すべてが猫になる

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天帝妖狐 (ねこ4.5匹)

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集英社文庫

二作品からなる作品集です。

「A MASKED BALL」
インターネットの匿名による書き込みの面白さと恐怖はよく取り沙汰されておりますが。
それを学校の「トイレの落書き」で現すなんてさすが乙さんです。
前者と両極端ですよね。なのに共通性を感じさせる。恐~。
オチも良かった。
笑える怖さ、というんでしょうか。そう解釈しました。

「天帝妖狐」
最初、フランケンシュタインの苦悩に通じるものを感じました。
乙さんはどんな話でも独特の雰囲気を書ける作家ですね。多才。前作品と対照的。

読後感がいいわけではないんですが、乙さんの話って結構最後の一行が好き。