すべてが猫になる

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2005-06-01から1ヶ月間の記事一覧

水車館の殺人 (ねこ4.2匹)

綾辻行人著。講談社文庫。 仮面の当主と孤独な美少女が住まう異形の館、水車館。一年前の嵐の夜を悪夢に変えた不可解な惨劇が、今年も繰り返されるのか?密室から消失した男の謎、そして幻想画家・藤沼一成の遺作「幻影群像」を巡る恐るべき秘密とは…!?本格ミ…

フラグメント (ねこ4匹)

古処誠二著。新潮文庫。『少年たちの密室』改題。 何げなく、「あ、これ『UNKNOWN』書いた人じゃん」と購入したらこれが当たりでした。 「漂流教室」か、はたまた「ドラゴンヘッド」のような展開かしら。(最初だけね) 大地震に遭遇し、高校生グループと担…

黒い家 (ねこ4.9匹)

角川ホラー文庫。第4回日本ホラー小説大賞受賞作。 ホラーの最高傑作………!!!! こわい。本気で心の底からこわい。ちなみに読後感最悪。 生命保険会社に勤める青年、若槻が巻き込まれる恐ろしい事件。 顧客の家に行くとなんと子供が首吊り!(その記述がこ…

狂骨の夢  (ねこ4.5匹)

京極夏彦著。講談社文庫。 夫を四度殺した女、朱美。極度の強迫観念に脅える元精神科医、降旗。神を信じ得ぬ牧師、白丘。夢と現実の縺れに悩む三人の前に怪事件が続発する。海に漂う金色の髑髏、山中での集団自決。遊民・伊佐間、文士・関口、刑事・木場らも…

魍魎の匣  (ねこ4.8匹)

匣の中には綺麗な娘がぴったり入ってゐた。箱を祀る奇妙な霊能者。箱詰めにされた少女達の四肢。そして巨大な箱型の建物―箱を巡る虚妄が美少女転落事件とバラバラ殺人を結ぶ。探偵・榎木津、文士・関口、刑事・木場らがみな事件に関わり京極堂の元へ。果たし…

過ぎ行く風はみどり色 (ねこ4.3匹)

創元推理文庫。 猫丸先輩シリーズです。このシリーズ大好きなんだよな~。ファンも多いですね。 もっと猫丸先輩の出番欲しかったけど、現場にちょくちょく顔出して犠牲者続出、ていうパターンはちょっとね。 インチキ霊媒師を招いた不動産業者宅で起きる密室…

解体諸因 (ねこ3匹)

講談社文庫。短編集。 全編が「バラバラ死体」を扱った短編集です。うひゃあ~~。 シリーズも結構バラバラ。シリーズですらないものも結構あります。すごいな。シリーズにしないのもったいないなあ、という作品もあるんですけども。 全体的には、動機薄弱な…

人格転移の殺人 (ねこ4.4匹)

講談社文庫。 もうこれ、読む前から面白かったです(笑) 人格を入れ替える実験施設………!!!(いいぞ~) そして脱出不能の空間で起きる連続殺人……!!(ぶるぶる) 「犯人は誰の人格なのか!?」……ばたん。(興奮により失神) でもこれ、スライド式で人格…

まほろ市の殺人 秋 闇雲A子と憂鬱刑事  (ねこ4匹)

麻耶雄嵩著。祥伝社文庫。 「早く乗せて!」非番の刑事天城憂の車に、女性が乗り込んで来た。真幌市在住の有名なミステリー作家闇雲A子だった。この春から十一件も連続して殺人事件が発生している。その「真幌キラー」をA子は追っていたのだ。死体の耳が焼か…

オーデュボンの祈り (ねこ4.4匹)

伊坂幸太郎著。新潮文庫。 コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島"には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見え…

詩的私的ジャック (ねこ3.8匹)

森博嗣著。講談社文庫。 大学施設で女子大生が連続して殺された。現場は密室状態で死体には文字状の傷が残されていた。捜査線上に浮かんだのはロック歌手の結城稔。被害者と面識があった上、事件と彼の歌詞が似ていたのだ。N大学工学部助教授・犀川創平とお…

笑わない数学者 (ねこ3.9匹)

森博嗣著。講談社文庫。 偉大な数学者、天王寺翔蔵博士の住む「三ツ星館」。そこで開かれたパーティの席上、博士は庭にある大きなオリオン像を消してみせた。一夜あけて、再びオリオン像が現れた時、2つの死体が発見され……。犀川助教授と西之園萌絵の理系師…

冷たい密室と博士たち/Doctors in Isolated Room (ねこ3.8匹)

森博嗣著。講談社文庫。 同僚の誘いで低温度実験室を訪ねた犀川助教授とお嬢様学生の西之園萌絵。だがその夜、衆人環視かつ密室状態の実験室の中で、男女二名の大学院生が死体となって発見された。被害者は、そして犯人は、どうやって中に入ったのか!?人気の…

黒衣の女 (ねこ3.6匹)

講談社文庫。 「わたしを探してほしいーーー」 奇妙な依頼を受けた探偵社の男。彼女のアドレスには、三人の男の名前が記されていたが、この男たちが次々と殺されて行く。現場付近では喪服姿の女が必ず目撃されるが……。 いつもどおりの折原ワールド。 いつも…

完全無欠の名探偵 (ねこ4匹)

講談社文庫。 SFミステリ。 これ、かなり設定も面白いんだけど。シリーズ化してほしいです。どう説明していいか難しいので、 背表紙より引用。「彼(みはる)が相づちを打つだけで、人々が勝手に記憶の糸を辿り、隠された 意外な真相へと導かれる」そういう…

ラグナロク洞 <あかずの扉>研究会影郎沼へ (ねこ4.3匹)

