神奈川の伝統ある女子校・蘭聖学園の89期OGが連続して不審な死を遂げる。同校出身の弁護士・松川凛子は、同窓生の証言から真相を突き止めようとするが―学園の闇と女たちの愛憎に、ラスト1行まで目が離せない!女子校育ちの著者が、かさぶたを剥がしながらダーク過ぎる“女の園”を描く、ノンストップ・イヤミス!（裏表紙引用）
あ～。結構疲れた。
最近の真梨作品は登場人物が入り乱れて真相がややこしい作風ばかりでどうもしんどい。前も言った気がするけど、しっかりメモを取るなどして読まないとほとんどの人は人物関係が分からなくなると思う。
内容は真梨さんらしい、女子高を舞台にしたミステリー。神奈川県にある伝統ある蘭聖学園の卒業生たちの一部に「６月３１日の同窓会」の案内が届き、それを受け取った者が次々と不審な死を遂げる。語り手が次々と変わり、当時の記憶を呼び起こしながら過去と現在の事件が繋がり合わされてゆく…。
女子同士の僻み妬みは意外とライトだったような。これぐらいだったら普通、と自分が思いすぎてマヒしているのか。。年収がどーのステイタスがどーの。特に同窓会というものがネガティブなイメージに描かれていて（実際タイトルを見てそう思った）、新しい出会いもない、一度切れた縁の残滓から明日の活力は見つけられないといった価値観になるほどなと思わなくもなかった。私も同窓会嫌いで今まで来たそういうお誘いは全部断ってるので。
卒業生たちの糸が全て繋がった時は謎のプロローグ含めてゾっとした。こんなにどいつもこいつも過去に含みがあるかいな、と思って読んでいたが、蘭聖学園の秘密に触れた瞬間煽り文句の「こんな女子高嫌だ」の真の意味がわかった。
そしてフッ化水素酸には絶対に死ぬまで触りたくないという感想。
