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サイズ12はでぶじゃない/Size 12 is Not Fat (ねこ3.8匹)

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メグ・キャボット著。中村有希訳。創元推理文庫

 

わたしヘザー・ウェルズ28歳。服のサイズは12。サイズ12はでぶじゃない、アメリカ女性の平均よ。元アイドル歌手だけど今は学生寮の副寮母。わけあって、元婚約者のお兄さんで探偵のクーパーの家に居候中。ある日寮のエレベーターから女子学生が転落死した。エレベータサーフィンをしてたらしいんだけど…。『プリンセス・ダイアリー』の著者のポップなミステリ三部作開幕。(裏表紙引用)

 


タイトルでずっと気になっていたけれど、高いのでなかなか手を出せなかったシリーズ。ついに運命の出会い(200えん^^)。サイズ12ってどれくらいかな~と思っていたが、それがまあ奥さん、15号ですってよ。日本女性だと平均サイズは9号~11号かな?米国人の骨格を考えると、少し太目なぐらいか。あ、とか言ったらヘザーに「でぶじゃない!」と突っ込まれるんだった。まあサイズのこと言われると私も耳が痛いのだけれど、この作品の主人公・ヘザーにとって体型というものはとっても重要なものであって、、って表紙でドーナツ持ってる時点でアカンがな。

 

さておき、このヘザーは28歳で、元ポップスター。ティーンのアイドルだったけれど、自分の作った歌を歌いたい!と言い出したせいでレコード会社にクビを切られてしまい、さらには実の母親に裏切られ、婚約者に浮気され関係は破局したというヒドイ過去を持つ。しかし元婚約者の兄・クーパー(探偵)の計らいで、無一文のヘザーは住むところと職を手に入れた。本職は学生寮の副寮母なのだけど、探偵事務所の会計もやっているという忙しい身。しかもしかも、元婚約者の兄に恋しちゃっているという^^;そんな感じのくせに、元婚約者と身体の関係持っちゃったりするんだよね~^^;;なのに、憎めないこのキャラ。ユーモアたっぷり夢いっぱい。ドタバタ騒がしいけれど、死んでしまった女の子たちに本気で同情して、一生懸命なところが愛らしい。恋愛は10代みたいだけど。

 

で、ミステリー的にはまあまあ。推理がどうこうじゃなくて、サスペンス的になかなか良し。犯人の罠にかかって命の危険にさらされるところなんて特に手に汗握ってハラハラ。そこに至るまでがじれったいというか、人によっては無駄に長いお話。私は気に入ってしまったので、シリーズ三部作読破しようと思う。この後のタイトルが笑えてしょうがない。。。