2014-01-01から1年間の記事一覧
メグ・キャボット著。中村有希訳。創元推理文庫。 わたしヘザー・ウェルズ28歳。服のサイズは12。サイズ12はでぶじゃない、アメリカ女性の平均よ。元アイドル歌手だけど今は学生寮の副寮母。わけあって、元婚約者のお兄さんで探偵のクーパーの家に居候中。あ…
川上亮著。TO文庫。 河原で男の首が切り裂かれた。画面に向かって「1/48」と書かれたスケッチブックを胸に構えたのは、猫にも熊にもパンダにも見える着ぐるみだった。それは、ある地方都市で大人気の“ゆるキャラ”。動画投稿サイトに、その殺人映像がアップ…
深木章子著。講談社文庫。 我が家の鬼畜は、母でした―保険金目当てで次々と家族に手をかけた母親。巧妙な殺人計画、殺人教唆、資産収奪…唯一生き残った末娘の口から、信じがたい「鬼畜の家」の実態が明らかにされる。人間の恐るべき欲望、驚愕の真相!第3回ば…
太田紫織著。角川文庫。 北海道、旭川。平凡な高校生の僕は、レトロなお屋敷に住む美人なお嬢様、櫻子さんと知り合いだ。けれど彼女には、理解出来ない嗜好がある。なんと彼女は「三度の飯より骨が好き」。骨を組み立てる標本士である一方、彼女は殺人事件の…
ジェフリー・ディーヴァー著。池田真紀子訳。文春文庫。 他人をコントロールする天才、ダニエル・ペル。カルト集団を率いて一家を惨殺、終身刑を宣告されたその男が、大胆かつ緻密な計画で脱獄に成功した。彼を追うのは、いかなる嘘も見抜く尋問の名手、キャ…
乃南アサ著。講談社文庫。 今度はあなたが、爆発させてみる? 退屈な日常から逃れられるきっかけなんて、どこにでも転がってる。デパート勤務の的場智明は、地味な売り場での仕事に耐える日々を過ごしていた。そんな折、息子や娘の、“秘密”を妻までが一緒にな…
角田光代著。文春文庫。 郊外のダンチで暮らす京橋家のモットーは「何ごともつつみかくさず」。でも、本当はみんなが秘密を持っており、それぞれが違う方向へ。異質でありながらも家族であるしかない、普通の家族に見える一家の光と影……ひとりひとりが閉ざす…
法月綸太郎著。集英社文庫。 ホテルの客室で発見された、女の上半身と男の下半身がつながれた惨殺死体。それぞれの半身をめぐる密室殺人の謎(「重ねて二つ」)。誘拐犯からの間違い電話のせいで事件の片棒を担ぐ羽目になった推理作家の不思議な経験(「トラ…
高野和明著。角川文庫。 イラクで戦うアメリカ人傭兵と、日本で薬学を専攻する大学院生。まったく無関係だった二人の運命が交錯する時、全世界を舞台にした大冒険の幕が開く。アメリカの情報機関が察知した人類絶滅の危機とは何か。そして合衆国大統領が発動…
アンドリュー・カウフマン著。田内志文訳。東京創元社。 身長が毎日少しずつ縮んでいる!? 自分の心臓が爆弾になった!? 母親が97人に分裂!? 夫が雪だるまに変身!? 銀行強盗のせいで起こったさまざまな事件を描く傑作寓話小説。 (紹介文引用) 銀行強盗にあっ…
浦賀和宏著。幻冬舎文庫。 ライターの銀次郎の同業者、青葉が殺された。青葉が特ダネを追っていたことを知った銀次郎はそのネタを探り始める。手がかりはカメラに写っていたボンデージ姿の女性。辿り着いた衝撃の真実―それは政界をも揺るがす、暴いてはいけ…
沼田まほかる著。光文社文庫。 十二年前、敬愛していた姑が失踪した。その日、何があったのか。老年を迎えつつある女性が、心の奥底にしまい続けてきた瞑い秘密を独白する「林檎曼陀羅」。別荘地で一人暮らす中年女性の家に、ある日迷い込んできた、息子のよ…
デイヴィッド・ゴードン著。ハヤカワ文庫。 残忍な手口で四人の女性を殺害したとして死刑判決を受けたダリアン・クレイから、しがない小説家のハリーに手紙が届く。死刑執行を目前にしたダリアンが事件の全貌を語る本の執筆を依頼してきたのだ。世間を震撼さ…
初野晴著。角川文庫。 清水南高校、文化祭間近、晴れの舞台を前に、吹奏楽部の元気少女・穂村チカと、残念系美少年の上条ハルタも、練習に力が入る。そんな中、チカとハルタの憧れのひと、草壁先生に女性の来客が。奇抜な恰好だが音楽センスは抜群な彼女と、…
辻村深月著。角川文庫。 11月22日、大安。県下有数の高級結婚式場では、4組の結婚式が行われることになっていた。だが、プランナーの多香子は、クレーマー新婦の式がつつがなく進むか気が気ではない。白須家の控え室からは大切な物がなくなり、朝から式場を…
