すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

何が困るかって  (ねこ3.7匹)

坂木司著。創元推理文庫。 小説でしか表現できない〈奇妙な味〉が横溢した、短いけど忘れがたい、不思議なお話を読んでみませんか?――子供じみた嫉妬から仕掛けられた「いじわるゲーム」の行方。夜更けの酒場で披露される「怖い話」の意外な結末。「鍵のかか…

遭難者  (ねこ3.7匹)

折原一著。文春文庫。 残雪の北アルプスで、若手会社員・笹村雪彦は所属する山岳サークルの登山行で足を踏み外し、滑落死を遂げた。だが山を愛した彼に捧げた追悼集は、死因に疑いをもった母親の行動によって、予想外な内容に…。登山届、現地地図、死体検案…

御子柴くんと遠距離バディ  (ねこ3.7匹)

若竹七海著。中公文庫。 長野県警から警視庁へ出向中の御子柴刑事。おおむね平穏な生活を送っていたものの、暮れも押し詰まってから次々と事件が発生。さらには凶刃に襲われて!相棒の竹花刑事は異変を察知し、御子柴のもとに駆けつけるが…。御子柴くんの身に…

回想のビュイック8/From a Buick 8  (ねこ3.2匹)

スティーヴン・キング著。白石朗訳。新潮文庫。 少年は父を亡くした。ペンシルヴェニア州の田舎町で堅実に警官を務めていた父を、突然の悲劇で。悲しみに打ちひしがれた少年に笑顔が戻ったかに見えたその日、父の元同僚たちは信じがたい話を語り始める。署の…

教場2  (ねこ4匹)

長岡弘樹著。小学館文庫。 必要な人材を育てる前に、不要な人材をはじきだすための篩。それが、警察学校だ。白髪隻眼の鬼教官・風間公親のもとに、初任科第百期短期課程の生徒達が入校してきた。半年間、地獄の試練を次々と乗り越えていかなければ、卒業は覚…

屍人荘の殺人  (ねこ4.2匹)

今村昌弘著。東京創元社。 デビュー作にして前代未聞の3冠! 『このミステリーがすごい!2018年版』第1位 『週刊文春』ミステリーベスト第1位 『2018本格ミステリ・ベスト10』第1位 神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と会長の明智恭介は、曰くつきの映画研究…

ずっとあなたが好きでした  (ねこ4.2匹)

歌野晶午著。文春文庫。 バイト先の女子高生との淡い恋、転校してきた美少女へのときめき、年上劇団員との溺れるような日々、集団自殺の一歩手前で抱いた恋心、そして人生の夕暮れ時の穏やかな想い…。サプライズ・ミステリーの名手が綴る恋愛小説集は、一筋…

肺都/Lungdon  (ねこ5匹)

エドワード・ケアリー著。古屋美登里訳。東京創元社。 穢れの町は炎に包まれ、堆塵館は崩壊した。生き延びたアイアマンガー一族は館の地下から汽車に乗り、命からがらロンドンに逃れる。だが、そのロンドンは闇に侵食され、人々のあいだには奇怪な感染症が蔓…

お引っ越し  (ねこ3.7匹)

真梨幸子著。角川文庫。 内見したマンションはおしゃれな街のおしゃれな造り、環境も間取りも条件も申し分ない。ここに決めてしまおうか?しかし白い壁に小さな穴を見つけたキヨコは、そこからじわじわと“イヤな感じ”が広がっていくのを感じるのだった…。片付…

淵の王  (ねこ4.4匹)

舞城王太郎著。新潮文庫。 中島さおりは“影”に憑依された幼児に襲いかかられる。堀江果歩のマンガには、描いた覚えがない黒髪の女が現れる。中村悟堂が移り住んだ西暁町の家の屋根裏部屋には、闇の穴が黒々と開いている。「俺は君を食べるし、今も食べてるよ…

謎の館へようこそ 白 新本格30周年記念アンソロジー  (ねこ4匹)

文芸第三出版部編。 テーマは「館」、ただひとつ。 今をときめくミステリ作家たちが提示する「新本格の精神」がここにある。 奇怪な館、発生する殺人、生まれいづる謎、変幻自在のロジック――! 読めば鳥肌間違いなし。謎は、ここにある。新本格30周年記念アン…

タイムカプセル  (ねこ3.5匹)

折原一著。講談社文庫。 栗橋北中三年A組の有志八人が埋めたタイムカプセル。誰も会ったことのない不登校の不破勇の小説も中にあった。十年後、メンバーたちに「選ばれ死君たち」宛の不気味な案内状が届く。卒業式に出られなかった綾香は当時のメンバーと会…

サテンのマーメイド  (ねこ3.7匹)

島田荘司著。集英社文庫。 輝く青い瞳、魅惑的なプロポーションにサテンのドレスをまとった女は何に怯えているのか?アメリカ西海岸で探偵をする〈わたし〉の許に、雨の金曜日の夜、仕事の依頼に現れた女はサラと名乗った。フェラーリを駆って自分を12時まで…

叔父殺人事件 グッドバイ  (ねこ3.7匹)

折原一著。講談社文庫。 叔父が死んだ。ネットで呼集された男女四人がワゴン車内で練炭集団自殺を図った。その中に“僕”の叔父の四郎がいた。リーダー格の女性だけが命を取り留めたが意識不明。叔父のふだんの言動から偽装殺人を疑う叔母の厳命で、関係者を調…

黙の部屋  (ねこ3.7匹)

折原一著。文春文庫。 古物商の店先で偶然見つけた一枚の奇妙な絵。美術雑誌の編集長・水島純一郎はその謎の画家、石田黙に魅せられ、ネットオークションや関係者を訪ね歩くうちに、不可解な事件に巻き込まれていく。誘拐、監禁、そして謎の招待状…。虚実の…

