すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

にぎやかな眠り/Rest You Merry  (ねこ3.5匹)

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シャーロット・マクラウド著。髙田惠子訳。創元推理文庫

 

農業大学のある田舎町バラクラヴァに、今年もクリスマスがやってきた。町をあげての浮かれ騒ぎを見に、群衆が押し寄せる季節が。毎年の喧噪に業を煮やした大学教授のシャンディは、自宅をどぎつく飾りたて旅に出るが、それが事件を招いてしまう。戻ってきたわが家で、友人の妻が変死していたのだ!アガサ賞生涯功労賞作家が贈る、万人に愛された傑作ミステリ・シリーズ第一弾。(裏表紙引用)

 


クラウド二冊目。前回はセーラ・キリングシリーズを読んだのだけどちょっとピンと来なかったので人気があるというこちらを。

 

うん、シャンディ教授のキャラクターは悪くない。街をあげて盛り上がるクリスマスの装飾が気に食わないからと逆に家をゴテゴテ飾って大音量で音楽を鳴らして嫌がらせをして出かけるとか(笑)。こういうことにお金と時間かける人嫌いじゃない。登場が遅いが後の奥様となるヘレンもいい女性だし、タイトル通り街の住人みんなが騒がしくて楽しい。殺人が起きたとは思えないノリの人も結構いる^^;夫が死んだのに、電話料金が今は高いから子どもにはまだ連絡するなとか。。。

 

殺人事件は2件起きていて、どちらも第一発見者がシャンディ教授というのが気の毒すぎる。落ちていたビー玉の数が足りないとか暇な時は物の数を数えるのが癖とか、観察眼の鋭さが作品の雰囲気と好対照。家の鍵を管理方法とかがこの街独特で面白いし。

 

しかしまあ、美点のほうが多いのにどうにも入り込めなかったのはどういうわけか。。。コメディが好きではないというのもあるだろうが、登場人物の多さとややこしさに参った。夫婦多いし、ボブって呼んだ次の行で同じ人がダイサート教授って呼んだりするし。(ダイサートって誰?→確認→ボブかよ!みたいなことが多々あった。。それぐらいは統一してくれ)そういうわけで次を読むかはわからない。