すべてが猫になる

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女子的生活  (ねこ3.8匹)

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坂木司著。新潮文庫

 

おしゃれして、好きなインテリアで部屋を飾って、(ブラックだけど)アパレル勤務。みきは憧れの“女子的生活”を謳歌していたが、ある日、マンションの部屋の前に不審な男が。「あの、ここに小川って奴が住んでるって聞いたんですけど―」マウンティング、モラハラ毒親。次々現れる強敵に、オリジナルな方法でタフに立ち向かうみき。読めば元気が湧いてくる痛快ガールズ・ストーリー。(裏表紙引用)
 
志尊淳主演でドラマ化もされているので、タイトルの「女子的」の意味やみきがどういう種類の性的マイノリティーであるかは隠さなくていいのかなって気もするが…書いている人がいなかったので一応直接的な言葉は伏せる。ネタバレ気になる人はご注意を。
 
いわゆる若くてオシャレ好き、可愛いもの大好きの女の子の人生を満喫しちゃおうってお話。でも女子には女子であることで我慢しなくちゃいけないことや、女子の世界だけの敵がゴマンといる。女子の敵は女子、を地でやりながら、でもやっぱり女子同士の連帯感は最高。みきの立場の人間に浴びせられる差別、無理解を強気に元気に蹴っ飛ばして生きていく姿は痛快。うつ病詐称の高山田や、合コンに現れた偽ロハス女などなど、ぎょえ~~~なキャラ満載。まあ、いるんだろうな~~~って感じの輩ばっかり。特に、最後のエリート合コン逆ハーレムには目が点。。ドラえもんのしずかちゃん的立ち位置なのかなあ。身内でやっていただく分にはいいけれど、外でそれ出すなや。。
そもそもマナミの婚約者の態度なんなん。あれ、結婚しちゃうんだろか。目を覚ませマナミ。
 
女同士のめんどくさいあれやこれやはいくつになっても無くならない。でもそれでいい、闘っていく!っていうみきの姿勢は好感持てた。月のものがない、腕っぷしは男のもの、ってだけで女子のいいとこ取りだなそりゃ女子でいる方が楽しいだろうなと思ったりもしたが、その分別の苦労もあるだろうからね。最初はだらしなかった後藤も色々学習していいオトコに育ったし。自分も色々あるけれど、それでいいのかな~って前向きになれた本かも。