すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2005-06-01から1ヶ月間の記事一覧

耳すます部屋 (ねこ3.9匹)

講談社文庫。 10作品収録のホラー短編集です。 折原さんは、ホラー、短編の名手かもしれません。すべての作品が素晴らしい、というわけではありませんが。叙述ミステリーに飽きてきた方でも、短編となればまた違った面白さを確認できるのではないかしら。 …

封印再度 (ねこ3.8匹)

森博嗣著。講談社文庫。 50年前、日本画家・香山風采は息子・林水に家宝「天地の瓢」と「無我の匣」を残して密室の中で謎の死をとげた。不思議な言い伝えのある家宝と風采の死の秘密は、現在にいたるまで誰にも解かれていない。そして今度は、林水が死体とな…

スナーク狩り (ねこ4.6匹)

宮部みゆき著。光文社文庫。 元恋人慎介の結婚式に散弾銃を持って現れた慶子。その上司、織口が慶子の銃を盗む計画を立てる。 慎介に反発する妹の範子は、織口の部下、修司と共に織口の行方を追う。そこにからむ、会社員の神谷。彼の妻はノイローゼ?で入院…

日曜の夜は出たくない (ねこ3.7匹)

創元推理文庫。 短編集。猫丸先輩シリーズです。 「空中散歩者の最期」 夢と現実の事件がうまくからみあった不思議ミステリ。短編ながらも奇妙な設定。 墜死した謎の男。しかし、周りには墜死に至るような高さの建築物がなく、、、。 死体も現実にそこに存在…

まほろ市の殺人 春 無節操な死人 (ねこ4匹)

祥伝社文庫。 「幻想都市の四季」シリーズ。一作目はこの人、倉知さん。 全くの単発もの。 「痴漢に遭っちゃったよ、しかも幽霊の」 と、いきなり読者の度肝を抜く書き出し。まほろ市名物「浦戸颪」(けが人続出)。さあ何が始まるのか? ーーその変態幽霊?…

らせん (ねこ3匹)

角川ホラー文庫。 言うまでもなく「リング」の続編です。 今作で主人公が安藤という監察医にかわります。息子を失った過去を持つ安藤が、不審死した 友人の解剖を担当。縫い合わせた身体からはみ出ていた謎の紙片に記されていた「リング」とは 何か? 暗号解…

最後の記憶 (ねこ3.8匹)

綾辻行人著。角川文庫。 脳の病を患い、ほとんどすべての記憶を失いつつある母・千鶴。彼女の心に残されたのは、幼い頃に経験したという「凄まじい恐怖の記憶」だけだった。突然の白い閃光、ショウリョウバッタの飛ぶ音、そして大勢の子供たちの悲鳴―。死を…

眼球綺譚 (ねこ3.5匹)

綾辻行人著。角川文庫。 人里離れた山中の別荘で、私は最愛の妻・由伊とふたりで過ごしていた。妖精のように可憐で、愛らしかった由伊。しかし今はもう、私が話しかけても由伊は返事をしない。物云わぬ妻の身体を前にして、私はひたすらに待ちつづけている。…

殺人鬼 ―逆襲篇 (ねこ3.8匹)

綾辻行人著。角川文庫。 伝説の『殺人鬼』、ふたたび。双葉山の惨劇から三年、最初にそれと遭遇したのは休暇中の一家。正義も勇気も家族愛も、ただ血の海に消えゆくのみ。そしてそれは山を降り、麓の街に侵攻するのだ。病院を、平和な家庭を、凄惨な地獄風景…

殺人鬼 ――覚醒篇 (ねこ4.2匹)

綾辻行人著。角川文庫。 伝説の傑作『殺人鬼』、降臨!!’90年代のある夏。双葉山に集った“TCメンバーズ”の一行は、突如出現したそれの手によって次々と惨殺されてゆく。血しぶきが夜を濡らし、引き裂かれた肉の華が咲き乱れる…いつ果てるとも知れぬ地獄の饗宴…

