる  (ねこ3.9匹)

三津田信三著。中央公論新社。 もし何かが「一つずつ減っている」または「増えている」と感じたら、この読書を中止してください。 今回、編集者・三間坂の家の蔵から発見されたのは、厳重に封印が施された三つの記録。それらはすべて「家そのものが幽霊」だ…

フシギ  (ねこ3.8匹)

真梨幸子著。角川書店。 ラスト10ページ、戦慄のどんでん返し! 作家の私のもとに、死んだはずの担当編集者から不思議なメールが届いた。 意識不明の時に三人の女が“お迎え”に来たというもので、一人目と二人目は亡くなった親族、三人目は誰だか分からないと…

大雑把かつあやふやな怪盗の予告状 警察庁特殊例外事案専従捜査課事件ファイル (ねこ3.7匹)

倉知淳著。ポプラ社。 ミステリ小説みたいな事件なんて、現実にはそうそう起きたりしない。 殺人事件の犯人はだいたい怪しい人間だし、犯行現場の指紋を偽装するヤツなんてめったにいない。世に起きる事件の98%は一般的な事件であり、優秀な日本の警察によっ…

汝、星のごとく  (ねこ4.2匹)

凪良ゆう著。講談社。 ーーわたしは愛する男のために人生を誤りたい。 風光明媚な瀬戸内の島に育った高校生の暁海(あきみ)と、自由奔放な母の恋愛に振り回され島に転校してきた櫂(かい)。 ともに心に孤独と欠落を抱えた二人は、惹かれ合い、すれ違い、そして…

27000冊ガーデン  (ねこ3.8匹)

大崎梢著。双葉社。 星川駒子は県立高校の図書館に勤める学校司書だ。たまたま居合わせた出入りの書店員・針谷敬斗と共に、生徒が巻き込まれた事件の解決に一役買う。 そんな二人のもとには、ディスプレイ荒らしや小口ずらり事件など、図書館や本にまつわる…

ウェッジフィールド館の殺人/Murder at Wedgefield Manor  (ねこ3.7匹)

エリカ・ルース・ノイバウアー著。山田順子訳。創元推理文庫。 ジェーンは英国の領主屋敷に滞在していた。一緒に旅行している叔母が館の主である男爵とかつて恋仲で、ふたりの間に生まれた娘が男爵の養女になっていたのだ。そんな館の使用人が車の事故で死亡…

赤と青とエスキース  (ねこ3.9匹)

青山美智子著。PHP研究所。 2022年本屋大賞 第2位!! 2021年本屋大賞2位『お探し物は図書室まで』の著者、新境地にして勝負作! メルボルンの若手画家が描いた一枚の「絵画(エスキース)」。 日本へ渡って三十数年、その絵画は「ふたり」の間に奇跡を紡いでいく…

1ミリの後悔もない、はずがない  (ねこ3.7匹)

一木けい著。新潮社。 ネクストブレイクはこの作家! 心揺さぶる恋を描く鮮烈なデビュー作。 「俺いま、すごくやましい気持ち……」わたしが好きになったのは、背が高く喉仏の美しい桐原。 あの日々があったから、そのあと人に言えないような絶望があっても、わ…

踏切の幽霊  (ねこ3匹)

高野和明著。文藝春秋。 第169回直木三十五賞候補作 『ジェノサイド』の著者、11年ぶりの新作! マスコミには決して書けないことがある―― 都会の片隅にある踏切で撮影された、一枚の心霊写真。 同じ踏切では、列車の非常停止が相次いでいた。 雑誌記者の松田…

可燃物  (ねこ4匹)

米澤穂信著。文藝春秋。 余計なことは喋らない。上司から疎まれる。部下にもよい上司とは思われていない。しかし、捜査能力は卓越している。葛警部だけに見えている世界がある。 群馬県警を舞台にした新たなミステリーシリーズ始動。連続放火事件の“見えざる…

シャイニング/The Shining  (ねこ4.5匹)

スティーヴン・キング著。深町眞理子訳。文春文庫。 《景観荘》ホテルはコロラド山中にあり、世界で最も美しいたたずまいをもつリゾート・ホテルのひとつだが、冬季には零下25度の酷寒と積雪に閉ざされ、外界から完全に隔離される。そのホテルに一冬の管理人…

Another side of 辻村深月  (ねこ4.2匹)

辻村深月著。角川書店。 書下ろし短編収録! 辻村深月作品を生み出す裏側、教えます。 書き下ろし短編、宮部みゆき・伊坂幸太郎との特別対談、全作品解説インタビュー――唯一無二の小説を生み出し続ける辻村深月の裏側を徹底解剖。ファン必読の1冊、誕生! (紹…

月曜日の抹茶カフェ  (ねこ3.9匹)

青山美智子著。宝島社。 『木曜日にはココアを』待望の続編! 川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店「マーブル・カフェ」。 その「マーブル・カフェ」が定休日の月曜日に、1度だけ「抹茶カフェ」を開くことに。 ツイていない携帯ショップ店員と愛想のない茶問屋…

任侠楽団  (ねこ3.7匹)

今野敏著。中央公論新社。 義理人情に厚いヤクザの親分・阿岐本雄蔵のもとには、一風変わった経営再建の話が次々舞い込んでくる。今度は公演間近のオーケストラ!? ヤクザということがばれないように、コンサルティング会社の社員を装う代貸の日村。慣れな…