アントニー・マン著。創元推理文庫。 フランク・ヒューイットは芸能界の大スター。殺し屋の“わたし”は彼の殺害を依頼され…。二転三転するスター暗殺劇の意外な顛末を描いた英国推理作家協会短篇賞受賞作のほか、刑事の相棒に赤ん坊が採用され一緒に捜査を行…
乙一著。集英社文庫。 僕が小説を書くようになったのには、心に秘めた理由があった(「小説家のつくり方」)。ふたりぼっちの文芸部で、先輩と過ごしたイタい毎日(「青春絶縁体」)。雪面の靴跡にみちびかれた、不思議なめぐり会い(「ホワイト・ステップ」)。“…
有川浩著。新潮文庫。 編集者の古川真也は、特殊な能力を持っていた。手に触れた物に残る記憶が見えてしまうのだ。ある日、同僚のカオルが20年ぶりに父親と再会することに。彼は米国で脚本家として名声を得ているはずだったが、真也が見た真実は――。確かな愛…
マーガニータ・ラスキ著。新人物往来社。 第二次世界大戦終結から七年後のロンドン。弁護士を夫に持ち、一人の子供に恵まれたメラニーは、次の子供を妊娠中に結核を患ってしまう。不安と焦燥の中、骨董屋で入手した寝椅子で眠ってしまったメラニー。目が覚め…
東野圭吾著。講談社文庫。 「私たち、お父さんのこと何も知らない」。胸を刺された男性が日本橋の上で息絶えた。瀕死の状態でそこまで移動した理由を探る加賀恭一郎は、被害者が「七福神巡り」をしていたことを突き止める。家族はその目的に心当たりがない。…
倉狩聡著。角川書店。 全てに無気力な私が拾った小さな蟹。何でも食べるそれは、頭が良く、人語も解する。食事を与え、蟹と喋る日常。そんなある日、私は恋人の女を殺してしまうが……。私と不思議な蟹との、奇妙で切ない泣けるホラー。 第20回日本ホラー小説…
京極夏彦著。講談社。 死んだ女のことを教えてくれないか――。 無礼な男が突然現れ、私に尋ねる。私は一体、彼女の何を知っていたというのだろう。問いかけられた言葉に、暴かれる嘘、晒け出される業、浮かび上がる剝き出しの真実……。人は何のために生きるの…
カミ著。ハヤカワ・ミステリ文庫。 古代ギリシャの偉大なる発明家の直系の子孫、アルキメデス博士の発明になるクリク・ロボットをご覧ください。事件が起こるや、計算機としての能力を最大限に発揮し、正確無比な方程式を立て、代数学的に謎を解くのです。そ…
青山七恵著。新潮社。 父は、昔からちゃんと知っていたようにも、まったくの見知らぬ人であるようにも感じられた。第35回川端康成文学賞受賞。最年少で受賞した表題作を含む珠玉の短篇集。(紹介文引用) 初めて読む作家さん。著者紹介に筑波大学図書館情…
湊かなえ著。集英社文庫。 化粧品会社の美人社員が黒こげの遺体で発見された。ひょんなことから事件の糸口を掴んだ週刊誌のフリー記者、赤星は独自に調査を始める。人人への聞き込みの結果、浮かび上がってきたのは行方不明になった被害者の同僚。ネット上で…
黒田研二著。TO文庫。 何者かに拉致された犬塚拓磨はワゴン車の中で目を覚ます。車内には互いに見知らぬ5人。放置されたタブレット型PCのモニターでは、仮面をつけた謎の人物<夢鵺>が語り出す。解放される条件は定められたルートを走行し、制限時間内…
恩田陸著。新潮文庫。 いつもあなたを見つける度に、ああ、あなたに会えて良かったと思うの。会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ……。17世紀のロンドン、19世紀のシェルブール、20世紀のパナマ、フロリダ。時を越え、空間を越え、男と女…
貴志祐介著。角川ホラー文庫。 11月下旬の八ヶ岳。山荘で目醒めた小説家の安斎が見たものは、次々と襲ってくるスズメバチの大群だった。昔ハチに刺された安斎は、もう一度刺されると命の保証はない。逃げようにも外は吹雪。通信機器も使えず、一緒にいた妻…
ユッシ・エーズラ・オールスン著。ハヤカワミステリ文庫。 捜査への情熱をすっかり失っていたコペンハーゲン警察のはみ出し刑事カール・マークは新設部署の統率を命じられた。とはいってもオフィスは窓もない地下室、部下はシリア系の変人アサドの一人だけだ…
池井戸潤著。文春文庫。 「バブル入社組」世代の苦悩と闘いを鮮やかに描く。巨額損失を出した一族経営の老舗ホテルの再建を押し付けられた、東京中央銀行の半沢直樹。会社内の見えざる敵の暗躍、金融庁の「最強のボスキャラ」との対決、出向先での執拗ないじ…