すべてが猫になる

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豚は太るか死ぬしかない/Pigs Get Fat  (ねこ3.7匹)

ウォーレン・マーフィー著。ハヤカワ文庫。

 

仕事はいやだが、日系人の大集会に出るよりはまし――チコとトレースはサンフランシスコへ向かった。トレースの今回の仕事は、多額の生命保険をかけ失踪した不動産屋の事件だった。家に残された妻は警察沙汰になるのを避けたがったが、やがて夫は意外な場所で死体となって見つかった……ミステリ界に新風を吹きこむ絶妙コンビ、トレースとチコの抱腹絶倒の活躍を描き、アメリカ探偵作家クラブ最優秀ペイパーバック賞受賞。


保険調査員であるデヴリン・トレーシー(トレース)と、ルームメートのチコがタッグを組んで事件を解決する、<トレース・シリーズ>の第3弾だそうな~。初めて読むんだけどね^^;届いたらめちゃ薄くてべっくらした。まあ、これが初読みでもそれほど問題はないらしい。が、この二人は恋人同士なの?会話にそういう夜の関係ネタを交えたジョークが多いんだけど、チコのお母さんが一緒だからかホテルの部屋別々にされてるし、実際そういうシーンはないしで、判断つかなかったよ^^;それがあるから恋人とも限らないしねえ。おしえていちプロさん(名指し)。

 

ほんで、チコって日系なんだね。「マチコ」を縮めたニックネームみたい。お母さんはノブコだしさ。なかなか親近感が湧くじゃないの・・・と思っていたら、この小説では日本人は誰かに恥をかかせたら辞世の句を詠んだりすることになってる(笑)。おかしいおかしい。そりゃトレースも「日系人の集会に出るよりまし」だわなあ。


内容もそれなりにまあしっかりしてるし(ここであらすじ以上に付け加える事柄はないが^^;)、ハードボイルドだけどコミカルってところがなかなか気に入ったなあ。特別コレが大傑作ってわけでもない=安定してどれも面白いんじゃないかと思うし。チコの指摘なども女性ならではの視点だったりするし、洒落もわかるし。トレースはいきがりすぎてないところがいい。お似合いのコンビでキャラもノリも好み。全部集めてみようかな。