すべてが猫になる

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2008-01-01から1年間の記事一覧

神のロジック 人間のマジック  (ねこ3.8匹)

西澤保彦著。文春文庫。 ここはどこ?何のために?世界中から集められ、謎の<学校>で奇妙な犯人当てクイズを課される<ぼくら>。やがてひとりの新入生が<学校>にひそむ”邪悪なモノ”を目覚めさせたとき、共同体を悲劇が襲うーー。驚愕の結末と周到な伏線…

死角に消えた殺人者  (ねこ3.8匹)

天藤真著。創元推理文庫。 驟雨に洗われた坂道を疾走し、三途の闇に向かって崖縁を飛び越えた真新しいブルーの車体。星影もない暗夜の出来事は、翌朝の陽光に惨たらしい名残をさらす―。千葉県銚子の景勝屏風浦で非業の最期を迎えた四人は、謀殺の犠牲と断じ…

モダンタイムス  (ねこ3.8匹)

伊坂幸太郎著。講談社。 検索から、監視が始まる。 岡本猛はいきなり現われ脅す。「勇気はあるか?」五反田正臣は警告する。「見て見ぬふりも勇気だ」渡辺拓海は言う。「勇気は実家に忘れてきました」大石倉之助は訝る。「ちょっと異常な気がします」 井坂好…

クロへの長い道  (ねこ3匹)

二階堂黎人著。講談社文庫。 私の名は渋柿。一匹狼の私立探偵。独身で六歳の、ちょっとシャイな黄色人種。母親や知人たちは、私のことを気安く<しんちゃん>と呼ぶーー。ライセンスを持たない幼児探偵が難事件を次々と解決していくハードボイルド感漂う表題…

あわせ鏡に飛び込んで  (ねこ3.7匹)

井上夢人著。講談社文庫。 幻の名作「あわせ鏡に飛び込んで」をはじめ、瞬間接着剤で男をつなぎとめようとする女が出てくる「あなたをはなさない」、全篇、悩み相談の手紙だけで構成されたクライムミステリー「書かれなかった手紙」など、選りすぐりの10編…

ただ雪のように  (ねこ2.6匹)

新津きよみ著。光文社文庫。 兄夫婦が交通事故で死んだ。十年前、家出同然で単身ニューヨークへ渡った高森真琴は、一人残された 姪と暮らすために帰国する。”雪のように色が白い小さな白雪姫”、小雪と名付けられた赤ん坊は 十二歳。人眼を惹く美少女に成長し…

図書館警察/Four Past Midnight II (ねこ3.6匹)

スティーヴン・キング著。文春文庫。 あの図書館には何かがいる。不気味な貼り紙、冷酷な司書、期日に本を返さないと現れる図書館警察。 幼い頃の恐怖が甦り、サムの心を侵す。戦え、心の闇を消し去るのだーー恐怖に対決する勇気を謳い、 感動を呼ぶ表題作。…

遠きに目ありて  (ねこ3.8匹)

天藤真著。創元推理文庫。 成城署の真名部警部は、とある縁で知り合った岩井信一少年の並外れた聡明さに瞠目するようになる。 手ほどきしたオセロゲームはたちまち連戦連敗の有様だ。ある日、約束を反故にしたお詫びかたがた 目下の難事件”多すぎる証言の問…

聖なる怪物/Sacred Monster (ねこ3.6匹)

ドナルド・E・ウェストレイク著。文春文庫。 ハリウッドの引退した老俳優ジャックが、インタビュワーに語る壮絶な半生。親友との暮らし、 二度目の結婚、ドラッグと酒に溺れ数度意識を失いながら語りかける退廃の物語。彼の錯乱と 笑いは読者をめまぐるしい…

絵の消えた額  (ねこ3.7匹)

都筑道夫著。光文社文庫。 かくれんぼで鬼から身体を隠していたら、いつの間にか消えてしまった子。恋人の声がして、目を 凝らすと、別れた女房の顔がある。友人の危篤で駆けつけると、何もなく、首を傾げて帰宅したら、 心臓発作の報が届く。ページをめくる…

