すべてが猫になる

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ホテル1222/1222 (ねこ3匹)

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アンネ・ホルト著。枇谷玲子訳。創元推理文庫

 

雪嵐の中で列車が脱線し、トンネルの壁に激突。運転手は死亡、乗客は近くの古いホテルに避難した。ホテルには備蓄がたっぷりあり、救助を待つだけのはずだった。だが翌朝、牧師が他殺死体で発見された。吹雪はやむ気配を見せず、救助が来る見こみはない。乗客のひとり、元警官の車椅子の女性が乞われて調査に当たるが、またも死体が…。ノルウェーミステリの女王の最高傑作! (裏表紙引用)

 

 

アンネ・ホルト初読み。
最近北欧ミステリが好きなので、雰囲気だけで読んでみたが…ちょっと失敗かな^^;

 

主人公は、元オスロ市警警部のハンネ。過去に極悪犯に銃で撃たれ脊髄を損傷して以来車椅子の生活を送っている。ハンネは同性愛者で、パートナーのネフィスとの間には子どもがいる、という設定。最近読む本読む本主人公がハンディキャップを背負っているものが多いな。いわゆる安楽椅子探偵ものだが、作者がクリスティを敬愛しているとのことからモデルはミス・マープル?しかしオマージュを捧げているのは明らかに「そして誰もいなくなった」。

 

ノルウェーの極寒状況をこれでもかと味わったが、密室状況ミステリーと言うには容疑者が100名以上と多すぎる。オイオイもちろん登場人物紹介に載っている人物が犯人なんだろうな?と怯えつつ。死者が2人以上出たりパニック状況になったりとそこそこ緊迫感はあるのだが、主人公が動けない&助手役がいないため全くもって地味。「嫌い」って理由でアイツが犯人だったらいいなみたいなこと言うし^^;しっかりしてるとかそんな理由で容疑者から排除したりするしイチイチ根拠がない。それにも増して性格が悪い。

 

真相自体もコレと言った驚きはなく。ノルウェーという国はこうなのか、ほうほう、と楽しむ分には良かったかなー、ぐらい。

 

それよりもナニよりも。シリーズ第2弾から読んだ自分も悪かった。前回?の事件のネタバレをされた気がしてならないし、ハンネはこの本から車椅子になったようだし、ネフィスとの子どもって一体誰の子??と色々分からないことだらけ。まあ読む気はあまりないんだけど^^;、調べたら4~6作目は未訳らしく、1番日本の読者が知りたいところが出ていないらしい。ならもういいや。