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ジウ III  (ねこ3.6匹)

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誉田哲也著。中公文庫。

新宿東口で街頭演説中の総理大臣を標的としたテロが発生。大混乱の中、伊崎基子らSAT隊員が総理の身柄を確保し、警察上層部は安堵する。だがそれは、さらなる悪夢の始まりに過ぎなかった。<新世界秩序>を唱えるミヤジと象徴の如く佇むジウ。彼らの狙いは何なのか?そして美咲と基子はーー!?シリーズ完結篇。(裏表紙引用)


もはやお仲間さん内で誰もついて来てくれなくなった”ジウ”シリーズの第三弾はいよいよの完結篇です。さっさと読まないと読む気が失せそう&ストーリーを忘れそうなので頑張りました。

さて、少しテンションの下がった第二弾からどういった盛り上がりを見せてくれるのか。
と思ったら、盛り上がるのだけはやり過ぎなぐらい盛り上がってしまっています^^;これ、ここまで読んでやっと違和感の正体がわかった。なんというか、漫画っぽいんですね。映画化よりも漫画化した方が面白さが伝わりそう。キャラクターの極端な個性や警察官として有り得ないリアリティの疑問、総理大臣誘拐、治外法権要求という大仰な事件を扱っている割に掘り下げていない平易さは、それが狙いというか作者の特徴だったのですね。(って、断言しきってるけどおいらの個人的意見)
結局ジウの、というより伊崎基子物語って感じだったし^^;

池上冬樹さんが「面白い、とにかく面白い」と解説を始めているし、検索すればこのシリーズの人気のほどが伺えるので、おいらの記事だけで「読まない」と決めない方が宜しいかも。ちょっと自分の肌に合わなかっただけ、きっと。こういう系統のものは、身に詰まされようと読後感が悪かろうと、もう少し濃密なものの方がおいらは好きみたいです。まあ、その割に3冊ババッと読んじゃったのはやはり読ませる面白さがあるからでしょうね。
ただ、1、2を読んでいまいちだったという方はあまり不満だった部分は期待しない方が良いと思います。