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ホーンズ 角/Horns (ねこ3匹)

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イグネーシャス・マーティン・ペリッシュは酔って一夜を過ごし、忌まわしいことをした。翌朝、頭痛とともに目覚めてすぐ、こめかみに手をやると、馴染みのない感触が伝わってきた――(本文より)
フランツ・カフカ『変身』に匹敵するプロローグから、魔物に取り憑かれたような息もつかせない描写が、壮絶なラストシーンまで続いていく。『ハートシェイプト・ボックス』『20世紀の幽霊たち』などの快作で、日本でも着実にその地位を確立してきたモダンホラーの貴公子、ジョー・ヒル。そして著者の最高傑作がここに誕生した。解説はミステリ研究家の霜月蒼さん。(裏表紙引用)

 


700ページ強の大作。3作目かな?

 

映画化もされた作品ということで知っている方もチラホラいるのかと。主人公イグの恋人が惨殺され、しかもその犯人は自分だということになっていて、街でイグは唾棄される存在。そんなイグの頭にある日角が生えてきた。その角を見た人間は皆、本音をイグにペラペラ話してしまい、さらにイグに会って話したことさえ忘れてしまうという。表紙の割に地味な能力。

 

物語はほぼ、真犯人が誰であるか(これは中盤までにわかる)、実際惨殺事件では何が起きたかということに終始している。まあそれほど意外性もなく、物語としても終盤までは冗長すぎてキツい。これ、700ページも必要?あんまダラダラと心情や風景描写されるの好きではないもので。。。繰り返しの表現も多いし誤植もあるし。恋人の、イグへの真の心や兄テリーの存在の大きさ、友人リーとの奇妙な人間関係など、掘り下げてよく描けているのだが。。。長すぎてもうまったく面白くない。よってあまり感想がない。端折っていいとこだけまとめればそれほど悪い物語ではないと思うんだがなあ。

 

とにかく疲れた、それだけ。読み終わった瞬間、床に倒れて「はぁぁぁ~~ぁ」と声を出してしまったよ。。読み終われたのが嬉しすぎて。ジョー・ヒル、まだ3作目なのにもうこういうベテランがやるような感じになったのかしらね。