すべてが猫になる

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モンスターズ  (ねこ3.7匹)

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山口雅也著。講談社


誰のなかにも潜んでいるモンスター、それに乗っ取られた時に始まるミステリー。深く、濃く、そして
ゆっくりと謎は深まる…『ミステリーズ』『マニアックス』に続くシリーズ第3弾。



読んだよー(^^)v

『ミステリーズ』『マニアックス』はねこ5匹に近い評価を下したわたくしですが、第3弾である
本書は少しクオリティが下がってしまった印象ですね。「キター!」と吠えられる作品がなかった。
というのと、凄く気に入った作品と、「はて?」という作品に大きく分かれてしまった模様^^;

お気に入りは、最初の2編だけでした。とほほ。

『もう一人の私がもう一人』
これはタイトルの意味からしてオチが予想出来るのですが、人生の分岐点で、かたやホームレス、
かたや会社員という二つの人生が……というのは面白かったです。

『半熟卵にしてくれと探偵は言った』
これが一番気に入りました。少しミステリ的な仕掛けがあり、個人的には素直に驚けた事と、
ちょっとB級の饐えた雰囲気が山口さんらしくて大変好みでした。

『死人の車ーーある都市伝説ーー』
怪談好きのタクシードライバーと、テレビ局で働く女性客の長距離ドライブ。
これ、びっくりするぐらい普通のオチだったので少しがっかりだったかも。それなりに好みの
お話だったのですが。

『Jazzy』
なかなかこのシリーズらしさの発揮された、レコードタイトルをなぞるようなお話。
A面、B面共に全く意味がわからなかったのですが(;^^A、雰囲気は嫌いではないです。

『箱の中の中』
少しホラー混じりですが、美術家同士の小競り合いといった趣きでなかなかインテリ風。
読みにくかったです(;^^A。。オチはぞくっとする感じで好きかなあ。

『モンスターズ』
100ページ強の中編です。結構力の入った作品ですね。吸血鬼とかフランケンシュタインとか
題材は好みでしたが、ヒトラーのある記録に物語が移行してからがまったくわけがわからない。。
正直これは読んでいるのが苦痛でした^^;



以上。あまり良く書けませんでしたが^^;(というか投げやり)
なんとも言えない感じでした。。とりあえず、読めて満足かな^^;