すべてが猫になる

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パズル崩壊  (ねこ2.8匹)

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ホテルの客室で発見された、女の上半身と男の下半身がつながれた惨殺死体。それぞれの半身をめぐる密室殺人の謎(「重ねて二つ」)。誘拐犯からの間違い電話のせいで事件の片棒を担ぐ羽目になった推理作家の不思議な経験(「トランスミッション」)。気鋭の前衛画家はなぜ妻の遺体に絵を描いたのか?会心の中編「カット・アウト」など、著者の新境地を切り拓いた傑作短編集、ついに文庫化。(裏表紙引用)

 


「重ねて二つ」
(筋は↑にて)葛城警部シリーズ。犯人は誰か?という性質のものではなくて、密室トリックに絞って描かれたミステリー。切断された遺体の残りのありかはなかなかインパクトがあって良いのでは。

 

「懐中電灯」
現金強奪事件を実行した男二人の、仲間割れによる犯罪。電池だけで犯罪が暴かれていくのは見事と言える。

 

「黒のマリア」
呪いもの?絵画「黒のマリア」にまつわる殺人事件。事件は解決したかに見えたが、葛城警部のもとへ黒いドレスを着た女が訪ねてくる。ホラーのような恐怖も味わえながら、3重密室という難題にチャレンジしている。まあまあ。

 

トランスミッション
推理作家のもとにかかって来た間違い電話。しかもその内容は誘拐の取引であった――。作家が動転しながら、本当の被害者のところへ電話をかけるのが面白い。いや、正しいんだけどなんか間違っているそれ、みたいなところが。しかも最後は美談に( ゚Д゚)法月氏どうした。

 

「シャドウ・プレイ」
ある教師の男の友人である推理作家は、いつでもどこでも電話をかけてくる。今夜の内容は、ドッペンゲンガーを扱ったミステリーで・・・。うーん。。理屈は合っているがパンチが足りなくなってきた。

 

ロス・マクドナルドは黄色い部屋の夢を見るか?」
ロスマクのオマージュ作品?「黄色い部屋の謎」とはあまり関係なさそう。孫が行方不明になったという老人は、私立探偵のアーチャーに解決を求めるが。。まあ、冗談で描いたというかバカミス狙いというか。真面目に読んでいたのだが最後の1行で脱力。嫌いではない。

 

「カット・アウト」
十年前、日本美術界で名を馳せた男二人、女一人の組み合わせ。女が死んでから二人の男の関係は疎遠になっていたが――。すいません、これは途中から読め(ま)なかった。

 

「……GALLOWS OF RUBBING ALCOHOL FLOW THROUGH THE STRIP」
唯一の法月綸太郎シリーズ。のっけからうだうだうだうだうだうだうだうだ悩みまくっている。しかも中編か長編の書き出しにあたるという作品だった。・・・あのねえ(-'-)


以上。
かなり苦手な作家だが、そろそろいいんじゃないかと思い(なにが)読んでしまったのが間違いだった。悪口になってしまうので記事にするか迷ったのだがまあ今ブログの波に乗りたいのでつい。すいませんでした、お元気で。