すべてが猫になる

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虚空の逆マトリクス (ねこ3.6匹)

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森博嗣著。講談社文庫。

7編収録の短編集~。
『四季』4冊の準備もすっかり出来上がって、さて『すべてはFになる』の再読を前に
この短編集でウォーミングアップです。(まどろっこしいなおい)

キャラ先行仕掛け満載のメインシリーズも最近のりのりのわたくしですが、何を隠そう
こっちの幻想的文学的な森さん世界も大好き。と言う事で面白かった順に感想。

『いつ入れ替わった?』
 作品中唯一のS&Mシリーズです。諏訪野さん、今回は出て来ただけだった!(^^;)
 S&Mシリーズだった、というだけのお気に入りポイント。事件とはまっっっっったく
 関係のない犀川&萌絵のラストのエピソードにゆきあや悶絶。ファン必読なり!

『不良探偵』
 この作品集、一応ミステリーの体裁をどれも取っていてとりあえず殺人が起きます。
 事件そのものははい、なんてこたないんですが。シリーズ外でもキャラ先行、そして
 設定がメインと言ってしまいますよ。

『赤いドレスのメアリィ』
 よくある設定とよくあるオチなんですが。人間の1番悲しい事って忘却なんですね。。

トロイの木馬
 100ページ強の中編。
 ぐおお!わけわからん!!!ネットの専門用語を学んで出直して来ます。。
 「これほどエラーの多いスクリプトはないのに、何故か止まらずに走り続ける、
 それが人間の仕様だ」のくだりが印象的。

『探偵の孤影』
 ん~~~~?なんだかオチ見え見えで退屈なんですが、終わり方が意味深。。
 え、つまり彼も?そういうこと?

『ゲームの国』
 回文、回文、回文。回文に目覚める刑事が妙に面白い。
 これなら、ラスト回文で終わらせて欲しかったな。言葉遊びが楽しいです。
 使ってる回文にシリーズキャラとか出て来るしね^^。

『話好きのタクシードライバ』
 なんじゃーーーこれはーーー!!!!!!森さんのぼやきかぃ?
 小説か?小説なのかこれは?(ーー;)オチがあればいいってもんじゃないぞぅ。


全体的に、まあまあ。いいのもあった。ヤなのもあった。Vシリーズの面々に会えるかと
期待してたけど甘かったか。。