講談社文庫。 洋館、孤島、ときてさあ次は山荘?と思いきやハズレ。洞窟でした。しかも、上は教会?で、 エレベーターが付いているという。(でも上には行けない)そしてお決まりの「台風で音信不通」。 ちょっと趣向を換えて来たか? 今回はダイイングメッ…

カレイドスコープ島 <あかずの扉>研究会竹取島へ (ねこ4.7匹)

講談社文庫。 「奇跡的傑作」(裏表紙より)は言い過ぎだとは思うけど、一番総合的に評価している作品です。 前作(メフィスト賞カテに掲載)は洋館、本作は孤島。ふふふ、ベタだ。 前作では注目してなかった鳴海さんの魅力に気付いてしまいました。ルックス…

ドッペルゲンガー宮 <あかずの扉>研究会流氷館へ (ねこ4匹)

霧舎巧著。講談社文庫。第12回受賞作。 北澤大学新入生のぼく=二本松翔は、サークル<あかずの扉>研究会に入会した。自称名探偵、 特技は解錠などクセ者ぞろいのメンバー六人が、尖塔の屹立する奇怪な洋館「流氷館」を訪れた時、 恐るべき惨劇の幕が開く…

木製の王子  (ねこ4匹)

麻耶雄嵩著。講談社文庫。 比叡山の麓に隠棲する白樫家で殺人事件が起きた。被害者は一族の若嫁・晃佳。犯人は生首をピアノの上に飾り、一族の証である指環を持ち去っていた。京都の出版社に勤める如月烏有の同僚・安城則定が所持する同じデザインの指輪との…

メルカトルと美袋のための殺人  (ねこ4.3匹)

麻耶雄嵩著。集英社文庫。 推理作家の美袋三条は、知人の別荘で出会った佑美子に刹那的に恋をする。しかし彼女は間もなく死体で発見され、美袋が第一容疑者とされてしまった! 事件に巻き込まれやすい美袋と、「解決できない事件など存在しない」と豪語する…

痾 (ねこ4.2匹)

麻耶雄嵩著。講談社文庫。 忌まわしい和音島の殺人事件の後遺症で記憶喪失になった如月烏有は、記憶をとり戻そうと寺社に連続放火。すると焼け跡からは焼死体が発見される。その彼のもとに「今度は何処に火をつけるつもりかい?」と書かれた手紙が届く。烏有…

夏と冬の奏鳴曲 (ねこ4.6匹)

麻耶雄嵩著。講談社文庫。 首なし死体が発見されたのは、雪が降り積もった夏の朝だった!20年前に死んだはずの美少女、和音(かずね)の影がすべてを支配する不思議な和音島。なにもかもがミステリアスな孤島で起きた惨劇の真相とは?メルカトル鮎の一言がす…

翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件 (ねこ4.8匹)

麻耶雄嵩著。講談社文庫。 首なし死体、密室、蘇る死者、見立て殺人……。京都近郊に建つヨーロッパ中世の古城と見粉うばかりの館・蒼鴉城を「私」が訪れた時、惨劇はすでに始まっていた。2人の名探偵の火花散る対決の行方は。そして迎える壮絶な結末。島田荘…

六枚のとんかつ (ねこ3.5匹)

蘇部健一著。講談社文庫。第3回受賞作。 「空前絶後のあほばかトリック」 …もうこれだけで私の触手が伸びるには十分でした、はい。 これ、第3回受賞作なんですね。いや、だから何だと言われると(笑) これを出版させるのってすごい賭けだと思うんですけど…

星降り山荘の殺人 (ねこ4匹)

講談社文庫。 ぐわー。あまりにも有名な作品ですが、これははっきり言ってただくやしい(笑) 都筑道夫の手法パクってるじゃん、ふーん。なんかこれ犯人わかりやすいじゃん。驚愕の結末ってどうやるんだろう、なんてつらつら考えながら読みました。 ……ら、な…

天帝妖狐 (ねこ4.5匹)

集英社文庫。 二作品からなる作品集です。 「A MASKED BALL」 インターネットの匿名による書き込みの面白さと恐怖はよく取り沙汰されておりますが。 それを学校の「トイレの落書き」で現すなんてさすが乙さんです。 前者と両極端ですよね。なのに共通性を感…

姑獲鳥の夏  (ねこ4.5匹)

京極夏彦著。講談社文庫。 この世には不思議なことなど何もないのだよ――古本屋にして陰陽師(おんみょうじ)が憑物を落とし事件を解きほぐす人気シリーズ第1弾。東京・雑司ヶ谷(ぞうしがや)の医院に奇怪な噂が流れる。娘は20箇月も身籠ったままで、その夫は密…

QED 百人一首の呪 (ねこ4匹)

高田崇史著。講談社文庫。第9回受賞作。 すごい本だな、これ(笑) これを読んで百人一首に目覚めたとかあんま聞いたことはないけど(笑) 蘊蓄、蘊蓄、蘊蓄のオンパレードです。 個人的に百人一首は得意なので苦ではありませんでしたが、 百人一首について…

死にぞこないの青 (ねこ4匹)

幻冬舎文庫。これも書き下ろし。 これもかなりお気に入り。 いじめを受けて苦しむ小学生が主人公。 しかも、率先していじめているのは先生。許せない~~(怒) そんな少年の前に自分にしか見えない全身真っ青な男の子が現れます。 この不気味な「アオ」の正…

暗いところで待ち合わせ (ねこ4.8匹)

幻冬舎文庫。書き下ろし小説、だそうです。 乙氏作品で一番気に入ってるのがこれ。 盲目の少女と、後ろ暗い事情を持った青年が主人公。 ある事件の犯人として逃亡する青年が、一人暮らしの盲目の少女の家に逃げ込む。 誰かの気配に気付きながらも気付かない…