すべてが猫になる

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ボートの三人男 -犬は勘定に入れません- /Three Men in a Boat (ねこ4.2匹)

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ジェローム・K・ジェローム著。中公文庫。

1980年代のロンドン。ジョージ・ハリス・J(ぼく=作者?)の三人は、お互いの健康状態の
悪化を気にして休息と気分転換の河遊びを計画した。犬のモンモランシー(フォックステリア)も
お供に連れて(勘定に入れませんーー;)、2週間のテムズ河下りが始まる。そこで繰り広げられる
愉快な道中の数々の出来事。


あっはっは、こんな小説だったのですか、ひゃっひゃっひゃっひゃ。
有名なユーモア小説の古典との事ですが、実際なーんも知らずに読み出したものだから。
実際なんてこたない、三人の被害妄想の強い(ぷぷ)青年達と犬一匹(勘定に。。)が
ただただボートで遊びに行っている間に起きたあれやこれやというだけのお話。
誰が読んでもおかしいタイプの笑いではないと思うけれど、(ダジャレとか下ネタとか
そういう今風の笑い?ではないので)厭世的な理屈屋の戯言、みたいないわゆる『文学の笑い』だと
感じました。ユーモア小説の教科書と言っても良いかも。
Jが医学書をひっぱり出して世の中全ての病気に罹っていると勘違いするくだりとか、
友人に間違えられてふざけて溺れさせられた後の「友人で良かったな、親類なら殺されていたぞ」と
いう会話なんか最高ですよ。
(え、わからない?この笑い^^;)

ちょっと気取った笑いとまったりとした時間をお求めの方にぜひ。脱力できます。
星新一とか夏目漱石とかが好きだった人ははまるんじゃないかなあ。。