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玩具修理者 (ねこ4.6匹)

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小林泰三著。角川書店。第2回日本ホラー小説大賞短編賞受賞。

表題作と、長編「酔歩する男」と二編収録されてます。

玩具修理者
短編ながらも、これ、怖すぎ!!!!面白すぎて失神しました。(うそ)
男女の会話で始まるんですが…その会話がもうとびっきり怖い。女性がいつもサングラスをしている理由、その幼少時代のエピソードを語り始める。説明中に男が疑問を挟むと毎回キレまくる。あはは。こえ~~~~。
「道雄ちゃん口から何か出してるわよ」「道雄ちゃんのお腹から蛙みたいな音がしたけど、大丈夫?」
「二人ともどうして耳からミルク出してるの?」以上、子供の会話より。
…………おいおいおいおい。○○でますやん!!!!ということはーーーー!!(ぎゃーー)

そして最後の1ページで卒倒した私でありました。
文庫出てますんで良かったらぜひ、どうぞ。

「酔歩する男」
こっちは、SFでしょうか、ホラーでしょうか。
「わたしはあなたをよく存じ上げております。でも、あなたがわたしのことを知らないのなら、知り合いではないのでしょう」
「必ずしも親友とは限りませんが、少なくとも同窓生なら、顔を覚えているはずです。」
「じゃあ、あなたと私の関係は何でしょう?」
「さあ、わかりません。きっと、無関係でしょう。」
「あなたはなぜわたしを知っているのですか?」
「それはあなたが大学時代の親友だったからです」
?????
何ですかーーーこの会話ーーー????

まあ、その謎は読み進めて行くうち明らかとなるのですが。
ちょっとややこしい。理系だ。

面白かったけど、ちょっとモノ足りないかなあ。

文章が、まるで児童文学なのでホラー向きだし、雰囲気がっちりです。