すべてが猫になる

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25時/The 25th Hour  (ねこ2.8匹)

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デイヴィッド・ベニオフ著。新潮文庫

厳冬のニューヨーク。モンティは明日、収監される。刑期は7年。自由でいられるのはあと24時間。刑務所でハンサムな若い白人男性を待ち受ける運命は恥辱に満ちている。選択肢は服役、逃亡、そして自殺―。絶望を抑えながら、モンティは愛する者たちと淡々と一日を過ごす。パーティの夜が明け、彼が親友に懇願したこととは?父親が彼に申し出たこととは?全米瞠目の青春小説。(裏表紙引用)


大昔に短編集「99999(ナインズ)」を読んで、かなり気に入ったので映画化もされたというこの長編を読んでみたのだが。。。

ひぃぃぃぃ、というぐらい合わなかった(ToT)。。。
そうだそうだそうだった、ゆきあやってアメリカ文学苦手なんだよ~~~~^^;;;;フィッツジェラルドとかさ、オブライエンとかさ、悶え死ぬほどダメだったもん^^;これって、明らかそっち系統なんだよねえ。

設定というのがちょっと変わっていて、モンティという麻薬密売人が誰かに嵌められて7年の刑を宣告されるわけ。で、なぜか収監までには1日あって、その服役までの24時間をどう過ごしたか、ということが淡々と描かれているの。これがもうつまらないったらない。登場人物はそんなに嫌なヤツとかは居なくて、程よく個性的。で、適度に背景も心理も掘り下げられているから魅力といったらココだと思う。で、恋人やら銀行トレーダーの親友やら相棒やらがモンティに残されたたった1日という時間や7年という会えない歳月について色々物申したり思いを馳せたりするわけ。父親との心の疎通とかもあったりしてね。

最後まで読んで呆然として、「これは他の読者もノレなかったに違いない」と思いながら書評を巡ったら、どこを探しても大絶賛以外の感想が落っこちていなかったという。。ここまで世間の人と感想が違って、書いてる評価のどれも意味がわからなかったらガクッと来るよ、ほんとに。この淡々とした感じがダメだったのかなあ。個人的には、主人公が「麻薬密売人」ってところがネックだった気がするのだけど。
思いっきりワルに描かれていないのよ、これが。でもさあ、どう綺麗にクールに描こうと密売人は密売人じゃん?^^;男の友情物語、っていうのも合わない素因だったと思う。こういうロマンって自分とは相容れないよ、うん。

念のために。映画とはまた違うと思うので、原作を知らないがこの映画が好きだ!という方はこの記事を読んでその映画自体を批難されている気にはならないで下さい、ほんとにそのへんだけはよろしゅうに。

(350P/読書所要時間3:00)