すべてが猫になる

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駆けてきた少女  (ねこ3.7匹)

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東直己著。ハヤカワ文庫。


ちょっとした行き違いからガキに腹を刺されて入院した<俺>は、見舞いにきた自称「霊能力者」
こと濱谷のオバチャンの依頼で、女子高生の家庭調査を引き受けるハメに。軽い気持ちで手を付けた
この一件と、自分を刺した犯人探しとが交錯した時、すでに札幌の闇に蠢く巨大な陰謀に巻き込まれて
いることに、<俺>は気づくのだった。シリーズ第6弾。(裏表紙引用)



可愛かった<俺>もとうとう47歳になりましたとさ。
そりゃ「化膿姉妹」だの「ピアノを引っ張れば引ける」だのギャグもオヤジ化するってもんで。
しかし、しつこいが『ライト・グッドバイ』から読んだ自分が『探偵はバーにいる』を読んでも
それほど違和感がなかった事を思い出した。あの時のこのシリーズのイメージは、どこか
古びた懐かしい廃れた感じが魅力だったはずだ。前作から、携帯電話が普及し流行の歌手が現代と
一致し始め、ZEPPが出来ていたりオレオレ詐欺という言葉が使われていたりと、既に自分と
<俺>が同じ時代を生きている事が理解出来るようになって来た。
なのに、雰囲気は変わらない。これは凄い事だと思う。

また登場するが、前前記事で述べた<奴>も、数年前は「俺は絶対携帯は持たない」と
豪語していたんだよな。。もちろん今では最新機種を持ってます^^;皆さんの周りにも、
当時友人に一人はいたでしょう。それはたいてい男子だったでしょう。まあ、仕事で持たざるを
得なくなるのが実情なんでしょうけども。
でも、<俺>は47歳なんですよ。
ここまで行くと、おいらとしては「こいつは変わらない」と思わざるを得ませんて^^;
魅力としか言いようがないんでしょうとも。
ただ、がっかりしたのは、この作品の印象としては「<俺>が肥満しているのを終始笑うお話」
だったかも^^;おいらスタイルは保っててもらわないと冷めるんじゃ。。



えと、とりあえずここまでしか買ってないので、一旦東さんはおさらばという事で。
これとのタイアップがあるという『ススキノ・ハーフボイルド』って大きい本屋じゃないと
売ってないのよね。ネットで買うとまたアレもコレも買っちゃうし今積読本消化キャンペーン中
なので本買わないようにしてるし。って誰と話してるんだ自分。
う~ん、しかし謎の高校生、松井君が主人公と聞けばすぐにでも読みたい気分。。
借りに行こうかな。。ぶつぶつ。。ぶつ。