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逆説的 -十三人の申し分なき重罪人  (ねこ3.6匹)

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鳥飼否宇著。双葉文庫


殺人、脅迫、誘拐、テロ……一見単純だが、どれもこれも一筋縄ではいかない複雑怪奇な事件が、
次々と起こる綾鹿市。犯人は!?そして、事件の真相は!?事件解決に奔走する五龍神田刑事と、
名推理を披露する謎のホームレス探偵「じっとく」ーー。本格ミステリーの奇才が12の犯罪と
13の謎で読者へ挑戦する!(裏表紙引用)



文庫化にあたって『逆説探偵』から改題になった本書。先日よもさんと「昆虫探偵」があるのだから
「逆説探偵」でも良いのではないか、といったもろもろ話に花が咲いた。~的シリーズはくだんの
『痙攣的』しか読んでいないゆきあやなので、よもさんに本書の構成等を簡単に聞いてもらうと
やっぱりこちらは~的シリーズぽいらしい。




イカ↓、なんとなくネタバレなので下げます。未読の方はご注意をば。
















個人的には、ホームレスが探偵役という設定の面白さと一話一話の完成度の高さを大変気に入った
ものの、出来ればチェスタトンのようにマンネリであろうともこれだけで1つのシリーズとして
続くような、キャラクターが大きく動かないものの方が良かった。基本的にはこういう長編の形を
成している短編集は好みだが、自分が星野という探偵をはなから気に喰わなかった事と、じっとくに
好感を抱いていた事がこの真相を気に入らないものにしたらしい。