すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

密林の骨/Little Tiny Teeth  (ねこ3.6匹)

アーロン・エルキンズ著。青木久惠訳。ハヤカワ文庫。 アマゾン河を旅する格安ツアーに参加したギデオンだが、同乗者は奇妙な人間ばかりだった。不穏な雰囲気の漂う民族植物学研究者一行、秘密を持つ船長、出自不明のガイド。やがて事件が勃発する。岸の方か…

今昔百鬼拾遺 鬼  (ねこ4匹)

京極夏彦著。講談社タイガ。 「先祖代代、片倉家の女は殺される定めだとか。しかも、斬り殺されるんだと云う話でした」昭和29年3月、駒澤野球場周辺で発生した連続通り魔・「昭和の辻斬り事件」。七人目の被害者・片倉ハル子は自らの死を予見するような発言…

小暮写眞館  (ねこ3.9匹)

宮部みゆき著。講談社文庫。 家族とともに古い写眞館付き住居に引っ越ししてきた高校生の花菱英一。変わった新居に戸惑う彼に、一枚の写真が持ち込まれる。それはあり得ない場所に女性の顔が浮かぶ心霊写真だった。不動産屋の事務員、垣本順子に見せると「幽…

サブマリン  (ねこ3.8匹)

伊坂幸太郎著。講談社文庫。 家庭裁判所調査官の武藤は貧乏くじを引くタイプ。無免許事故を起こした19歳は、近親者が昔、死亡事故に遭っていたと判明。また15歳のパソコン少年は「ネットの犯行予告の真偽を見破れる」と言い出す。だが一番の問題は傍迷惑な上…

作家の人たち  (ねこ3.7匹)

倉知淳著。幻冬舎。 押し売り作家、夢の印税生活、書評の世界、ラノベ編集者、文学賞選考会、生涯初版作家の最期……。可笑しくて、やがて切ない出版業界――!?本格ミステリ作家が本格的に”ふざけた”ありそうでなさそうで、やっぱりありそうな!?出版業界内幕…

双孔堂の殺人 ~Double Torus~  (ねこ3.6匹)

周木律著。講談社文庫。 二重鍵状の館、“Double Torus”。警察庁キャリア、宮司司は放浪の数学者、十和田只人に会うため、そこへ向かう。だが彼を待っていたのは二つの密室殺人と容疑者となった十和田の姿だった。建築物の謎、数学者たちの秘された物語。シリ…

カインの子どもたち  (ねこ3.9匹)

浦賀和宏著。実業之日本社文庫。 数奇な絆を持つ女たち――時を超える真実を暴け。 立石アキは死刑確定から40年以上拘置され続けている男の孫だ。 祖父との血縁関係が原因で、子供の頃から人生に行きづまりを感じていた。 しかし、彼女の運命は急転する。 アキ…

数字を一つ思い浮かべろ/Think of a Number  (ねこ4.2匹)

ジョン・ヴァードン著。浜野アキオ訳。文春文庫。 数字を一つ思い浮かべろ。その奇妙な封書にはそう記されていた。658という数字を思い浮かべた男が同封されていた封筒を開くと、そこにあった数字は「658」!数々の難事件を解決してきた退職刑事に持ち込まれ…

ガーディアン  (ねこ3.7匹)

薬丸岳著。講談社文庫。 中学教師、秋葉が赴任した学校は、いじめも少なく問題を起こす生徒もいないが、長期欠席の生徒数が増え続けていた。元気だった演劇部員の一人が急に不登校になったことに違和感をおぼえる秋葉は、背後に生徒の「自警団」がいると耳に…

ノッキンオン・ロックドドア  (ねこ3.8匹)

青崎有吾著。徳間文庫。 密室、容疑者全員アリバイ持ち―「不可能」犯罪を専門に捜査する巻き毛の男、御殿場倒理。ダイイングメッセージ、奇妙な遺留品―「不可解」な事件の解明を得意とするスーツの男、片無氷雨。相棒だけどライバル(?)なふたりが経営する探…

女子的生活  (ねこ3.8匹)

坂木司著。新潮文庫。 おしゃれして、好きなインテリアで部屋を飾って、(ブラックだけど)アパレル勤務。みきは憧れの“女子的生活”を謳歌していたが、ある日、マンションの部屋の前に不審な男が。「あの、ここに小川って奴が住んでるって聞いたんですけど―」…

そしてミランダを殺す/The Kind Worth Killing  (ねこ4.4匹)

ピーター・スワンソン著。務台夏子訳。創元推理文庫。 年末ミステリランキング上位独占の傑作!】 『このミステリーがすごい! 2019年版』第2位 『週刊文春ミステリーベスト10 2018』第2位 『ミステリが読みたい! 2019年版』第2位 ある日、ヒースロー空港の…