すべてが猫になる

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悶絶スパイラル  (ねこ3.8匹)

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作家の一日は忙しい。「シャツがイン」のあるべき姿を考察し、脳内政界ラブロマンスに思いを馳せ、ジョジョTを着て打ち合わせにむかう。タクシー運転手さんにはモテ女を演じ、野球場のゲイカップルをやっかみ、天丼を求め夜の町を彷徨う…。キャラの濃すぎる家族や友人たちに囲まれて、妄想アドレナリンは今日も絶賛分泌中。愛と笑いで読者を包む、情熱的ミラクルエッセイ。(裏表紙引用)

 


すっかりハマっている三浦しをんさんのエッセイ。順番通りに読めていない…。巻を重ねるごとに、表紙の女の子が1人ずつ増えているらしい!確かにそうだ!

 

いや~~またまた面白かった~~~。全て事実だそうだが、しをんさんの周りにはどうしてこんなに楽しいことばかり起こるのか。いや、誰の身にも起きているのだが気にしていないのだろうか。家族で野球を観に行った時前に座っていたゲイカップル&小指立てたオッサンとか突然歯を磨き出す母上とかユ〇クロのジョジョTシャツを買うために朝から並び新作を予約する弟とかマンションの上で重たい話題を振ってから好きな男に告白している酔っ払い女子とか(笑)。乗り合わせるタクシーの運ちゃんもイチイチ面白いなー。

 

随所に挟まれる「なんでもランキング」も面白い。「宝くじが当たったらランキング」が貯金とか生活費とかいちいち地味(笑)。直木賞作家でしょアナタ^^;しをんさんの魅力って、カッコつけないところなんだよねー。立派なこと言わないし自分を良く見せようとしてないもん。なかなか出来ることじゃないと思う。だから好きなのかも。立派なことを言う作家さんも立派かもしれないけど、作品の原動力って悩みだったり怒りだったりに負うところが大きいんじゃないかと思うので、しをんさんにはどんどん世の中に怒っていただきたいわ。

 

今回、わかる元ネタがガラかめとサイファぐらいしかなかったけれど漫画愛はしっかり堪能。「物陰カフェ」が気になるので次は「桃色トワイライト」を読むべきかな。