高山殺人行1/2の女  (ねこ3.6匹)

島田荘司著。光文社文庫。 斎藤マリに不倫の相手・川北留次から、突然「女房を殺してしまった!警察に自首しようと思う」という電話が…。窮地に立たされた2人は、1つの計画を思いつく。清里―軽井沢―上高地―高山を結ぶ山岳ドライブで、恐怖と戦慄のサスペンス…

被告A  (ねこ3.7匹)

折原一著。ハヤカワ文庫。 東京杉並区で起きた連続誘拐殺人事件は、死体に残されるトランプの絵柄から“ジョーカー連続殺人事件”と呼ばれた。田宮亮太は、自供により被告として法廷に引き出されるものの、一転して無罪を主張し、逆転の秘策を練る。一方では新…

赤い森  (ねこ3.5匹)

折原一著。祥伝社文庫。 「あの家で何が起こったのか、実際のところ、誰も知らないんだ」樹海の入り口に立つ民宿の主人は、客の反応を窺いながら満足げにうなずいた。森の奥深くにある山荘で起こったといわれる一家惨殺事件。その真相を知ろうと足を踏み入れ…

侵入者 自称小説家  (ねこ3.7匹)

折原一著。文春文庫。 クリスマスの朝、発見された一家4人の惨殺体。迷宮入りが囁かれる中、遺族は“自称小説家”の塚田慎也に調査を依頼する。彼が書いた、同じく未解決の資産家夫婦殺人事件のルポを読んだという遺族。2つの事件の奇妙な共通点が浮かびあがり…

嘘でもいいから誘拐事件  (ねこ3.2匹)

島田荘司著。集英社文庫。 TPSテレビ、夜のお楽しみ番組「八時スペシャル」。やらせの権化と誰もが恐れる軽石三太郎ディレクターと取材班(ターボとタックのウルトラお調子コンビ)が「こんばんワン」と鳴く犬を求めて東北の秘境、鬼首村に繰り込んだ。大雨の…

黒い森  (ねこ3.5匹)

折原一著。祥伝社文庫。 「ミステリー・ツアーの目的地で待っている」駆け落ちする二人の恋人に、同じ内容のメールが届いた。行き先は、樹海の奥、作家が家族を惨殺したと伝えられる山荘。ツアー客が一人、また一人と樹海の闇に消えてゆく中、恋人が待つ目的…

潜伏者  (ねこ3.6匹)

折原一著。文春文庫。 若手ルポライター・笹尾時彦は、新人賞の下読みのバイトで奇妙な原稿に遭遇した。「堀田守男氏の手」と題されたそれは、どうやら北関東で次々に起きた少女失踪事件を題材にしているようだ。興味をそそられた笹尾は、調査に乗り出した。…

望湖荘の殺人  (ねこ3.5匹)

折原一著。光文社文庫。 大型家電量販店の経営者・二宮大蔵に毒の塗られた剃刀と殺人予告の脅迫状が届いた。いったい誰が…?大蔵はある人物の協力を得て容疑者を五人にしぼり、信州の山荘パーティーに招待した。目的は殺人者の抹殺!―大型台風が山荘を襲った夜…

嘘でもいいから殺人事件  (ねこ3匹)

っ 島田荘司著。集英社文庫。 テレビ界にこの人あり、「やらせの三太郎」と異名をとる軽石ディレクターと取材班が大胆なやらせ番組を企んで、東京湾に浮かぶ無人島に乗りこんだ。折りからの台風接近で大きな密室となった島でスタッフのカメラマンが何者かに…

嘘でもいいから殺人事件  (ねこ3匹)

島田荘司著。集英社文庫。 テレビ界にこの人あり、「やらせの三太郎」と異名をとる軽石ディレクターと取材班が大胆なやらせ番組を企んで、東京湾に浮かぶ無人島に乗りこんだ。折りからの台風接近で大きな密室となった島でスタッフのカメラマンが何者かに殺さ…

追悼者  (ねこ3.5匹)

折原一著。文春文庫。 浅草の古びたアパートで絞殺された女が発見された。昼は大手旅行代理店の有能な美人OL、夜は場末で男を誘う女。被害者の二重生活に世間は沸いた。しかし、ルポライター・笹尾時彦はOLの生い立ちを調べるうち、周辺で奇妙な事件が頻発し…

沈黙の教室  (ねこ3.7匹)

折原一著。ハヤカワ文庫。 青葉ヶ丘中学3年A組―悪魔のようなこのクラスを、担任教師が名づけて「沈黙の教室」。何者かが不気味な恐怖新聞を発行し、つぎつぎと粛清の対象を指名していく。そして行なわれる残酷ないじめ。やがて20年がたち、クラスの同窓会の…

逃亡者  (ねこ3.7匹)

折原一著。文春文庫。 同僚だった女に持ちかけられた交換殺人の提案に乗り、一面識もないその夫を殺した罪で逮捕された友竹智恵子。だが、警察の不手際から脱走に成功した彼女は、整形手術で顔を造り変え、身分を偽り、逃亡を続ける。時効の壁は15年。DVの夫…

行方不明者  (ねこ3.6匹)

折原一著。文春文庫。 埼玉県蓮田市、黒沼の畔に建つ二つの名家で起きた一家惨殺事件と失踪事件。ライターの五十嵐みどりは取材を通じて四人家族の闇を浮き彫りにしていく。一方、戸田市では謎の連続通り魔事件が発生。売れない推理作家の「僕」は、小説の取…