すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

探偵は吹雪の果てに  (ねこ3.7匹)

イメージ 1

東直己著。ハヤカワ文庫。


ちんぴらに袋叩きにされて、<俺>は入院した。そこで偶然、病院の付添婦をしている昔の恋人と
再会。彼女からの依頼で雪の田舎町まで一通の手紙を届けることになった探偵だが、町に着くなり
身辺に不審な男たちの影がちらつき始め、理由も解明できないまま町を追い出されてしまう。
やくざの組長の桐原の助けを借り、再び町に舞い戻った探偵に最大の危機が!雪原を血に染める
死闘の果ての意外な結末とは?(裏表紙引用)



<俺>シリーズ第5弾~。

おいおいおい!前回から何年経ってるんだ!
12年だ12年!!中年になっている<俺>。。それはいいとして、あの<引き>から
打って変わってこの「何も起こりませんでした」顔は何だ。どっひゃー。さらりとあれからの
経過と状況が。。さらりと。さらり。どうりで登場人物表にあの人の名前すら載ってないと
思いましたよ!ぷんぷん。
そして思いもかけない純情っぷりを見せる今回の<俺>。いや、今回は<僕>シリーズと
呼ぼう。

それは一旦置いといて(後でさんざん言わせてもらうので)、事件としては今回みょ~~~に
薄くありませんか?おいらとしては、一体今回は何の事件なのか、一体事件は今起こっているのか
なんなんだかさっぱり。。70歳の『ズーパン』タクシードライバーのじいちゃんと、
スノーモービルの『いいから』おっさんの会話がやたら面白かったぐらいで。


いや~、しかし<あれから>を一切語らない<俺>。。ふふふ。
今後シリーズで明らかになるのかどうかはわかりませんが、とりあえず語らない以上、
「色々あったんだね」と思う事にしました。。実際色々ないとこういう状況にはなってないでしょ。
だが。全作でおいらがうだうだ述べた事はいらん心配だったかもな、と思い始めました。。
人間ってそんな簡単に変わらないよね。。あ~あ。
変わって欲しい部分と、持ち続けて欲しい部分がいつも食い違うのがこういうタイプ。そして
そんな男にいつも翻弄されるのがこのわたし。
え、事情を知らないくせに決めつけてる?いやいや、その時にはその時謝るんで。


で、今早速続きを読み始めてます。
また入院してる……(ーー;)