すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2015-03-01から1ヶ月間の記事一覧

わたしが幽霊だった時/The Time of the Ghost (ねこ3.7匹)

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ著。浅羽莢子訳。創元推理文庫。 歩いててふと気がついたら、あたし、幽霊になってた!頭がぼやけてて何も思い出せないし、下を見たら自分の体がないじゃないの。生垣やドアをすり抜けて家のなかに入ると、だいっ嫌いな姉さんや…

灰色の虹  (ねこ3.7匹)

貫井徳郎著。新潮文庫。 身に覚えのない上司殺しの罪で刑に服した江木雅史。事件は彼から家族や恋人、日常生活の全てを奪った。出所後、江木は7年前に自分を冤罪に陥れた者たちへの復讐を決意する。次々と殺される刑事、検事、弁護士……。次の標的は誰か。江…

ダークゾーン  (ねこ2.8匹)

貴志祐介著。祥伝社文庫。 「戦え。戦い続けろ」プロ将棋棋士の卵・塚田は、赤い異形の戦士と化して、闇の中で目覚めた。突如、謎の廃墟で開始される青い軍団との闘い。敵として生き返る「駒」、戦果に応じた強力化など、奇妙なルールの下で続く七番勝負。頭…

最後の一壜/The Crime of Ezechiele Coen and Other Stories (ねこ3.7匹)

スタンリイ・エリン著。仁賀克雄・他訳。ハヤカワ・ポケット・ミステリ。 そのワインは、1929年にサントアンの葡萄園でわずか40ダースだけが醸造されたという。今日ではそのすべてが失われ、多くの専門家が史上最高の名品であろうとしながら、誰ひとりとして…

ノエル  (ねこ4.5匹)

道尾秀介著。新潮文庫。 孤独と暴力に耐える日々のなか、級友の弥生から絵本作りに誘われた中学生の圭介。妹の誕生に複雑な思いを抱きつつ、主人公と会話するように童話の続きを書き始める小学生の莉子。妻に先立たれ、生きる意味を見失いながらボランティア…

月夜の島渡り  (ねこ4匹)

恒川光太郎著。角川ホラー文庫。 鳴り響く胡弓の音色は死者を、ヨマブリを、呼び寄せる―。願いを叶えてくれる魔物の隠れ家に忍び込む子供たち。人を殺めた男が遭遇した、無人島の洞窟に潜む謎の軟体動物。小さなパーラーで働く不気味な女たち。深夜に走るお…

マスカレード・ホテル  (ねこ4匹)

東野圭吾著。集英社文庫。 都内で起きた不可解な連続殺人事件。容疑者もターゲットも不明。残された暗号から判明したのは、次の犯行場所が一流ホテル・コルテシア東京ということのみ。若き刑事・新田浩介は、ホテルマンに化けて潜入捜査に就くことを命じられ…

虹の歯ブラシ 上木らいち発散  (ねこ4匹)

早坂吝著。講談社ノベルス。 上木らいちは様々な客と援交している高校生で、名探偵でもある。殺人現場に残された12枚の遺体のカラーコピー、密室内で腕を切断され殺された教祖、隣人のストーカーによる盲点をつく手口―数々の難事件を自由奔放に解決するらい…

龍は眠る  (ねこ3.9匹)

宮部みゆき著。新潮文庫。 嵐の晩だった。雑誌記者の高坂昭吾は、車で東京に向かう道すがら、道端で自転車をパンクさせ、立ち往生していた少年を拾った。何となく不思議なところがあるその少年、稲村慎司は言った。「僕は超常能力者なんだ」。その言葉を証明…