霧越邸殺人事件 ( ねこ3.9匹)

綾辻行人著。角川文庫。 1986年、晩秋。劇団「暗色天幕」の一行は、信州の山中に建つ謎の洋館「霧越邸」を訪れる。冷たい家人たちの対応。邸内で発生する不可思議な現象の数々。見え隠れする何者かの怪しい影。吹雪で孤立した壮麗なる“美の館”で舞台に今、恐…

フリークス (ねこ4.2匹)

綾辻行人著。角川文庫。 「J・Mを殺したのは誰か?」―巨大な才能と劣等感を抱えたマッドサイエンティストは、五人の子供に人体改造術を施し、“怪物”と呼んで責め苛む。ある日、惨殺死体となって発見されたJ・Mは、いったいどの子供に殺されたのか?小説家の「…

鳴風荘事件 殺人方程式Ⅱ (ねこ4匹)

綾辻行人著。講談社文庫。 奇天烈な洋館に集まった人々は目を疑った。六年前に殺された女流作家そっくりに、その妹が変貌していたのだ。そして姉の事件と同じ月蝕の晩、惨劇が彼女を襲う。“不思議な力”を持っているという黒髪を切られる手口も酷似して―。必…

八月は一夜限りの心霊探偵 (ねこ4.4匹)

講談社ノベルス。 琴葉がグラビアデビュー!!(笑) 本当にこの本にグラビアがついております~。かわいいぞ。←おい 夏休みに伊豆の別荘に赴く琴葉一行。 そこで待っていたのは奇怪な階段にまつわる殺人事件だった。 老婆がこわい。。。 まあ、グラビアデビ…

七月は織姫と彦星の交換殺人 (ねこ4.2匹)

講談社ノベルス。 霧舎さん談。「タイトルに交換殺人とついた場合、普通は交換殺人をおこなう人間の側から物語は描かれます。しかし、本作ではそれを探偵の側から描いています。」 うん、なかなか、、、。例のない交換殺人ものになってるんじゃないでしょう…

六月はイニシャルトークDE連続誘拐 (ねこ4.4匹)

講談社ノベルス。 今回は新たな伝説なし~。 学園の図書室から誘拐される琴葉たち。発見された「霧舎学園ミステリ白書」の正体とは何か? 誘拐犯に協力している謎の老人の存在もミソ。 伏線が最後に見事に解き明かされていくのがもうたまりませんね。 「ああ…

五月はピンクと水色の恋のアリバイ崩し (ねこ3.7匹)

講談社ノベルス。 シリーズ第2弾。 今回の伝説はこっぱずかしいので引用させていただきます。 「好きな人の誕生日にね、ピンクのペンで描いたハートの絵を送るの。 で、相手の人もその子のことが好きだったら、もらったハートに今度は水色のペンで 矢が突き…

四月は霧の00(ラブラブ)密室 (ねこ4.5匹)

講談社ノベルス。 「霧舎学園ミステリ白書」シリーズ第1弾。どうやら12回で完結するらしい。 学園ラブコメディーと本格ミステリーの融合みたいです。「ライバルは『金田一少年の事件簿』」(笑) 美少女転校生の琴葉が主人公。 学園にまつわる伝説が毎月…

Jの神話 (ねこ0.5匹)

乾くるみ著。講談社文庫。第4回受賞作。 ぐえ~~~~~~~~~~~。き、気持ち悪い。最悪っす。 読後感も最悪っす。 全寮制の女子校で起きる殺人。塔からの墜死、生徒会長の流産、背後に暗躍する「ジャック」の 正体とは??? ミステリ界、他に類をみな…

殺人方程式 ー切断された死体の問題ー (ねこ4匹)

綾辻行人著。講談社文庫。 新興宗教団体の教主が殺された。儀式のために篭もっていた神殿から姿を消し、頭部と左腕を切断された死体となって発見されたのだ。厳重な監視の目をかいくぐり、いかにして不可能犯罪は行われたのか。二ヵ月前、前教主が遂げた奇怪…

