すべてが猫になる

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星を撃ち落とす  (ねこ3.5匹)

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世界に憧れる有騎、いつも一緒の鮎子と茉歩。三人の女子高生の友情は、問題児の美雲と関わったことで変化していく。四人の間に緊張が高まる中、悲劇が…。後日、罪悪感に囚われ思い悩む有騎がたどり着いたのは、天体観測会が行われる廃園の館だった。館の主にまつわる謎を追ううちに知った、彼女たちの身に起きた悲劇の驚愕の真相とは。多感な少女たちの心を描く青春ミステリ。(裏表紙引用)

 


ミステリ・フロンティアより。創元もので気になったものはなるべく読むようにしているのだが、本書はタイトルがいい割に世間評価が微妙なので賭けのつもりだった。その賭けに勝ったのかどうかと言われると、微妙(笑)。

 

雰囲気は悪くない、雰囲気は。読み始めて、いかにもモラトリアム卒業出来ません的登場人物のオンパレードに若干引いたが。世界を飛び回り充実した人生を送っていると豪語する母親を持つ高校生の有騎、明るく友人も多いが独占欲の強い鮎子、気が弱く自我のない茉歩。そして一匹狼のお嬢様・美雲。この世代のモデルタイプが一堂に会したという感じ。それもその筈、どうやらこの作家さん、コバルトからやって来た「人気リリカル・ミステリー作家」らしい。な、納得。ノリがコバルトっぽい。有騎のブログに通りすがりを装ってコメントをつける鮎子(お互いにそれを知っている)のエピソードとか鳥肌もの。

 

まあとにかく、何の話かよくわからない。。。友人同士の軋轢が主軸の第一章と、廃園の館で天体観測会をする第二章が違いすぎて呆然。美雲のようなキャラクターで星に興味があるというのもしっくり来ないし、サブキャラの薙も意味深な割に何の役割だったのか不明なまま。館に引きこもる「A嬢」のエピソードと、第三章で再び持ち上がる友情。その2つがどういうことだったのか。。。結局わからないまま。要は有騎と美雲らがああでもないこうでもないと他人の心理を分析し、自分自身に向き合っていくみたいなお話。どうぞご勝手に、としか^^;

 

ここまで書いておいてナンだが、登場人物は皆好きではなかったが世界観や文章は自分に合ってた。一応コバルト少女だったもので耐性があるのかも。大人向けで他のが出たらまた読むかも。。。