海の底  (ねこ4.4匹)

有川浩著。メディアワークス。 『空の中』に続く、有川浩の感動巨編! 横須賀に巨大甲殻類来襲。 食われる市民を救助するため 機動隊が横須賀を駆ける。 停泊中の潜水艦『きりしお』に未成年者13名が逃げ込み孤立。 そう、 海の底から来た『奴ら』は―――『レ…

阪急電車  (ねこ3.9匹)

有川浩著。幻冬舎。 恋の始まり、別れの兆し、そして途中下車…。8駅から成る、片道わずか15分間の阪急電鉄今津 線で、駅ごとに乗り降りする乗客の物語。電車は、人数分の人生を乗せて、どこまでもは続かない 線路を走っていく―片道わずか15分。そのとき…

死写室  (ねこ2.8匹)

霞流一著。新潮社。 どの事件にも、映画の匂いがする――。映画館、試写室、ロケ先、セットの撮影現場etc.で発生する、 奇怪な事件の数々。不可能犯罪としか思えない状況を、酩探偵・紅門福助が、アクロバティックな 論理で次々と解決に導いていく。読めば映画…

誰かの見た悪夢  (ねこ3.2匹)

積木鏡介著。講談社ノベルス。 帰省する途中、大学生の醍醐と夢摘は車中に脱走した子供が紛れ込んでいるのを発見した。行きがかり 上、送ることになった二人が辿りついたのは醜悪至極な幽霊病院。惨劇の記憶を封印した脱出不可能な 館で首切り死体が次々現れ…

ライトニング/Lightning (ねこ4匹)

ディーン・R・クーンツ著。文春文庫。 いまは流行作家としてときめくローラ・シェーン、かつては孤児院で辛酸をなめた薄倖の美少女だっ た。これまでの生涯、何度か人生の危機や事故に見舞われそうになったが、そのつど、どこからとも なく立ち現れて危難か…

エレGY  (ねこ4.2匹)

泉和良著。講談社BOX。 「よかったら、へんじください。へんじがこなかったらじさつします。」 しがないフリーウェアゲーム作家の「僕」がネットの海で出会ってしまった彼女、その名は「エレ GY」。破天荒に加速する”運命の恋”を天性のリズム感で瑞々しく…

見えないグリーン/Invisible Green (ねこ3.6匹)

ジョン・スラデック著。ハヤカワ文庫。 ミステリ好きの集まり<素人探偵会>が35年ぶりに再開を期した途端、メンバーのひとりである 老人が不審な死を遂げた。現場はトイレという密室ーー名探偵サッカレイ・フィンの推理を嘲笑うかの ように、姿なき殺人鬼…

毒笑小説  (ねこ3.9匹)

東野圭吾著。集英社文庫。 塾にお稽古に家庭教師にと、VIPなみに忙しい孫。何とかゆっくり会えないものかという祖父の訴えを 聞いて、麻雀仲間の爺さんたちが”妙案”を思いつく……。前代未聞の誘拐事件を扱った「誘拐天国」 をはじめ、毒のある可笑しさに満ち…

黒笑小説  (ねこ3.8匹)

東野圭吾著。集英社文庫。 作家の寒川は、文学賞の選考結果を編集者と待っていた。「賞をもらうために小説を書いているわけ じゃない」と格好をつけながら、内心は賞が欲しくて欲しくてたまらない。一方、編集者は「受賞を 信じている」と熱弁しながら、心の…

凶宅  (ねこ3.7匹)

三津田信三著。光文社文庫。 ここ、絶対におかしい。小学四年生の日比乃翔太は、越してきた家を前に不安でならなかった。山麓を 拓いて造成された広い宅地に建つには、なぜかその一軒だけ。両親と姉は気にも留めなかったが、夜、 妹のもとにアレはやって来た…

つきあってはいけない  (ねこ3匹)

