若竹七海著。ポプラ文庫ピュアフル。
葉崎FMで放送される「みんなの不幸」は、リスナーの赤裸々な不幸自慢が人気のコーナー。そこに届いた一通の投書。「聞いてください、わたしの友だち、こんなにも不幸なんです…」。海辺の田舎町・葉崎市を舞台に、疫病神がついていると噂されながら、どんなことにもめげない17歳のココロちゃんと、彼女を見守る女子高生ペンペン草ちゃん、周囲の人々が繰り広げる、泣き笑い必至の極上エンタテイメント。(裏表紙引用)
葉崎シリーズ第6弾?
葉崎市が舞台のコージーミステリ。毎週土曜夜9時から葉崎FMで放送される<町井瞳子のライトハウス・キーパー>。その中の「みんなの不幸」というコーナーが人気を博している。ある日ラジオネーム「ココロちゃんのぺんぺん草」ちゃんから寄せられた投稿がとんでもない内容で――というお話。
投書の内容と、そのハガキを読んだあとの「葉崎ローカルニュース」の内容が完全にリンクするという若竹さんらしいトリッキーな作品。登場するココロちゃんは疫病神というのか不幸体質で、17歳ながら物置小屋に住み、犯罪の手助けを無意識にさせられていたり大怪我をして病院の常連になっていたりととにかくすごい。何より怖いのは、ココロちゃんに悪いことをした人間は必ず死ぬなどの大災難に見舞われてしまうという。。怖すぎだろ。
後半は病院のスタッフ伝言用日誌のやり取りや瞳子さんと友人とのメールなどで構成されていてこれもまたココロちゃんネタ。若竹さんの既刊からのリンクも多々あってファンは楽しめたりする。角田港大先生とかヴィラ・マグノリアとか色々と。
とにかくココロちゃんのキャラだけでも楽しめる内容。しかしこれ児童書だと思うんだけど、大麻栽培とか七輪自殺とか内容的に大丈夫なのかい^^;