すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

オー!ファーザー  (ねこ4.3匹)

伊坂幸太郎著。新潮社。 みんな、俺の話を聞いたら尊敬したくなるよ。我が家は、六人家族で大変なんだ。そんなのは珍しくない?いや、そうじゃないんだ、母一人、子一人なのはいいとして、父親が四人もいるんだよ。しかも、みんなどこか変わっていて。俺は普…

紙魚家崩壊 九つの謎  (ねこ3.4匹)

北村薫著。講談社文庫。 日常のふとした裂け目に入りこみ心が壊れていく女性、秘められた想いのたどり着く場所、ミステリの中に生きる人間たちの覚悟、生活の中に潜むささやかな謎を解きほぐす軽やかな推理、オトギ国を震撼させた「カチカチ山」の“おばあさ…

堂場警部補の挑戦  (ねこ3.6匹)

蒼井上鷹著。創元推理文庫。 玄関のチャイムが鳴った時、まだ死体は寝袋に入れられ寝室の床の上に横たわっていた。液晶画面を見ると、緑色のジャージを着た若い男が映っていた。「おはようございます、ドーバです。電話でパントマイムのレッスンをお願いして…

タイムスリップ森鴎外  (ねこ3.7匹)

鯨統一郎著。講談社ノベルス。 大正11年、何者かの手によって80年後の渋谷道玄坂に突然タイムスリップさせられた森鴎外こと、森林太郎。元の世界に帰る方法を探る鴎外は、超ミニスカートの女子高生・麓うらら達と共に、芥川龍之介、太宰治ら昭和初期の作…

赤い右手/The Red Right Hand  (ねこ3.8匹)

ジョエル・タウンズリー・ロジャース著。国書刊行会。世界探偵小説全集24。 結婚式を挙げに行く途中のカップルが拾ったヒッチハイカーは、赤い眼に裂けた耳、犬のように尖った歯をしていた…。やがてコネティカット州山中の脇道で繰り広げられる恐怖の連続…

もう誘拐なんてしない  (ねこ3.6匹)

東川篤哉著。文藝春秋。 俺が、おまえを誘拐してやろうか?ひょんなことからヤクザの組長の娘を誘拐する羽目になった翔太郎。関門海峡を挟んで、脱力感あふれる青春が、小気味よい九州弁が、驚愕のミステリーが炸裂する。とびきりキュート、空前の身代金トリ…

検死審問/Inquest (ねこ3.9匹)

パーシヴァル・ワイルド著。創元推理文庫。 リー・スローカム閣下が検死官としてはじめて担当することになったのは、女流作家ミセス・ベネットの屋敷で起きた死亡事件だった。女主人の誕生日を祝うために集まっていた、個性的な関係者の証言から明らかになる…

天霧家事件  (ねこ3.6匹)

太田忠司著。創元推理文庫。 野上の探偵事務所を訪れた女性の依頼人は、ふたりの少年が写っている古い写真を見せ、ひとりは自分の亡夫だが、夫の昔のことを知りたいので横にいる人物を捜してほしいと言う。調査を始めた野上は女性に不審を抱き、喫茶店で会う…

チムニーズ館の秘密/The Secret of Chimneys  (ねこ3.7匹)

キャッスル旅行会社に勤めるアンソニー・ケイドは、日ごろの退屈に鬱積していた。ある日友人のジェイムズが訪れ、ケイドに重大な仕事を任せたいという。過去にジェイムズが助けた老人の正体は現在王政復活に揺れるヘルツォスロヴァキアの元首相スティルプテ…

闇の展覧会-罠/Dark Forces  (ねこ3.8匹)

カービー・マッコーリー編。ハヤカワ文庫。 ホラーが私たちを惹きつけてやまないのは、この世界が必ずしも善意と理性が勝利するわけではないと知っているからだろうか―多彩なイマジネーションを展開する、シオドア・スタージョン、リチャード・マシスン父子…

騙し絵/Trompe-L'oeil  (ねこ3.6匹)