平山夢明著。ハルキ・ホラー文庫。 携帯電話を媒介にした気軽な出会いや、合コンで知り合った男の子とのはじめてのデート。だが相手 には恐ろしい本性が隠されていた。異常に嫉妬深い男、傷付いた女が好きな電波男、逆恨みしてくる 元カノ、偏執狂的なストー…

あの頃ぼくらはアホでした  (ねこ3.7匹)

東野圭吾著。集英社文庫。 ワルの巣窟、悪名とどろくオソロシイ学校で学級委員をやっていた”命がけ”の中学時代。日本で 最初に学園紛争が起こり、制服が廃止されたという「有名校」での熱血高校時代。花の体育会系& ”似非理系”だった大学時代……あの頃みんな…

セント・ニコラスの、ダイヤモンドの靴  (ねこ3.7匹)

島田荘司著。角川文庫。 「占星術殺人事件」の直後、御手洗と石岡のもとを高沢秀子という老婦人が訪れる。最初はひやかしの 客かと思われたが、秀子の知人・折野郁恵の話を聞いた御手洗は、「これは大事件ですよ」と断言 する。教会への礼拝中、雨が降り出す…

逆説的 -十三人の申し分なき重罪人  (ねこ3.6匹)

鳥飼否宇著。双葉文庫。 殺人、脅迫、誘拐、テロ……一見単純だが、どれもこれも一筋縄ではいかない複雑怪奇な事件が、 次々と起こる綾鹿市。犯人は!?そして、事件の真相は!?事件解決に奔走する五龍神田刑事と、 名推理を披露する謎のホームレス探偵「じっ…

最後のディナー  (ねこ3.6匹)

島田荘司著。角川文庫。 龍臥亭で出会った里美と石岡に新たな事件が降りかかる。上京してきた里美に勧められるままに、 英会話学校に通うはめになる石岡。そこで知り合った孤独な老人と親交を深める。しかしイヴの夜に 里美と三人で囲んだ晩餐を最後に、彼は…

この指とまれ  (ねこ3.5匹)

小川勝己著。実業之日本社。 美貌の女子大生・椙浦夏子は、稼いだバイト代全てを貢いだ恋人を、社長令嬢・日ノ原麗華に 奪われた。「お金持ちになって、あのふたりを見返してやる!」と誓う夏子は、大学の同級生で体育会 スキー部に所属する鹿沼歩、父親が会…

山魔の如き嗤うもの  (ねこ4.3匹)

三津田信三著。原書房ミステリーリーグ。 忌み山で人目を避けるように暮らしていた一家が忽然と消えた。「しろじぞうさま、のーぼる」 一人目の犠牲者が出た。「くろじぞうさま、さーぐる」二人目の犠牲者―。村に残る「六地蔵様」の 見立て殺人なのか、なら…

果断 隠蔽捜査2  (ねこ4.4匹)

今野敏著。新潮社。 警察庁長官官房の総務課長から大森署の署長に異動になった竜崎伸也。管轄内で起きた消費者○融 強盗事件と小料理屋立てこもり事件の捜査に奔走する竜崎だが、警察内部での上下関係の圧力と 柵に見事立ち向かえるのか。一方、竜崎の妻が胃…

ブックストア・ウォーズ  (ねこ3.7匹)

碧野圭著。新潮社。 27歳の亜紀は、大手出版社の編集者と結婚して幸せいっぱい、仕事も楽しくてたまらない。文芸書は もちろん、コミック、ライトノベル、ボーイズラブにも気を配り、売り場改革案や人気漫画家のサイン 会など、ユニークな企画を次々打ち出…

目薬αで殺菌します  (ねこ3.6匹)

森博嗣著。講談社ノベルス。 神戸で劇物の入った目薬が発見された。目薬の名には「α」の文字が。その頃、那古野では加部谷 恵美が変死体を発見する。死体が握り締めていたのは、やはり目薬「α」!探偵・赤柳初朗は調査を 始めるが、事件の背後には、またも謎…