玩具修理者 (ねこ4.6匹)

小林泰三著。角川書店。第2回日本ホラー小説大賞短編賞受賞。 表題作と、長編「酔歩する男」と二編収録されてます。 「玩具修理者」 短編ながらも、これ、怖すぎ!!!!面白すぎて失神しました。(うそ) 男女の会話で始まるんですが…その会話がもうとびっ…

暗闇の囁き (ねこ3.8匹)

綾辻行人著。講談社文庫。 黒髪を切られ変死した女性家庭教師。そして従兄とその母親も眼球と爪を奪われて死んだ。謎めいたほどに美しい兄弟のまわりに次々と起こる奇怪な死。遠い記憶の闇のなかから湧き上がってくる“囁き”が呼び醒ますものは何か。『緋色の…

黄昏の囁き (ねこ3.8匹)

綾辻行人著。講談社文庫。 兄急死の報に帰郷した医学生翔二は、元予備校講師占部の協力で、“事故”の真相を追い始めた。「ね、遊んでよ」謎の“囁き”に異常に怯える兄の幼馴染みたち。やがて一人また一人と殺人鬼の魔の手が伸びるなか、彼の脳裏に幼き日の恐る…

緋色の囁き (ねこ3.5匹)

※16.3.30再読、書き直し。 綾辻行人著。講談社文庫。 「私は魔女なの」謎の言葉を残したまま一人の女生徒が寮の「開かずの間」で焼死した。その夜から次々と起こる級友たちの惨殺事件に名門女学園は恐怖と狂乱に包まれる。創立者の血をひく転校生冴子は…

黒猫館の殺人 (ねこ4.3匹)

綾辻行人著。講談社文庫。 大いなる謎を秘めた館、黒猫館。火災で重傷を負い、記憶を失った老人・鮎田冬馬の奇妙な依頼を受け、推理作家・鹿谷門実と河南孝明は、東京から札幌、そして阿寒へと向かう。深い森の中に建つその館で待ち受ける、”世界”が揺らぐよ…

時計館の殺人  (ねこ4.4匹)

綾辻行人著。講談社文庫。 館を埋める百八個の時計コレクション。鎌倉の森の暗がりに建つその時計館で十年前一人の少女が死んだ。館に関わる人々に次々起こる自殺、事故、病死。死者の想いが時計館を訪れた九人の男女に無差別殺人の恐怖が襲う。凄惨な光景の…

人形館の殺人 (ねこ3.8匹)

綾辻行人著。講談社文庫 父が飛龍想一に遺した京都の屋敷――顔のないマネキン人形が邸内各所に佇(たたず)む「人形館」。街では残忍な通り魔殺人が続発し、想一自身にも姿なき脅迫者の影が迫る。彼は旧友・島田潔に助けを求めるが、破局への秒読み(カウントダ…

リング (ねこ4匹)

鈴木光司著。角川ホラー文庫。 ホラーカテ設立記念第1号はベタなものから……。 まあ、誰でも知ってるお話なのであらすじは端折らせていただきます。 映画版をぎゃーぎゃー言いながら観たクチですので、まあそのことにも触れつつ。。。 うん、原作を読んで、…

そして粛清の扉を (ねこ4.3匹)

黒武洋著。新潮文庫。第1回ホラーサスペンス大賞受賞作。 な、なんだーーーこれはーーー(笑) すごい話。高校の女教師が学校ジャック!自分の受け持ちのクラス生徒全員を人質にとり、 大騒動になります。 警察との対決、生徒との確執、集まった生徒の保護…

迷路館の殺人 (ねこ4.5匹)

綾辻行人著。講談社文庫。 奇妙奇天烈な地下の館、迷路館。招かれた四人の作家たちは莫大な“賞金”をかけて、この館を舞台にした推理小説の競作を始めるが、それは恐るべき連続殺人劇の開幕でもあった。周到な企みと徹底的な遊び心でミステリファンを驚喜させ…