北村薫著。新潮文庫。
「ーーーまた、会えたね」。昭和２０年５月、神戸。疎開を前に夢中で訪ねたわたしを、あの人は
黄金色の入り日のなかで、穏やかに見つめてこういいました。６年半前、あの人が選んだ言葉で
通った心。以来、遠く近く求めあってきた魂。だけど、その翌日こそ二人の苛酷な運命の始まりの
日だった。流れる二つの＜時＞は巡り合い、もつれ合って、個の哀しみを超え、生命と生命を
繋ぎ、奇跡を、呼ぶ。（裏表紙引用）
ウ～～～～～～～～～～～～～～～～～ン。。。。。。。
ムムム。。。ムムムム。。。。
たいりょうさんが「『リセット』はお気に召さないのでは」と仰っていた予言、見事
的中してしまいましたのね。。。なんでわかったんだろう。。悔しい通り越して怖い。。
自分では何が合わなかったのか、明々白々なんですが。。
「スキップ」「ターン」共に、主人公には一本芯の通った、自分で見つけた「強さ」の
ようなものが存在し、こちらもそれを受け止めたのですが、正直この「リセット」には何もない。。
何もっつったら語弊があるんだと思いますが、自分に感じたものが何もないと言う事で。。
第一部が退屈すぎて、何度も挫折しかけました。。。
何だ、この何も起こらなさは？？
第二次世界大戦中の、少し裕福な少女の人生をなぞっているのですが。。。
普通過ぎて読んでいてどうしていいのかよくわからない。。
もしかして最後までこれなのか？と思い、それならやめようかとまで思ったのですが。。
一応第二部で語り手が変わったのでまだなんとか。。
「リセット」＝「輪廻転生」という図式が期待はずれだったのも。。
人生がやり直しになった、というストーリーだったらまだ食いつけたんですが。。
ていうか、これが誰でこれは誰、とかわかりやすすぎるし。。いや、隠しちゃいないのかも
しれませんが、ラストに近づくにつれ、語り手が何者かを特定できる文章が盛り込まれて行くので
こちらとしてはどんな体勢で読めば良かったのかわからず。。
ていうか、何だったんでしょうこの普通のお話は。。。
文章の美しさや雰囲気以外で、このお話の美点とは何ですか？
すいません、嫌味で言ってるんじゃなく、本当に今頭の中「？？？」になってるんで、
北村さんがそんな無意味なお話描くわけないし、知りたいでござる。。
不愉快ですらなかった状態なもんで。
やっぱりこういう懐古的な小説っておいら苦手なのかなあ。。（赤朽葉家しかり＾＾；）