マルセル・F・ラントーム著。創元推理文庫。 幾度も盗難の危機を乗り越えてきたプイヤンジュ家のダイヤモンド“ケープタウンの星”。銀行の金庫で保管されていたこのダイヤが、令嬢結婚の日に公開されると、警官たちの厳重な監視にもかかわらず、偽物にすり替…

五声のリチェルカーレ  (ねこ3.8匹)

深水黎一郎著。創元推理文庫。 昆虫好きの、おとなしい少年による殺人。その少年は、なぜか動機だけは黙して語らない。家裁調査官の森本が接見から得たのは「生きていたから殺した」という謎の言葉だった。無差別殺人の告白なのか、それとも―。少年の回想と…

キケン  (ねこ3.7匹)

有川浩著。新潮社。 成南電気工科大学機械制御研究部略称「機研」。彼らの巻き起こす、およそ人間の所行とは思えない数々の事件から、周りからは畏怖と慄きをもって、キケン=危険、と呼び恐れられていた。これは、その伝説的黄金時代を描いた物語である。(…

玻璃の家  (ねこ3.6匹)

松本寛大著。講談社。 アメリカ・マサチューセッツ州の小都市。そこにはかつてガラス製造業で財を成した富豪が、謎の死を遂げた廃屋敷があった。11歳の少年コーディは、その屋敷を探索中に死体を焼く不審人物を目撃する。だが、少年は交通事故にあって以来…

キョウカンカク  (ねこ3.7匹)

天祢涼著。講談社ノベルス。 女性を殺し、焼却する猟奇犯罪が続く地方都市―。幼なじみを殺され、跡追い自殺を図った高校生・甘祢山紫郎は、“共感覚”を持つ美少女探偵・音宮美夜と出会い、ともに捜査に乗り出した。少女の特殊能力で、殺人鬼を追い詰められる…

春を嫌いになった理由(わけ)  (ねこ3.6匹)

誉田哲也著。光文社文庫。 フリーターの秋川瑞希は、テレビプロデューサーの叔母から、霊能力者・エステラの通訳兼世話役を押しつけられる。嫌々ながら向かったロケ現場。エステラの透視通り、廃ビルから男性のミイラ化した死体が発見された!ヤラセ?それと…

閉じた本/A Closed Book  (ねこ3.8匹)

ギルバート・アデア著。創元推理文庫。 事故で眼球を失った大作家ポールは、世間と隔絶した生活を送っていた。ある日彼は自伝執筆のため、口述筆記の助手として青年ジョンを雇い入れる。執筆は順調に進むが、ささいなきっかけからポールは恐怖を覚え始める。…

ホワイトクロウ  (ねこ3.7匹)

加藤実秋著。創元推理文庫。 ホストたちの要望から、大幅改装を図ることになったclub indigo。ある伝手で、有名インテリアデザイナーに内装を手がけてもらうことに。工事期間中の仮店舗探しに晶が奔走する中、ジョン太、アレックス、犬マンはプラ…

無理  (ねこ3.5匹)

奥田英朗著。文藝春秋。 合併でできた地方都市、ゆめので暮らす5人。相原友則―弱者を主張する身勝手な市民に嫌気がさしているケースワーカー。久保史恵―東京の大学に進学し、この町を出ようと心に決めている高校2年生。加藤裕也―暴走族上がりで詐欺まがい…

学園島の殺人  (ねこ3.7匹)

山口芳宏著。講談社ノベルス。 島の秘密を探ろうとする者は、黒いサンタクロースに殺される―全寮制の学園の島を襲ったのは、生首の入った袋を背負って夜な夜な徘徊する謎の男だった!島に伝わる『再生の書』、来日する王女が持つ『浄化の鍵』、魔界から来た…

ソフィー/Sophie  (ねこ3.7匹)

ガイ・バート著。創元推理文庫。 イギリスの田舎町。病弱なマシューは、優しく利発な姉に守られ、幸せな少年時代を過ごした。秘密の隠れ処、化石探し、暗号の日記、子供に干渉しない両親、高い知能を隠す姉、死。そして今、二人は昏い密室で語り合う…。過去…