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QED 竹取伝説  (ねこ3.7匹)

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高田崇史著。講談社文庫。

「鷹群山の笹姫様は…滑って転んで裏庭の、竹の林で右目を突いて、橋のたもとに捨てられた」。不吉な手毬唄が伝わる奥多摩織部村で、まるで唄をなぞったような猟奇殺人事件が発生。ご存じ桑原崇が事件の謎を解きつつ、「かぐや姫」の正体と『竹取物語』に隠された真実に迫る。大好評シリーズ第6弾。(裏表紙引用)
 
QEDシリーズ第6弾~。
 
竹取物語に興味があったのでワクワクして読んだ。織姫と彦星のお話といえば奈々ちゃんと同じくロマンチックなイメージだったけど、すっかり凹まされてしまった。。それどころか、節分などの毎月の行事ごとまで全部ひっくり返された感じ。
 
50年前奥多摩にある織部村と斐田村を結ぶ鵲橋で起きた殺人事件が、現在発生した鷹群山の魔のカーブに関連した竹串刺し殺人事件とどう絡みつくのか。事故の名所だけあって登場人物が多く、さらに田舎だけに関係が密接でややこしいがやはり事件の原因は村にまつわる笹姫様の呪いにあった。動機などを鑑みても到底現代に生きる我々には途方もつかない感性だが、平安時代今では信じられないような差別や犯罪が当たり前にあったことを踏まえれば仕方ないのかもしれない。殺人はダメだが。タタルがまたしても関係者を集めて例の薀蓄を披露し推理しと大活躍だが、気をつけないと今回みたいに命を狙われてしまうかも。それにしても、働いている人が皆賎しいとはなあ。。
 
しかし小松崎が奈々ちゃんも呼ぼうと言ってくれたのに「なんで?」はないよタタル。。奈々ちゃんはタタルに会う時はヘアスタイルまで気にしているというのに!「崇の話を聞きたいだけだった」奈々ちゃん、いいね。